「かめ吉」とは岩手県久慈市にある水族館で暮らしているアオウミガメです。
その水族館とは「久慈地下水族館もぐらんぴあ」で、国家石油備蓄基地の作業坑を活用した日本唯一の地下水族館、本県初の水族館として1994年にオープンし、22日に30周年を迎えました。
オープンした年のゴールデンウイークには、久慈市内に約7kmの渋滞が発生するほどの賑わいをみせ、その後17年間で入館者は130万人を超えましたが、2011年に東日本大震災津波で施設が全壊しました。
3千匹の生き物のうち、奇跡的に生き残ったかめ吉を含む約20匹は八戸市水産科学館マリエンとに託され、タレントで東京海洋大学客員教授の「さかなクン」らの後押しで再出発への取組が始まりました。
5年間で延べ31万5千人を集めた市街地の一角の「まちなか水族館」を経て、2016年に完全復活を遂げたものの、来館者は新型コロナウイルス禍により3万人台まで落ち込みました。しかし昨年度は6万人以上まで復活しましたので、関係者は海の魅力の発信拠点としてさらなる発展を誓っています。
記事には「津波から生き延びたアオウミガメ『かめ吉』が泳ぐ姿は復興のシンボルとして人々に希望を与えた」とありましたが、津波の後のコロナ禍もあわせて考え「生き延びて」よりは「泳ぎきり」のほうが良いかなと思いました。
カメは万年生きると言われていますので、30周年は始まったばかりです。これからも長く愛される「もぐらんぴあ」であればいいと思います。
かめ吉は私も知りませんでした。津波に負けず生き延びたから注目されたと思いますし、もぐらんぴあも全壊からの復活で再び脚光を浴びました。
石油国家備蓄基地は良質な岩盤をくりぬいて、その空間に石油を蓄える設備で、海水を利用して密封する仕組みだと記憶してます。
東日本大震災は人の命だけでなく、たくさんの動物の命も奪いました。そんな中「かめ吉」はよく頑張って生き延びました。やはりカメは万年なのですね。
さて入選句ですが、「かめ吉」のことをご存じの読者の方にとっては、分かりやすい句だと思います。そして元気が出る句ですね。
カメは万年ですから、「かめ吉」には今後も元気で長生きして欲しいものです。