20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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戦争の理由

2022年04月07日 | Weblog
                          

写真は、かつての美しかった、キーウの夜明け。(ネットでお借りしました)

ロシア軍がウクライナに侵攻を開始した理由の一つにウクライナの「ネオナチ化」というのがあります。
これは、「ナチス・ドイツの影響」を除去することを意味します。
ロシアの視線は、ウクライナの「アゾフ大隊」を指しています。

確かに、ウクライナには、「アゾフ大隊」というのがあります。
しかし、ウクライナ国家親衛隊の一組織であり、そこから派生した政治組織は国民の支持を得るに至っていません。

「アゾフ大隊」とは、ウクライナ人の一部と、欧米からきた白人至上主義者でなっているグループで、東部の「ドンパス」を拠点としています。
その存在のみをもって、ウクライナの現政権全体をネオナチと呼ぶのには、ちょっと無理があるかもしれません。

ゼレンスキー大統領自身はユダヤ人系ですし、ネオナチであるはずがありません。

かつてウクライナは、ナチス・ヒットラーに追われ、攻め込まれました。
その逃げ延びた子孫が、ユダヤ系として生き残っているのです。

またもう一つの理由が、アメリカから資金提供されて「生物化学兵器工場」をいくつも作っているということです。
これは調べると、ソ連時代に、ウクライナでは、たくさんの原子力発電所(原発はそのまま残っています)と同時に、生物化学兵器工場を、ソ連の指示で作っていたらしいです。

しかし、ソ連解体後、アメリカの資金援助で、その生物化学兵器工場は、人体に無害になるような研究をしていて、今は無害な研究所はあっても、生物化学兵器工場ではないそうです。ネットで調べてください。

ロシアのウクライナ侵攻の、戦争の大きな理由が、その二つでした。
でも戦争をするうちに、その理由は消えていきました。

根っこにあって出てはきませんが、トランプなども大喜びしている、バイデンの息子、ハンター・バイデンがウクライナや中国で不当な暴利を貪っていたこと。
バイデンは裁かれもせず、そのままです。これも詳しく出ています。

そのバイデン は「戦争犯罪者」とプーチンを名指しし、武器援助をするだけで、積極的にウクライナに加担しません。
加担すると第三次世界大戦になるからと、一定の距離を置いています。

ネットを見ていると、いろんな人たちが、ユーチューバーとしてしか生きる術がなく、お金のためにYouTubeを年中発信しています。
YouTubeというのは、ニュースなどでやっていることと同じ話をしたのでは、読者を獲得できません。
ですから、一部には陰謀論的な発言の人が多いです。

「プーチンはユダヤの大金持ちである「ディープ・ステート」との戦いに挑んだのだ。プーチン、万歳。いくら経済制裁を受けようと、ロシアには原油がある。
そこからお金がどんどん入ってくる。プーチン、一人勝ち」と。

ロシアにも、ユダヤ人の大金持ち「オリガルヒ 」というのがいます。
でもそこには、ユダヤ人であっても、陰謀論の攻撃はいきません。
YouTubeを見ていても、矛盾だらけ。

そんなYouTubeもかなりあります。
普通のニュースと違うので、それを見た人は、「ああ、他の人は知らない情報を得た」と、どんどんその陰謀論にはまりこんでいきます。

閑話休題。

今回の残虐なジェノサイドのことです。
ロシアはシリア兵の傭兵をお金で雇っています。
彼らは戦争屋です。シリア内紛以来、仕事がなく戦争でしか生きていけないのです。
あの残虐さは、戦争屋でなければできないような非道なやり方です。

アメリカのイラク戦争も、根拠なしで攻め入り、フセインを殺しました。
アメリカも同じようなことをやっているのです。

ロシアは「あの映像は、ウクライナ が作ったフェイクだ」と、動く遺体の映像などを流しています。それこそフェイクなのですが。
中国はそれに賛同しています。
ウイグル人の問題など、今回のウクライナの大虐殺と似通ったことを中国自体もしているので、火の粉が降りかかるのを警戒しているのだと思います。

かつて「地下鉄サリン事件」をオウム真理教が起こしました。
オウム真理教は、以前「オウム真理教モスクワ支部」というのを持っていて、ロシアにも信者がたくさんいたようです。ネットを見れば、写真などたくさん出てきます。

オウム真理教は、そのロシアで、サリンの作り方の勉強をしました。これもネットを調べれば出てきます。
そして、そのサリンを撒いて、あの事件を起こしたのです。

ロシアは、今回の戦争の理由の一つに「ウクライナの生物化学兵器」のことを言っています。
しかし、ロシアはシベリアにそうした「生物化学兵器工場」を持っています。
核も持っています。
それで、アメリカは手出しが、できないのです。

プーチンは、折々に思考を文章にするタイプのようで、学術的な論文というより、自分の考えをまとめる長文の論文を、何本も書いているそうです。

コロナ下でもプーチンは一人こもってロシアの歴史を学び、大ロシア主義的思考を膨らませていったようです。
昨年の7月の論文を読むと、ウクライナはロシアの属国であるとでも読めるような論文でした。
老獪な政治家であるプーチンは、いつもそこに、逃げ回れる余地を残していたようです。
でもまさか、それが、あの逃げ回れる余地もない、ウクライナ侵攻につながっていくなんてと、専門家ですら驚いています。

ロシア経済も、ドイツやフランスが、天然ガスを止めさえすれば、制裁はもっと強化されるでしょう。
でもドイツもフランスも日本も、ロシアからの原油の輸入を止めません。
諸刃の剣だからと、自国の経済のことを考えています。
そこからロシアに入る莫大なお金が戦争資金になっていくのです。

そうでなくても値上げ、値上げの春です。
ウクライナでこれ以上、死者を出さないために、私たちも我慢を強いられる生活を数年間は、しなくてはと思います。
太陽エネルギーや風力、水力、地熱、バイオマスなどさまざまなもので、今こそ、原発や、ロシアの原油に頼らない社会を作っていく、機会なのかもしれません。

旧ソ連時代、今のウクライナのように、侵攻されたポーランドの大統領は、昨日、ドイツとフランスの、原油を巡ってのロシアへの対応を糾弾しました。それを聞きながら、メルケルがドイツの首相だったら、どうしていたかなと、一瞬頭をよぎりました。

ポーランドは、ウクライナと同じような痛みを持った国だからこそ、こうした姿勢が取れるのです。
見事でした。

バイデンが、ロシアに行って、プーチンと向き合って、どうしたら戦争をやめるか、直談判するしかないと思いますが、バイデンはよろよろ歩きながら、口先だけです。

でも、戦争が進むにつれて、ロシアは、アゾフのことも、生物化学兵器工場が見つかった、ということも言わなくなりました。

ところが、ジェノサイドについて、フェイクが、通用しないと思ったのか、唐突に、ジェノサイドは、アゾフ大隊がやったんだと、ロシア外相などが言い出しました。
思わず、吹き出してしまいました。いつもの大嘘つきの言い訳です。
こういう人、人間でもいるんですよね。

でも気をつけないと、メディアの、フェイクもあります。
真実を知りたいと思って、私はネットなどで読むとき、それを書いた人の名前を必ずチェックします。
そしてその人がどういう人なのか調べます。

SNSの時代、それくらい慎重に調べていかないと、どこか訳のわからない方向に流されていくことがあると、自覚しています。

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