今夜はBeです。
今月のテキストは『ヒトリコ』(額賀澪・小学館)です。
小学館文庫小説賞・松本清張賞W受賞した作品だそうです。
けれど今回はいろいろ忙しくて、とうとうテキストを読むことができませんでした。
会場の鍵係りなので、出席はいたしますが。
かわりにご紹介したいのが、Beのお仲間が翻訳された、この絵本。
『はね』です。国際アンデルセン賞に中国から推薦された作家の、曹文軒さんと、2014年国際アンデルセン賞受賞のブラジルの画家、ホジェル・メロさんの絵。
そしてJBBY賞を受賞された、作家の濱野京子さんの中国語訳です。
とにかく、アグレッシブな作りの絵本です。
うつくしく贅沢な作りのこの絵本は、羽根の一本一本が呼吸しています。
鳥たちや、ひとりぼっちのはねが、美的に芸術作品のように描かれています。
そこに、人とは?と問いかける透明感あふれる文章が、しずかに流れていきます。
人はどこからきて、どこへいくのだろうという哲学的な問いかけは、ときに読者をどきっとさせ、胸を痛くさせます。
けれど最後に、はねが辿り着いた、その場所に共にたたずむと、なんだかすごくほっとします。
そうだよね。こんなもんだよね、と。
すごい絵本です。
皆さま、ぜひお読みになってください。