先日、見事にボーズを食らった「戸田丸」からのアオリイカ釣り。
夢にまで見て、うなされた事もあるほど悔しい気分だった。
あれから2か月とちょっと…、
いつか借りを返そうと思い続けてたが、やっと釣行する事が出来た。
3時に家を出て、阪和道を南下、広川で高速を降りれば後は下道を10kほどの道程。
インターを出てすぐのローソンで食料を買い込み、戸津井を目指す。
途中、急激に細くなる道は相変わらずで、対向車が来ないかとヒヤヒヤもの。
「ったく、どうにかならんのかここは」と通るたびに思う。
道路真ん中でうずくまるタヌキを、見事なハンドルさばきでかわし、港に到着。
ここで、阪神さんが高熱の為欠席になった事を知る。 がっび~~ん。
そのショックからか急激にお腹が痛くなり、戸田丸のトイレに駆け込み無事発射!
風は気になるものの、どっさり発射して気分爽快、船に乗り込んだ。
港を出ると、結構な波と風で「えらいこっちゃ」になっている。
前回は短い竿で挑んだ結果、じゅうぶんに送り込む事が出来ず、喰わせきれなかった…。
今回はヒラメスペシャルとして未だ「ボーズ竿」の異名を持つ「KAIUKOU 255 60S」をチョイス、
万が一に備え、ヒラメの仕掛けも用意している。
これくらいの波なら、手持ちで波をかわせば仕掛けは安定するはず。
できるだけ揺れの少ない後方に釣り座をとり、揺れ対策は万全。
後は、イカが乗るのを待つばかり…。
とはいえ、イカのアタリは前回ボーズの為わからない、あくまで想像と人の竿先で見た経験だけ…。
港を出て10分ほどでポイントに到着。
「えらい風やからよぉ、沖ぃは後で様子見ながらいこらよぉ、ここでやってみてよ~」
と、船長。
釣り座から見える魚探にはポツポツと反応が出ている。
期待しながら、底まで仕掛けを落としてゆく。
底までは27m、20m付近までは一気に落とし、そこからじわじわ落としてゆく…。
途中でアジが嫌がり暴れるのを感じたらストップ、しばらく待ってみる。
底をとりながら、大きく竿をしゃくり、誘いを入れたり、少し巻き上げたり、と
大きく船が揺れる中、かなり集中してやってみた。
何度目かの流し換えの後、アジを底から3mくらいまで上げてきたとき、ブルルッ、ブルルッっと小刻みに逃げるような前アタリが出た。
「おおっ」っと竿先に神経を集中させると、
ブルルッのあと、確かな手ごたえで「グイィ~~ン」と穂先に重量感が伝わってくる。
「きたきた!」でも、「まだやっ、まだ!」と自分に言い聞かせながら竿先でついてゆく。
しっかりと重さが伝わったところで大きく合わせてやる。
「ズゥ~~~ン」、
「・・・?、根がかり?」
勘違いするほど動かない、一瞬の後に「グインッ、ギュン」とイカ特有の引き込みがあり、ほっと安心した。
しかしこの重さ…、
秋のイカは船からも、エギでもやっているので、引きの強さで大体の大きさは想像できるが、
ここまで重いのは初めて。
水面に出た念願のアオリは「ええ型や、こらぁ2キロはこえちゃぁら」と船長。
タモ入れしてもらい、揺れる中ヨタヨタしながら記念写真を撮ってもらった。
「この時合いとポイントは逃がしたらアカン!」
釣りの鉄則は「釣れる時に釣れ!」だという事は認識している。
しばらく集中して、竿先のアジの動きに注意を払う…。
すると、今まで以上にブルルッ、ブルブル…、と逃げ回る気配を見せる。
二回目はいきなり「ギュンッ!」と向こうから乗ってきた。
アワセを入れる間もなく、ギュンギュン締め込みを見せながら、さっきより一回り小さいのが上がってきた。
「さあ、もう一杯」と意気込むが、そんなに世の中甘くない。
しばらく頑張ったがアタリが遠のき、潮もすっ飛んできた。
ましになるはずの波と風は、一向にそんな気配を見せず、なかなか沖へと出て行けない。
白崎の沖合までは何とか出てきたものの、それ以上は無理と判断。
他のメンバーも波と風で「戦意喪失」とみて船長から沖上がりの声がかかった。