はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

嵯峨野の紅葉 (紅葉色に染まる祇王寺へ)

2016-11-23 18:01:23 | 京都をぶらり
渡月橋から寄り道をしながらゆっくりと歩いて、祇王寺にやって来ました。まだ、8時半です。拝観は9時からなので、近くのお寺(檀林寺)で撮影をしながら開門を待つことにしました。


かなり落葉がすすんでいるようですね。塀の上にもたくさんの落ち葉が積もっていました。


今回、紅葉の目的地に祇王寺を選んだのは、新緑の美しい4月の末に訪れた時に、そのすばらしさに感動し、紅葉の頃の景色も見てみたいと思ったからです。(2016年4月29日「そうだ京都でも行こう(嵯峨野をぶらり)」)

いよいよ開門です。7ヶ月ぶりに対面したお庭は、新緑から深紅の世界へと変身をとげていました。


「祇王寺は竹林と楓に囲まれたつつましやかな草庵で、『平家物語』にも登場し、平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が清盛の心変わりにより都を追われるように去り、母と妹とともに出家、入寺した悲恋の尼寺として知られております。」(祇王寺のパンフレットより)
そんな歴史もあるせいか、しっとりとして、どこか寂しげな風情が感じられます。


「時雨に煙る小倉山、特に祇王寺の時雨、深紅に包まれた草庵。路に、庭に、草屋根に、そして竹林にも散り紅葉が重なっていく、音も無く。」(パンフレットより)パンフレットは流石にうまいこと書きますね。


散り紅葉も風情があっていいものですね。祇王寺のお庭はそんなに広くはありません。そのこぢんまりしたところがいいのだと思います。


散り紅葉をよく見れば、赤いのやら黄色いのやら枯れたのやら。


日本の庭には、つくばいが似合います。


前回もいらっしゃた、庭を手入れされている女性です。いつもこの姿勢では、腰も曲がってしまいますね。


草庵の中には、吉野窓が見えます。「虹の窓」とも呼ばれるそうです。


水琴窟からは優雅な響きが聞こえていました。


名残は尽きませんが、苔庭の真っ赤なじゅうたんに別れを告げて、祇王寺をあとにしました。


このあとは、常寂光寺に向かいました。明日につづきます。

※祇王寺のあるところは、嵐山からはずいぶん離れているので、観光客も少なく静かに散策ができるところです。嵯峨野でも奥嵯峨と呼ばれています。10分ほど足を伸ばせば、あだし野念仏寺もありますよ。