鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

ついに咲いた12月のカンナ

2020-12-01 13:47:47 | おおすみの風景
今日から師走。
12月27日のブログで、10月の下旬から伸び始めたカンナがとうとう蕾を立ち上げ今にも咲きそうだ、と書いたが、その蕾が今朝立派に開いた。
ほかの夏花と違ってカンナは二度咲きは無いと思っていたのだが、想定外だった。

例年11月には必ず1度や2度は結構強い霜が降り、さしもの二度咲き花たちも哀れなくらい茶色に変色して枯れるのだが、今年は違った。まさに想定外だ。

今年の夏から秋にかけての異変と言えば、長引いた梅雨の末期の豪雨と、9月10日頃に九州の西海岸を駆け抜けた巨大台風10号以外は、これと言った台風の襲来が無かったことだ。

新型コロナの猛威は連日報道されるが、これに掻き消されたわけではあるまいが、たしかに熊本の人吉で起きた洪水被害を除いては災害の少ない年回りとなったようだ。

また、コロナ対策が功を奏しているだろうか、インフルエンザの流行がほとんど見られないのもこの秋の異変と言えば異変である。こっちはうれしい異変だろう。(医者は手持無沙汰かもしれないが・・・)

異変と言えば、鹿児島市長選だ。

弱冠40歳の若き市長が誕生したのだ。これは戦後の鹿児島市長の平均年齢を大きく下回る快挙と言っていい。もちろん若ければいいというものではないが、県議会議員を10年ほど務めているから、経歴に遜色はない。

4人の立候補者のうち政治的団体の推薦を受けないただ一人であり、若さが売りの草の根選挙が功を奏したようだ。

自民党推薦の前市議会議長の候補は、保守系の多くの団体の推薦を受けたにもかかわらず当選候補の得票の3分の1ほどしか獲得できず、惨敗の結果となった。7月の県知事選挙でも自民党の推薦を受けた前知事の三反園氏が敗れており、保守王国鹿児島に地滑り現象が起きたことになる。

気になるのが投票率だ。今回は38パーセント余りだが、4人も候補者が立ってこの低さは信じがたい。もっとも前回、今期でやめた前市長の4回目の選挙の際の投票率はわずかに25パーセントだったそうだから、13パーセント伸びてはいる。

しかしやはり絶対数が少な過ぎる。50年くらい前は70パーセントが当たり前だったのだが、選挙ごとに下がって行き、50パーセントを切ってからすでに久しい状況にある。

鹿児島市は県都であり、市長と県知事の両頭体制下にあるうえ、藩政時代からの島津ブランドが浸透しており、市長の影の薄いのが欠点だ。何かやろうにも思い切ったことができないので、新総合体育館の問題でも、新サッカースタジアムの問題でも市と県の間が意思疎通に欠けているように見受けられる。

ただ、7月に新任なった塩田知事と今度の下鶴市長は、ラサール・東大という共通の経歴を持っているというから、意思疎通には有利な条件だろう。「想定外」と言われるくらいの思い切った政策を掲げてもらいたいものだ。

大隅地区にも光をあてよ!