何やら船上が賑やかになってきたようだ。
どうやらカツオが回ってきたらしい。
ここだ頑張らねばと起き上がり、仕掛けをカツオ用に変更する。
船長曰く、「カツオは賢いから、船酔いして横着な事してても釣れんよ!」
大当たり!
釣りはそんなに甘くないことは重々承知している。
でも、万が一ってことがあるじゃないですか! 万が一が…。
そんなおいらを横目に、船長は仕掛けを持ってトモへ、
「あっ」というまにカツオを釣っていた。 やはり本物は違う!
そして当然のことながら「万が一」は無かった。
その後も2匹釣っては休み、1匹釣っては休みとのんびりと楽しませてもらった。
他の方々はすでに クーラー満タンでカツオを狙ったりおしゃべりしたりしている。
そして、誰ともなく、満足した人から片付けを始める。
その間、船長はみんなと世間話したり、とても「いい時間」が流れた。
全員が片付け終わるとやおら腰を上げ「もうええか~?」とアンカーを上げた。
そしてその場で船のお掃除、ポンプで水を汲み、船上を洗う。
このとき船の外側の「もんじゃ」もさりげなく流していたのをおいらは見逃さなかった!
おいらたちの血のついたクーラーも一緒に流してくれていた。やさしいね~。
すべての片付けを終え、帰路に就く。 もちろん帰りも爆睡。
あっという間に港に着いた。
現金なもので港に着くとさっきとは別人のように元気になっていた。
常連の皆さんと一緒に全員の荷物を運ぶ、お手伝いしないと一人では持てない重さだ。
どんなけ釣っとんねん!のクーラーが6つ、持ちやすいのが1つ。
家で数えたら、持ちやすいクーラーの中にはイサキ38匹とアジが9匹入っていた。
Yさんなんて朝まで魚をさばいていたらしい…。 ウソ。
今回は、船酔いがなければめちゃめちゃ楽しい釣りだったに違いない!
雰囲気も良く、また行きたい船宿が増えてしまった。
ここを最終候補に選んでいたおいらの勘は正しかった。
道中も「Yさんの釣り講義」をタダで聞けてありがたいことこの上なし。
持って帰ったイサキを「近所の歯医者の先生」に届けたら、
「いつもすまんの~、来週「加太の飲ませ」に招待したるわ~」と嬉しいお誘い。
ラッキー! 来週はヒラメが食べれる予定になった。
またまたYさんに大感謝である。 マタノコンドノヨロシクネ。なのだ。
おわり。