やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

その思いを伝えるために・・・

2015年09月25日 | 読書・読み聞かせ

私は、発達障害や自閉症について書かれた本をよく読むことがあります。

 

息子の一番の理解者になりたいという思いと、自分の子育てがこれでいいのかという迷いのせいなのでしょうか・・・

障害について、療育について、または親の体験談や当事者が書いた本など様々なものが市の図書館にあり、月に2冊ぐらいのペースで借りては読み続けています。

 

まさか発達障害だったなんて『困った人』と呼ばれつづけても、そんな本の一冊です。

漫画家・作家・コメンテーターでもあるさかもと未明氏が生い立ちを語り、発達障害を専門とする医師の星野仁彦氏が障害の見立てを語る形で、発達障害によって引き起こされる実情を明らかにするものでした。

 

壮絶でした。

こんなにも、うまくいかないものなのかと・・・。

 

家族それぞれが愛情を持っていることは間違いないはずなのに、さかもと未明さんの発達障害に加え、お父さんのアルコール依存に、お母さんもおそらくアスペルガー症候群でうつの症状もあり、それらが複雑に絡み合って悪循環を起こしている状態で、さかもとさんが星野先生に診察を受けた時には、彼女は膠原病も併発していて、本当にボロボロの状態だったそうです。

 

もし、彼女が子どもの頃に、適切な診断・支援を受けていたなら・・・

そう思ってしまうのですが、彼女の両親は、精神科にかかるような病気は、恥であり、単なる甘えでしかないとし、彼女の問題行動を全てわがままと捉えてしまいます。

さかもとさんは、家族、特に母親に認めてもらおうと人一倍頑張り続け、でも、母親の望んだものとは全く逆の形であったために確執は深まるばかりで、双方が追い詰められていく様子に読むのもとても辛かったです。

 

発達障害だと受け入れることが出来れば、治療を受け、問題がどこにあるのか分析し、対処法を知ることが出来ます。

子どもの頃にそうした機会を持つことがベストだけれども、大人になってからでも遅くはない。

適切な治療と支援によって、生き辛さを脱出し、うまく生きていけるようになるんだと、この本は訴えています。

 

「この本を、『私なんかが生きていていいの?』と、苦しんでいた十歳のころの私に、そしていま世界のあちこちで、家族との関係や生きる意味がわからなくて苦しんでいる人たちに届けたい。」

と、さかもとさんは綴られています。

「『YES』。みんな生まれてきていい。どんな命にも意味があると思う。」 と。

 

さらに、

「でも、人生を『YES』と肯定するためには、みんなが『コミュニケーション』の技術を、優しさを伝え合う技術を学ばなきゃいけない。いくら愛しても、愛を求めても、その思いが伝わらなければダメなのだ。」 とも。。。