日々の覚書

MFCオーナーのブログ

想い出のアルバム-Best Of Volume 1

2008年01月06日 18時15分38秒 | 想い出のアルバムシリーズ

Bestofvolume1

グレイテスト・ヒッツ/バン・ヘイレン(1996)

1.暗闇の爆撃
2.叶わぬ賭け
3.悪魔のハイウェイ
4.踊り明かそう
5.ロックンロール・ベイビー

6.アンチェインド
7.ジャンプ
8.パナマ
9.ホット・フォー・ティーチャー
10.ホワイ・キャント・ディス・ビー・ラブ
11.ドリームス
12.ホエン・イッツ・ラブ
13.パウンドケーキ

14.ライト・ナウ
15.キャント・ストップ・ラビング・ユー
16.ヒューマンズ・ビーイング
17.キャント・ゲット・ディス・スタッフ・ノー・モア
18.ミー・ワイズ・マジック

このアルバムは持ってない。発売から一年後にレンタルで借りて、テープに録音して車で聴いてた。その時は、ライナーをざっと読んで曲目(原題)を書き写しただけだったので、今回改めて調べてみて、「And The Cradle Will Rock」が「ロックンロール・ベイビー」という邦題だった事を知った次第である(笑) “Cradle”→揺りかご→赤ちゃん、からの発想だろうか?(笑)

バン・ヘイレンは決して嫌いなバンドではない。それどころか、彼らの爽快感を覚える音は非常に好きだ。聴いてて気持いい。エディのギターも好きだし、アレックスのドラムもいい。デイブ・リー・ロスはそのキャラも含めて好きなボーカリストでもあった。通して聴いたアルバムは少ないけど、全く知らない訳でもない。でも、熱心に聴いた事はないし、聴こうと思った事もあまりない(苦笑)

何故かというと、彼らのオリジナル曲が今イチに感じられたからだ。初期というか、デイブ・リー・ロス時代には、カバーヒットの多かったバン・ヘイレンだが、このベスト盤に収録されたのは全て彼らのオリジナル曲。まぁ、確かに悪くはない。どの曲もキダーのリフが印象的で、サビのメロディもキャッチーだったりする。けど、なんか、歌モノとしては今イチなのだ。「悪魔のハイウェイ」だって、リフはカッコいいけど、構成にひねりがなくて、2コーラス目あたりで飽きてしまう。「ジャンプ」は全米No.1になった大ヒットだけど、この曲が売れたのは、おそらくシンセのイントロがあまりにもカッコいいからだ。あとプロモーションビデオの力かな(笑)

ボーカルがサミー・ヘイガーに代わってからは、格段に曲が良くなったように思う。このベスト盤の後半を聴いてるとよく分かる。シンセを多用し、ポップな雰囲気になったのもポイント高い。実際、バン・ヘイレンは、このサミー・ヘイガー時代になって、アルバム売り上げやチャートアクションも飛躍的に向上した。ただ、個人的には、デイブ・リー・ロス=バン・ヘイレンみたいに思ってたので、彼がいなくなってからは、何か物足りない感じがした。渋谷陽一も言ってたけど、バン・ヘイレンは、サミー・ヘイガー加入により、音楽的クォリティは上がったけど、エンターテインメント性は薄れた、という訳だ。「キャント・ストップ・ラビング・ユー」なんて、バン・ヘイレンがやる曲じゃない、なんて思ったしね(笑)

そんな(どんな?)バン・ヘイレンだけど、皆さんもご承知のように、カバーは面白い。前に書いたけど、“原曲の良さを再認識しつつ、カバーする側の特性がよく出ている”のを良いカバーと呼ぶのであれば、バン・ヘイレンはカバーに関しては100点満点だ。デビューヒットとなった「ユー・リアリー・ガット・ミー」といい「プリティ・ウーマン」といい、実に素晴らしいカバーぶりだ。それこそ、オリジナルが霞んでしまうくらい。シングルにはなってないけど、リンダ・ロンシュタットやキンクスの見事なカバーもある。あまり知られてないけど、モータウンの「ダンシング・イン・ザ・ストリート」のカバーもやってて、これもナイスな出来だ。バン・ヘイレンのカバー集が出れば、すぐ買うんだけど(笑)

オリジナルは今イチだったけど、カバーは見事だったバン・ヘイレン。サミー・ヘイガー時代にはカバーをやってないようなので、これはやはりデイブ・リー・ロスの嗜好だったのか。それとも、良い曲がたくさんは作れないので、カバーで埋め合わせをしようとしたのか。どちらにしても、戦略としては成功だったと思う。既成曲とはいえ、原曲に捉われず、しかも悪ふざけにならず、自分たちのサウンドにしてしまうのであるから、才能豊かなバンドだったのだ。オリジナルにこだわらなかった姿勢もクレバーである。

現在のバン・ヘイレンは、デイブやサミーといった歴代ボーカリストが出たり入ったり、或いはベースのマイケル・アンソニーがクビにされて、代わりにエディの息子が入ったり、とゴタゴタを繰り返している。この辺はあまりクレバーという感じはしないけど(笑) そういえば、このベスト盤を出すにあたって、デイブが呼び戻されて新曲を2曲レコーディングしてるけど、いきなり昔に立ち返ったような作風になってるのが面白い。エディばかりがバンドの顔としてクローズアップされるけど、やはりボーカリストに左右されるバンドだったのかもしれない。

コメント (11)
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