17日、息子の中学校は「安全確認日」という名の登校日でした。
9時半から1時間半ぐらい、各教室でホームルームを行ったそうです。
その日、息子は、休校中にサッカーをしていた友達と一緒に学校へ行く約束をしていました。
友達と合流し、彼のお母さんに車で送っていただいて登校しました。
息子が「登校する」と宣言していたので、学校の先生と連絡を取り、クラスでも通級教室でもどちらでも過ごせるようにしていただいていました。
息子は、終始クラスで過ごし、友達と一緒に歩いて帰ってきました。
「よく頑張ったね!」
と、息子をほめたのはもちろんですが、「良かった!良かった!」というわけではありませんでした。
登校日の前日に落ち着かないのは仕方のないことですが、学校から帰ってきてから、ますます調子が悪くなってしまいました。
「みんな大人になってて、パニクってしまった。」
と、息子は言っていました。
「〇〇も大きなったもんね。
みんなもそんな大きなってた?」
と、聞くと
「見た目もそうやけど、精神的にってこと・・・。」
と。
その日、息子は、昼から友達と遊ぶ約束をしていたようですが、行けませんでした。
ランニングをしようとしても、途中でフリーズしてしまって、走ることが出来ずに落ち込んでいました。
何も考えられないし、体も思うように動かないようで、時々大声で叫んだりしていました。
翌日は、療育が入っていましたが、
「人に会いたくない。」
「自分が保たれへん。」
と言って、泣き叫んだりして、家を出ることが出来ませんでした。
その次の日も、息子は落ち着かないままでした。
療育の先生と電話で少し話をしたのですが、
「9ヶ月ぶりにいきなりクラスで1時間半過ごせたことは、本当にすごい。」
と、言われました。
けれど、〇〇にはハードルが高過ぎるので、どんなに本人にやる気があっても、クラスで大勢の生徒と過ごすと調子が悪くなってしまう。
それが分かったことは、良かった。一歩前進だ。と。
それを〇〇自身も、親である私も、先生方も理解して、スモールステップを積み重ねていくべきだと言われました。
「本人の意思を尊重して、クラスで過ごしたことは間違いではなく、『調子が悪くなって当然だ、よく頑張った!』という気持ちで見守っていきましょう。」
とも。
友達との付き合いの中で、登校してみようという気持ちが出てきたら、友達と一緒に登校するでしょうし、その流れでクラスに入っていくでしょう。
自分から途中で通級教室に向かうことは、みんなの手前、言い出しにくいかもしれません。
1時間半という、〇〇以外にとってそう長くない時間の中ではなおさら・・・。
勇気を出してクラスに入れたからといって、何かが劇的に変わるものではありません。
どんなに先生や友達が〇〇に温かく接してくれていても、励まされても、どうしようもないのです。
本人にやる気があっても、頑張りたい気持ちが強くても、不安が〇〇の心と体の自由を奪ってしまうようです。
親は子どもを見守るというか、伴走することしか出来ませんね。
ずっと前に、児童精神科の先生に、
「お母さんは、あくまでニュートラルで接してくださいね。」
と、言われたことがありました。
やっとその意味が分かってきたような気がします。
本人の問題は、本人にしか乗り越えることが出来ないのです。
親が子どものためにこうした方がいいと思っても、それが本当に正解かどうかは分かりません。
息子が小さな頃から、「学校で困らないように、みんなと一緒にうまく過ごしていけるように!」との思いがあって、一生懸命サポートしてきたつもりでしたが、「みんなとうまくやっていく方法」を教えることばかりに気持ちが向いてしまって、息子自身にしっかり向き合えていなかったのかもしれません。
息子が小さな頃、「3分の2ぐらいずつ成長していく」と言われましたが、言い換えれば、みんなと一緒では、常に息子は3分の1を背伸びして頑張り続けていたのです。
中学生になってその差がどんどん開いて、どうしようもなくなってしまうのも無理はないと、ようやく気が付きました。
「〇〇が〇〇らしく社会と繋がり、生きていくための力」をどうやって培っていくのか?
〇〇のペースで、失敗したり、動けなくなったりしながら、少しずつ身に付けていくしかないのです。
うまくいかなくて当然!
それでも、全ては経験になる!
そう信じて、ゆっくり息子を見守っていこうと思います。
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