鴨着く島

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吾平山上陵のお茶会(2021.11.28)

2021-11-28 14:05:16 | おおすみの風景
鹿屋市吾平町にある「吾平山上陵」の入口で、今年も「お茶会」が催された。

5年前に始まったこのプロジェクトは、さほどの誘客は見込んでいなかったのだが、今年は大分浸透したのか、11時過ぎに行ったら、駐車場が満杯になるほどの盛況だった。



山陵入り口のモミジはまだ3分ほどの緑を残していたが、これはこれで見栄えはある。

あと一カ月先の正月は、吾平山陵は初詣客で埋まる。

ここは神武天皇の父である「ウガヤフキアエズノミコト」の御廟(お墓)で、皇孫3代の御廟の中でも珍しい「洞窟の中ある山陵(御廟)」なので、神社ではない上、これといった「ご利益」はないのだが、それでも初詣客は毎年引きも切らない。

山陵の周りは自然そのもので、山あり川ありの中にある。

このような環境が、むしろ今時は好まれるのだろう。

山陵(洞窟)の前を流れる姶良川は澄み切っており、伊勢神宮をながれる宮川になぞらえて、川に降りて手をすすぐことができるようになっている。


今年の「お茶会」には、どこの神職かわからぬが、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)による雅楽の演奏があった。

晩秋のいっとき、心が洗われるようだった。

吾平山陵の「お茶会」の益々の発展を祈りたい。