今日は松宮真理子さんの新作「ZIPANGU」 をご紹介します。 京都駅近くの「ギャラリー華」で開催中の万華鏡展で撮影させていただきました。 松宮さんは画家としての経歴も長く、何といってもガラス絵の表現が素晴らしい作家さんです。 いつも展示会の折に、オリジナリティーにあふれた素敵なガラス絵の万華鏡を拝見するのがとても楽しみです。
黄金の国ジパングのイメージで製作なさったというこの万華鏡は、作家さんの説明によると、フランスのアンティークガラスを使用し、ステンドグラスの古典技法焼絵付けで、手描きで図柄を描いています。 とても手間のかかる技法だそうですが、アンティークの風合いを持ち、重厚感があります。 そこに金箔、銀箔を貼り、日本の中世的な質感を出したいと考えたそうです。
花の図柄の上に、金箔を配し、落ち着いた金色の世界は、屏風絵の一面を見ているようです。
オブジェクトは透明感のあるガラスですが、外見の雰囲気にあった、落ち着いた優雅な色あいがとても素敵です。
視野いっぱいに大きな曼荼羅映像が広がります。
もう一点は朝顔の花でしょうか。 こちらは前面に絵模様が見えています。
そしてこちらも同じタイプのミラーシステムで大きな映像が見えています。
万華鏡の外観や内部映像どちらにも、アーティストとしての表現に妥協を許さず、しっかりと向き合っていることが伝わってくる、松宮さんの魅力的な万華鏡です。