おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
私の愛読月刊誌は「致知」(致知出版社)です。
途中空いた期間もありますが、サラリーマン時代も含めて30数年間購読しています。
「人間学を学ぶ月刊誌」を標榜している「致知」は、ずっと一貫した姿勢を示しています。
私は「致知随想」というところに2回掲載されて、そのうちの、最近のものが2010年9月号の「放てば満てり」です。
ところで、「致知」の6月号(最新号)に佐々淳行氏(初代内閣安全保障室長)と渡部昇一氏(上智大学名誉教授)との対談「いま、何が問題か ― 危機に臨むリーダーの条件」があります。
この対談を読むと、国家の危機管理に無関心な民主党政権がクローズアップされ、そして、その中で佐々氏は、菅直人総理のことを彼の大学生の頃から知っていて、学生運動の中心人物であった彼のことを3回捕まえ損なったことから、過激デモでも逃げられる「第4列の男」の由来を語っています。
また、民主党内閣には19もの委員会があって、15人の内閣参与がいるのですが、その多くが実務経験のない学者だったり、昔の全共闘仲間を広い集めたことにも驚かされます。
佐々氏は、次の言葉で菅政権の危機管理上のひどさを語っています。
とにかく、これほど未経験で無知で人格的に未熟で、それでいて政治主導だといばることだけは知っている。こんな政権は過去にもありませんでした。
役人を使おうとしないから今回の大震災でも情報や初動措置が遅れて大混乱を招いたじゃないですか。計画停電を巡る東京電力と首相官邸の二転三転ぶりはその典型で、目を覆いたくなるほどでした。
この他にもあれもこれもと現内閣の失望させられる危機管理上の問題点が浮き彫りにされて、白鴎大学の福岡正行先生が「史上最悪の総理大臣」(TVタックルで)と呼ぶ気持ちも理解できます。
ところでこの対談、菅内閣の批判ばかりではなく、阪神・淡路大震災での日銀の神戸支店長の勇断や、本来あるべき危機管理も語られ、私たちに勇気と希望と対応策も与えてくれます。
「新生」を特集とする「致知」の6月号、読み応え感のある月刊誌です。
(注)この記事はカミさんのパソコンからアップしました。どうも私のパソコンが故障してしまったようです。
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