鴨着く島

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コロナ感染第3波は収まらず

2020-12-22 14:44:46 | 日本の時事風景
新型コロナウイルスの感染第3波が容易ならざる状態になっている。

感染者の数は全国で20万を超えた。2月の最初期の感染から約6か月かかって5万人に達したのが8月で、その後は5万人増やすのに1か月半、1か月、そして直近ではわずか20日と増える期間が短縮されている。

このまま行けば正月を迎えるころには、患者数が25万人に達する可能性がある。寒さのせいで重症者も多いようだ。

政府はようやくGO TO トラベルの一時停止を決めた。遅きに失したかもしれない。

武漢で世界で最初の感染が確認されたあと、ややしばらく放っておかれたため年明けの1月の半ばには抜き差しならぬ事態になってしまい、慌てた中国政府は1月23日に武漢への完全封鎖策をとり、1500床とかいうバラック造りの救急施設を構築して世界から「何て大袈裟な」というような好奇の眼で見られたのだが、それが功を奏して8万数千人の感染者(死者は約5千)でほぼ終焉した。

私は東京などもそれに近い策を採るべきだと思っていたのだが、幸いにもというか不幸にもというべきか、日本では北海道と東京以外の感染者が欧米に比べて極端に少なかったため、ロックダウンなど論外とされた。

その挙句に、6月19日からは他府県との往来を自由化し、さらにプロ野球なども無観客試合ならOKとなり、苦吟する欧米を横目に「自由化路線」を走り出したので、旅行先として人気のある沖縄県ではあれよあれよと言う間に感染者が増えて行った。

その頃から夏休みにかけて第2波がピークを迎えたわけだが、ピーク後も感染者数の高止まりは続いていて、9月の4連休をきっかけに10月半ば以降は今見る通りの第3波に入ってしまった。

ただ心配していたインフルエンザとのダブルパンチが全くなく、これはうれしい誤算だったと言える。

最初に感染者数が20万を超えたと書いたが、実はあの武漢のロックダウン中に向こうの発表する毎日の感染者の増加数の大きさを見ていて、私は「2月末には20万くらいに増えているだろうな、可哀相に」などと思っていたのだが、あに計らんや、8万でストップしてしまった。(※8万でストップしたままの報道には眉唾だったのだが、どうも本当らしい。)

共産党一党独裁の国ならではの「全集中の」施策だったろう。一党独裁は困るが、「国民の命と暮らしを守る」のが使命であることを、常々話の枕に使っている菅総理にも「全集中の対策」が求められているのではないか。