小島と広島と私たち

島爺の倉橋島での農作業と,
広島を中心とした孫たちとのくらし

農園作業

2012-09-01 21:46:52 | 農業塾OB会
 蕎麦の土寄せと大豆,里芋の灌水

 今日はJA農業塾・白木農園の作業日。
私の姿を見て早速に毒舌が飛んできた。
「あんたぁ,とても仕事をする格好ではないじゃん」
そりゃぁそうだ,広島に帰って作業を知ったのだから。
鍬はおろか軍手も無い。作業服などもってのほか。
1日置きに行事が入ったからと,休むわけにも行かない。
『晴れ,気温は32℃』という予報であったが15名が集合。
「うどん打ちほど集まってくれれば良いのにね」
誰かの声がした。

 早速に蕎麦の土寄せと里芋の除草の二手に分かれて作業開始。
ちょっと気になったのが,白大豆。全体に発芽,生育とも良好であるのに,入り口近くのもので,
葉が食害にあったようなもの,また,抜き取られたような形で溝に枯れ倒れているものがあった。
ネットを張っているのだが,首か口の長い獣の仕業だろうか。
蕎麦は,丁寧に播種したからだろうか,発芽量が少なく年末の蕎麦打ちが心配だ。

 1時間の作業の後,待望の休憩。
いつものように麦茶やお菓子の差し入れを頂戴しながら休憩に入る。
7月に奥様を亡くされ,外出が億劫と仰っていたKさんから沢山のお饅頭の差し入れ。
饅頭はありがたいが,元気な中間と再開できるのが何より。
腰に一ムチ当てて出て来られたのだろうか。楽しい歓談の後,全員で里芋の除草にかかる。

 白大豆は水路との位置関係,たっぷりの水量に恵まれて十分に灌水できた。
ところが黒大豆と里芋は水路が低い上に流量が少なく,一部は今夕まで,もう一方はメンバー持参の揚水機で事なきを得た。

 ニュースでは米国と欧州の穀倉地帯が干ばつののため被害甚大。
トウモロコシ,大豆,小麦が10%も値上がりの状態とか。これらはほとんどが家畜の餌。
牛・豚・鶏肉と鶏卵,用心しないと飯,ケーキ,麺類まで値上げになりそうだ。
白木農園の大豆,今後播種する小麦を大切に育てたいものだ。

井戸浚え-2

2012-09-01 20:39:33 | ひとりごと
 プラス・マイナス

 夏のさなかの井戸浚え,地底に到達すると幾分は涼しいが,湿気は多く蒸し暑い。
それでもしばらくは,長袖シャツに長ズボンで作業をしてきた。帽子も被って。
上から下まで泥んこになり,選択もたまらない。ランニングにステテコという姿になった。
梯子は使うが,背と尻は壁にあてながらバランスを取って上下する。蚊とアブが侵入する。
体のあちらこちらに擦り傷を付け,虫刺されの痕が点在する。
そして,疲れが溜まるとふと考える。
“こんな事をして何になるんだろう。何か,とても無駄なことをしているのじゃなかろうか”

“できる時に,できることをしておこう”
などと調子の良いことを云いながら,結局はこうなる。
“不便な,島の狭い土地に子どもたちは居ないのに・・・”と。

『釣りバカ日誌(ビッグコミックオリジナル8月20日号)にこんな場面があった。
地盤沈下の発生した住宅団地で,改善か(マンションへの)建て直しかの論争で,
頑強に建て直しに反対していた寿司屋の親父にこう言わせる場面がある。
「今までは,10年後,20年後には居ないのに・・・,とマイナス思考であった。
 今は,10年後,20年後に活きている奴に何がしてやれるか,と考えるようになった」
“浜ちゃん”の取りなしによって,息子の家族と仲直りできた親父であった。

 井戸から上がった私に通りがかりの人が声をかけた。
「若い衆(し)は帰りませんか?」

 当てにするのがおかしいのであって,年に一度でも墓参に帰ってくれれば良いじゃないか,
その時に,何かを感じてくれれば良い。

と思うのだが,凡人のつまらないところだ。