おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
久しぶりのアドラーの本の紹介です。
『性格はいかに選択されるのか』(アルフレッド・アドラー著、岸見一郎訳・注釈、アルテ、2,000円+税)
まず、「せめてこの本を読まずしてアドラー心理学のライフ・スタイルを語るなかれ」と申し上げます。
私は、「アドラー読まずのアドラー語り」というようなことを時々言っています。
「アドラー」と口にしたり文章で書いたりしているのは多いのですが、肝心のアドラー自身の本を読んだことがない人たちを皮肉った表現です。
フロイトの本を読まないでいっぱしのフロイト語り、ユングを読まないでユング派でござい、というのと同じことで、恥ずかしいことだと厳しく言っていたこともあります。
それでも擁護すれば、アドラーの本を気張って買って、途中で挫折した人が多いことも承知しています。
アドラーの本は、とかく読みにくいです。
その理由は、世に出ている本(特に日本で公刊されている本)は、アドラーが机に向かって推敲に推敲を重ねて書いた本でなく、彼の講演を本にしたり、症例研究やカウンセリングの場面を本にしたりしたものであるため、読んでいて辟易することがあります(本当はそれでも読みこなしてもらいたいのですが)。
最近では、訳者の岸見一郎さんと出版社のアルテの市村敏明さんのコンビで続々アドラーの本を「アドラー・セレクション」として出されています。
このコンビのおかげで日本では、世界に後れを取らないくらいアドラーの本が出版されています。お2人に心から感謝します。
さて、アドラーの本を世に出すコンビは、面白いことを企ててくれました。
アドラーのいくつかの本の中から「性格論」の属する内容を取り出し、『性格はいかに選択されるのか』として、岸見さんの注釈つきで出してくれたのです。
私のささやかな願いは、せめてこの本くらいはアドラーを語る人ならば読んでほしいと思っています。
遠慮気味に、かつ大胆なことを言うと、「この本を読まずしてアドラー心理学のライフ・スタイルを語るなかれ」ということでしょうか。
ここまで書かれてアドラーの本を読まないのには勇気がいることでしょう。
ヒューマン・ギルドに在庫しています。ご注文下さい。
構成は、以下のとおりになっています。
はじめに
第1章 真の原因はどこに
第2章 性格概論
第3章 性格のタイプ分け
第4章 攻撃的性格
第5章 非攻撃的性格
第6章 その他の性格
第7章 情動
第8章 家族布置
引用・参考文献
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