太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

政界の凪

2018-07-29 07:37:12 | 社会観察

秋の総裁選に向けて波風が立つのかと思っていたが凪状態である。岸田氏も立候補しないようだし、石破さんも派閥の論理から言えば相当苦しい。誰も予想していなかった1強であるが良いも悪いも他に選択肢が無いのだから仕方がない。ましてや国民に1強の是非を問われても国民投票で選ぶ訳でもなく言っても詮ないことである。政治そのものが見慣れた風景になってしまった。

選択肢を無くした第一の原因は野党の体たらくである。選挙の度に国盗り合戦ではなく陣取り合戦を繰り広げる。合従連衡だとか数合わせと批判されるのを恐れ、主義主張が異なるものとは一緒になれないと言う。この党とこの党は決定的にここが違うという点がどこにあるのか。個別政策で相いれないことがあるのは分かるが主義主張を分かつほどの違いは在宅初老には見えない。目くそ鼻くその世界である。小さな陣地、最小は選挙区だろうが、それを勝ち取れば本望という政治家が多過ぎるだろう。

選択肢を無くした第二の理由は与党側にある。1強に擦り寄るゾンビ議員(赤坂自民亭を指してはいないが、ネット表現を借用)が多過ぎてこれぞという武将は現れていない。国民に人気の小泉さんも党内人気では無いから勝ち目はない。ただ安倍さんの後を狙っても良い年回りだから慌てなくとも良い。岸田さんは待ち過ぎで3選後はまず禅譲はない。次は波乱の交代劇である。石破さんは例え次で負けても引退後は政治評論家として引く手数多となろう。岸田さんと石破さんは振り返ったときどちらが後悔しない人生を歩んだと思えるだろうか。その他声を上げないゾンビ議員は自らの限界を知って選ぶ道だろうからそれも生き方である。

安倍さんは個人的には拉致問題への対応がずっと口先だけだった事に不満はあるが、その他では絶対駄目という大きな欠点があるとは感じない。擦り寄るゾンビ議員の口先に惑わされているのではないかという危惧はあるが組織運営には抜群の才能を発揮している。白鵬が圧倒的1強で数々の記録を塗り替えてきたがここに来て体力の衰えからか弱点が相当見えてきた。人生もそうだが振り返るとあの時がピークだったかと思う事はある。永遠に右肩上がりで輝きを増すことはあり得ない。3選を果たした後、安倍さんもあの時禅譲してキングメーカーになる道もあったと後悔しないことを祈るばかりである。最大の敵は体力だろう。日本で一番の激務は総理大臣ではないかと思う。頂点を極めるほど晩節の遣り方は難しい。なだらかな谷底を歩んで来た在宅初老には無縁のことだが。

別件だがFITの制度作りに最大の力を発揮した部長さんが経済産業政策局長になった。FIT制度づくりの頃何度かお話したことがあるが信念の人で他言の惑わされない、しかも頭が良いので常に筋が通っていた。委員会などでも流されない人であった。今になってFIT制度の欠点をあげつらう人は多いが後だしジャンケンである。あの時制度を推進した部長は太陽光発電業普及の最大の功労者である。忘れられない言葉は、太陽光発電が普及してきたと言ってもボランティアベースではないですか。それでは普及には量的にも限界がある。ここに経済性を加えて普及拡大をするのです、と言われた。ボランティアベースでも導入量が増えてきたことに小さな満足を覚えていた私にはショックで何も言い返せなかった。他省へ出向したり苦労されたようだが、是非新しい職場で辣腕を奮って貰いたい。



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