おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
久しぶりに心を洗われる本を読みました。
私がドキュメンタリー映画『地球交響曲 第2番』で知った「森のイスキア」主宰の佐藤初女さん(90歳)の新著です。
キッカケは、ヒューマン・ギルドの会員のNさん(この本の企画編集者、合同会社 オフィスカレン 代表)から贈呈を受けたことです。
この本は、佐藤さんがFM青森の「リラックス・カフェ」で2010年7月~8月放送分の収録されたお話をもとに構成したものです。
Nさんによれば、佐藤さんのことばは、そのまま名言になってしまうような内容と響きを持っているのだそうで、次の文章を読んでみると、そのことがわかります。
食べたものが自分の一部になる
すべての食べ物には「いのち」があって、
いったん口に入ったものは生涯私たちの一部となって生きていきます。
小学校で話をしたときのこと。
4年生が手を挙げて、「いのちは大切だっていうけれど、僕たちはニワトリや牛を殺して食べているのはいいんですか?」と言いました。
「殺して食べているのではないの。いのちをいただいて、それがからだに入って、一緒に生きていくんだよ」と言ったら、「わかりました」って言ってくれたの。
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いのちは支えあって、
お互いに響きあって生きています。
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*第1章 「食はいのち、食は生き方」から
第3章の「若いみなさんに伝えたいこと」こんなことが書いてありました。
自分自身で考え、自分自身で決める
「親のせいで」「世の中が悪いから」などと、
問題の原因をまわりのせいにして逃げている限り、
解決はいっそう遠ざかるだけです。
そうならないためにも、自分自身で考えて答えを出すことです。
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自分の意思で決定したことは、
自分で責任を持つしかないのですから。
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アドラー心理学の自己決定性そのものですね。
「あとがきにかえて」では、「震災から、未来に向かって」として佐藤さんは、次のようなことばを残しています。
印象に残った部分を抜き書きします。
苦しいのは今、自分が刷新(さっしん)されているからで、一線を超えようとしているからだと、私は考えてきました。そこを超えるか超えないかで人生は変わってきます。
みんなの力を合わせることが大事です。
出会いに感謝してください。出会いは未来を開きます。
私たち人間は、精神的な向上よりも物質的な向上を望んできましたが、これからは、そのような考え方は淘汰(とうた)されていくと思います。物を所有することがしあわせでなくて、通じ合える人に出会ったときが一番しあわせなのです。
そして、一番最後には、こう結んでいます。
私たち一人ひとりは大きなことは何もできないけれど、小さなことならばできます。ひとりの小さな力が大勢集まれば、大きな変革を起すことができると信じています。私もそのようにしていきたいですし、始めています。
その気持ちを忘れずに、心をひとつに合わせて進んでいきましょう。
いかがですか、佐藤さんのことばの響きは?
強くお勧めします。
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