ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

臨時: ”参院選争点”・・・の危うさ

2016-06-02 16:40:00 | 日記
2016年6月2日(Thu.) 参院選が近づいていますが、それに関する報道も増えてきている印象です。それらを見聞きしていて、とても危険な兆候があるのではないか・・・と感じているので一言(ひとこと)。



伊勢志摩サミットが終了し、そこでの合意(?)内容を根拠にしたかのような解釈で、消費税率10%への増税タイミングを、約2年半延期するとの発表がなされました。そして、参院選で、その信を国民に問う・・・と言っているようですが、ここにトリックがあるのではないでしょうか。

増税延期を、サミットで各国首脳が合意した・共通認識した内容に基づくとか、いやいや、メルケル(独)もオランド(仏)も反対していたではないか。にも関わらず、世界経済へのリスク回避のための一つの手段だ・・・とか言って。 賛否両論の状況ではないでしょうか。

しかし、待って下さい。これは既に争点ボカシのための「劇場」が始まっているのではありませんか。国民の関心を、消費税率増税の可否やその論拠に誘導し、その上で、参院選で信を問う・・・などと公言していることそのものが、あたかも、ダマシのテクニックのように見えてしまいます。



仮に、これが争点だとした場合、消費税増税タイミングとしては、延期するのも止む無しと考えている人も少なくない(多い)かも知れませんので、賛意を示す上で政権与党側に投票したとします(その可能性が高い)。

しかし、この結果を受けて、政権与党は、「国民の信を得たのだから」と言って、『改憲』に向けて一気に動き出す可能性があるのではないでしょうか。

国民には、消費税増税時期の延期に対する是非を問うと謳いながら、その実は、政権を認めていただいたのだから何でも強引に進める・・・。以前もこのようなやり口があったのではないでしょうか。(まるで、国民を愚弄している・・・)

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そもそも、争点を一つにして解散とか、総選挙とかがおかしいのであって、争点を一つにして国民に問う必要がある場合は、国民投票のように、一つの事案に限定して、そのことのみの賛否を確認するのが道理です。

にも関わらず、マスコミも手伝うかのようなやり方で、「今回の選挙の争点は、アレだ・・・コレだ・・・」などと誘導することが如何わしいと思えてなりません。

そんなことに誘導されて、結果、好き勝手をされて、それで良いと思う人はいないでしょう。

万事が、この調子なのです、現政権は・・・。平気でウソをつきます。または、本音を隠しておいて、後からコッソリと出して強引に決め、「丁寧に説明して行きます」と言うものの、後は知らん振り。 安保法案成立の時も、ほぼ同様だったのではありませんか。



私たちは、マスコミ・報道チャネル等から流される内容に、一定の距離を置きながら、冷静に考えてみる必要があるのではないでしょうか。少なくとも、お膳立てされた「争点」は、カモフラージュになり兼ねないことを、私たち一人一人が強く認識しなければなりません。

多くの政策について、付託するにふさわしい人物・政党に一票を投じるべきでしょう。一つの争点への賛否ではありません!!!

また、18歳以上の人に選挙権が得られることになりますが、若い人も、上記のような「危うさ」を知っておく必要があるのではないでしょうか。



国民をより良き方向に導くべき政治家等が、これほどまでに信頼できない状況は、まさに「危機」でしょう。 残念至極・・・。


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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