山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

岩手山(8月1日)

2019-08-03 15:04:51 | 旅行

 念願のビールにありついた7月最後の夜を岩手山八合目避難小屋で過ごし8月1日を迎えた。

 昨夜の状況と天気予報から御来光は期待できないと思っていたとおりの朝、山頂は依然として雲の中だが夜中に外に出た人が満天の星空で天の川が見えたと話していた。

 小屋の管理人さんのお話では10時頃から晴れるはずだと言うので、9時頃まで小屋で待機することにし同じことを考えている青年と情報交換した。

 『下山する時「御花畑コース」にしたいが借り払いが不十分で歩きにくく、お花も大したことがないと聞いている。』と話すと昨日借り払いが行われていたし「御釜湖」と「御苗代湖」が綺麗だから見たほうが良いと勧められ「御花畑コース」に決定。

 昨日「鬼ヶ城コース」から写した湖の写真を見たいというので見せたが、彼が見たかったのは青い湖面の「御釜湖」でそれは写っていなかった。

 次第に空が明るくなり雲が切れ始めたので9時前に出発する。

 10分も歩くとこのとおり。

 さらに10分歩くと青空が広がって山頂へと心が急ぐ。

 しかし朝露いっぱいのイワブクロを見るとパチリ。

 コマクサを見てパチリ。

 昨夜お世話になった小屋も見える。

 昨日はこの稜線を右から左に歩き、見えている不動平避難小屋のところに下りて八合目避難小屋に向かった。

 御鉢と呼ばれる火口にたどり着いたときは山頂も見えたのだが、この後花を見ているうちに急変したようだ。

 コマクサを見

 普通のイワブクロを見

 白いイワブクロ見ているうちに青空が消え、白い世界になってしまった。

 30分ほど粘ったが諦めて青年に声をかけてから10時25分下山開始。

九合目の不動平へ到着、先ずは1.9km先の御花畑を目指す。

 ここは歩き易い方で、雨が降れば沢に豹変するであろう区間もひたすら歩くと、立派な標柱に痛々しい傷が見える。

 倒れた木が当たったのか、誰かが悪戯したのかと深く考えなかったが二本目を見た時、これはヒトの悪戯ではなくクマの仕業と確信してしまったので、クマよけの鈴を盛大に鳴らしラジオも付けて先を急いだ。

 御花畑に着いたのは11時55分丁度昼飯時、腹も減っておりここで食べないとこの先いい場所が無さそうなので、クマの心配をしながらここで食べることにした。

 アルファ米に熱湯を入れてご飯になるまでの15分間に御釜湖と御苗代湖を見てくることにし、そのために一計を案じクマよけにと付けっぱなしのラジオを置いて往復することにした。

 青年は御釜湖のこの青が上からどのように見えるのか知りたかったのだろう。

 御苗代湖

 昨日上から見たのがこれ。

 ラジオを鳴らしていると言え大事なご飯がクマに食べられていないか心配で急いで戻ったら無事だった。

昨日上から見たこの場所。

 その途中イワショウブを見つけたのでパチリ。ここの目玉はチングルマだが花の後の綿毛も目立たない。

 腹ごしらえできたので12時35分出発しひたすら歩くのみ、今まで誰とも会わないし暗くなると嫌なので急ぎ気味に歩く。

 この先急登が待ち受け、その先も上り下りを繰り返さなければならない、これと言った花も咲いていないので歩くしかない我慢のしどころだが歩くことに飽きてきた。

 2回尻もちをついてリフト乗り場に着いたのが15時5分、そのまま家に帰ると灼熱地獄が待っているので、温泉で汗を流して18時40分頃到着するように時間調節。

 下界の暑さから避難するために八合目避難小屋に泊まったみたいな二日間の無事に感謝しながら、現実の暑さに耐えながらなんとか書き終えた。

                           ~完~

 

 

 

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岩手山(念願の缶ビール)

2019-08-03 09:40:05 | 旅行

ビールは忘れて花の写真を整理したので再開はヨツバシオガマから、花の色は淡紅紫色。

母種であるエゾノヨツバシオガマは葉の幅が広く、紅紫色の果穂が長いとされる。

湿原に咲くはずのトキソウは思いがけない発見、周りにはキンコウカ(高山の湿地や湿った岩場に群生)が見られたので、トキソウなのだろう。

そのキンコウカがこれ。

この中のトキソウは目立っており直ぐに気が付いた。

タチギボウシも湿地、湿原、沢筋に見られ、既にご覧いただいたように群生する。

シロバナトウウチソウも湿った場所を好む。

クルマユリの車輪のように放射状に付いている葉を確認できなかったが、調べたらそれは茎の下の方だけと判明。

これがその葉。

エゾオヤマリンドウが咲き始め秋の気配が感じられる。

ウメバチソウも秋の花で気の早いものは開花している。

ミヤマアキノキリンソウも咲き始めている。

ウサギギクはキクと名乗っているが秋の花ではない。

ウサギの耳のような葉が確認できる。

何とか花が残っているムシトリスミレ。

これは葉だけで虫がはい出せない構造が良くわかる。

ミヤマコウゾリナ これによく似たカンチコウゾリナ(タカネコウゾリナ)は県内では早池峰山だけと言うから間違わないが違いが分からない。

全体に長い剛毛と赤褐色の綿毛が生えているというが赤褐色は確認できない。

ベニバナイチヤクソウに似ているので見当を付けて調べたところマルバノイチヤクソウ。

群生を何カ所でも見たミネウスユキソウは今が盛りのようだ。

ハヤチネウスユキソウやミヤマウスユキソウに比べ、綿毛の状態が積雪と言うよりも霜が降りた程度に見えた。

エゾシオガマは各地の高山で普通に見られるとあるが、あまり見たことがないのは目立たないので見落としていたのか。

ミヤマハンショウヅルの下向きの釣鐘状の花、白色を帯びた縁も確認できた。

何となく似ているヤマオダマキの分布は山地、山野の草原や林内とあるが、標高2000mに近いところで咲いていた。

ハイマツの陰に辛うじて残っていたハクサンシャクナゲ。

ニッコウキスゲの単品。

ヤマハハコの群生地でズームイン。

県内では岩手山だけに咲くイワギキョウはやや上向きで無毛、白長毛のある花冠がうつむき加減に咲くのはチシマギキョウ。

エゾツツジは秋田駒ケ岳で見たばかりだが同じように毛深い。

これも秋田駒ケ岳で見たばかりのイワブクロ、これも毛むくじゃら。

イワブクロが出てくればコマクサだ、焼け走りコースの群生地は終わっているらしいが此処では何とか咲いていた。

オヤマソバも咲いておりこれら三つの組み合わせは秋田駒ケ岳と同じ。

 

            ~7月31日の部完~

 

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