キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「炭水化物は人類を滅ぼす」

2014年10月15日 | Book

トンデモ本のようなタイトルだが、中身は糖質制限について多角的に考察した真面目な本。
著者は糖質制限ダイエットを実践して効果を体感し、この方法の有効性を考察している。
世の中には様々なダイエット方法があるが、糖質制限は炭水化物を含む食品を摂らないという単純な方法であり、体重の減少だけでなく健康にも良いと著者は説いている。現代の栄養学の常識に反論し、動物や人類の食習慣の歴史、地球の歴史まで遡って科学的・論理的に説明しているが、専門知識の解説と著者の持論の説明の記述のレベル差が大きくて、理解が難しい部分もあった。栄養学の持論はやや過激な印象もあるが、生物と食物の関係についての知識や著者の考察はなかなか面白くて勉強になった。今のところ糖質制限の必要性は全く感じていないが、食生活の習慣を変えてみたくなったら、試してみる価値はあるかもしれない。
ちなみに「糖質制限ダイエット信者」になった知人は、食事に行く度にこの本の受け売りの知識で、糖質・炭水化物の有害性や食品成分についてあれこれと指摘するようになり、お店や料理の選別にうるさくなり、食事をする機会がなくなって、関係が疎遠になってしまった。この本の内容を鵜呑みにすると弊害もありそうだ。
糖質制限は、著者のように食事を生きるための手段と割り切れる人や、孤独な環境でも耐えられるストイックな人には向いていると思う。ダイエットは、他人に迷惑を掛けない程度に楽しむべきだろう。


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