高月から木之本へと向かう。
長浜市自体の面積は大きいようで琵琶湖の湖北一体がどうも長浜市のようである。
ただ、土地の風情はというと、のどかな田舎といった印象である。
目的地への道中でもすれ違う車はあまりない。
米原から北は空気感が一変するようである。
関ヶ原を筆頭に、歴史的な奥深さを持ち合わせている土地柄のようである。
いままで通い続けた京都とは、全く違う一面を持つのが湖北一帯のようである。
今までは京都を拠点に、湖西、湖南、湖東と一通り琵琶湖周辺は回ってみた。
それぞれに観光寺院とまではいかないまでも、それなりの寺構えの寺院であったが、先に書いたとおり湖北ではお寺ではなくお堂なのである。
観音信仰が基本となっているようで、そこには宗派など関係なく土地に根付い独特な信仰心に支えられているようである。
全く宗派の違う人たちが違う宗派の観音様をお守りしてるわけである。
湖北とはどのような所か、一度経験をしてみようと軽い気持ちで訪れたのだが、とてもとても奥深い土地柄であり、かなり興味をそそられるところである。
さて木之本にある石道寺というお寺を訪ねた。お寺というよりやっぱりお堂なのだが沢の中にあるといった感じである。
お守りしているのは八十を過ぎたであろう思われる人であったが、夫婦なのだろうか?
朱印をを書かれるのは、女性の方である。
書き上げる所を見たいと所望すると、説明しながら書き上げてくれた。
朱印も文字は、どこの処へ入ってもまっこと見事な筆使いであり感心するばかりである。
石道寺の観音さまは、ご多分に漏れず撮影は禁止である。
パンフからの横流しで勘弁を願いたい。
子授けに御利益があるとされ、北海道からも祈願にこられる方もいると話されていた。
私どもも札幌というと驚いた様子であった。
北海道からこの地を訪れる人は稀なのであろう。
北海道から祈願に訪れた方は、首尾よく子宝に恵まれたとの報告があったそうである。
山の中腹に置かれているお堂の姿もなかなか魅力的である。