先週は、しんどい一週間でした。
コロナで先週の木曜日まで高校が休校になり、部活が出来ないせいなのか、いつにも増して息子の調子が悪かったです。
「怖い、怖い・・・。」
と、目が泳いでいるというのか、焦点が定まらない感じで、私にしがみついたり、赤ちゃんがかんしゃくを起こすように手足をバタバタさせて泣き叫んだり、そうかと思うと部屋の隅に立って何かをぶつぶつ呟いていました。
「何が怖いの?」
と聞くと、息子は、
「走れるか不安なんと、ママがおらんくなってしまうんちゃうかって怖くなる。」
と・・・。
この日曜日にサッカー部の試合があったので、練習もしないまま試合で動けるのか、走りきれるのかと、不安でたまらなかったようです。
私はずっと家にいて、出来るだけ息子の視界に入るようにしていたのですが、
「ママ、おるよな?」
と、手を握ったり、ぎゅっとハグしにきたりと、実際に私に触れていないと不安な様子でした。
放課後等デイサービスも、息子の調子が悪いので先月下旬から一ヶ月間休むことになり、サッカー部の練習も中止なので、息子と二人きり、本当にしんどい一週間でした。
ただ、息子は、調子が悪くても15分ぐらい走って、15分ぐらいリフティングやボールタッチの練習をすることだけは続けていました。
休校が明け、日曜日にjグリーン堺にて予定通りサッカーの試合が行われました。
この日は、私に代わって父親が息子に同行しました。
息子がお世話になっているサッカー部は部員が少ないため、高体連の試合ではなく、同じように部員が少ない高校と、OBや顧問の先生までもが参加して試合を行っているようです。
息子は、サイドハーフとして試合に出場しましたが、やはり思うようには動けず、後半早々にに交代することになりました。
人がいっぱいいることが息子の不安をより大きくしたようで、
「そこにいるだけで精一杯やった!」
と、言っていました。
またもやイヤホンと水筒が行方不明になってしまいました。
「練習したのに、動かれへんかった。
力、付いてるのかな・・・?」
と、息子。
「一年何ヶ月ぶりの試合やろ?
試合に出ただけで、上出来、上出来!」
「何も出来ひんかった・・・。」
「ママは、試合に出ただけで100%頑張ったと思ったけど、〇〇はそうじゃないんやったら、それが60%ってことなんちゃう?
先生が言ってた『60%を心の片隅に』って、もしかしたら100%頑張っても、今はまだ60%しか力が出されへんってことかもしれへんで。」
「頑張っても無理なん?」
「頑張ってるから、試合に出たやん!
調子が良くなっていけば、70%になって、80%になって、ちょっとずつエネルギーが増えていって、いつかは100%になると思う。
今の〇〇のエネルギーは余裕がないけど、使い方を考えて有効活用して、大事に大事に増やしていけばいい。」
「サッカーは無理なんかな・・・。」
「無理やと思ったら、いつでも止めたらいいんやで。
お父ちゃんみたいに、サッカーは観て楽しむっていう人の方が多いし、サッカー以外にも楽しいことはいっぱいある。
サッカーするにしても、うまくプレーすることが全てじゃないで。
サッカーするのを楽しむのもありやと思う。
60%だろうが、〇〇が今出来ることをやればいいやん!」
「もっとうまくなって、もっと走れるようになりたいねん!」
「じゃあ、頑張って!
2週間ごとに試合があるんやろ?
目標があっていいやん!」
良くも悪くも、今の息子にはサッカーしかありません。
息子が友達と会話が続くのはサッカーの話題だけ。
他のことに興味を持てないせいか、クラスメイトとの会話についていけず、休み時間が苦痛だったそうです。
体を動かすことが苦手な上、臨機応変に動くことも出来ず、日常生活の中でも失敗の多い息子ですが、サッカーなら上手い下手はともかく、どう動けばいいのか分かっているので活動が成り立ちます。
「サッカーやめたら、(自分に出来ることは)何もない。」
「ママがおらんと、(自分は)消えてしまう。」
そんな風に言う息子に、
「そんなことない!」
と、言い続けてきました。
走ることにトラウマがあり、走ることが困難だった息子が、今も不安に苦しみながらも毎日走っているのです。
この闘いの先に希望しかない!
と、ただただ願うばかりです。
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