会報いしかり
第124号(令和 3年 7月10日)
いしかり手打ちそば同好会 初版発行:平成20年9月13日
〒061-3202 石狩市花川南2条6丁目256
URL:http:blog.goo.ne.jp/it sobo
エッセイ『道』 匿名
どこにも道があり、どこにも道ができ、そして誰もが自分の道を持っている。
先の見えない道は恐ろしくもあり、希望でもある。道は果てしなく、
どこまでも真っ直ぐという道など殆どない。だから人生に例えられる。
華道、茶道、剣道、柔道、弓道、合気道、書道、釣道、仏道 ・・・ 然り。
杖道、新体道、躰道、修験道なんていうのもある。
剣術や柔術、茶の湯、書に「道」がつくのは明治以降だといわれている。これらに「道」を付けたのは何故だろう。
晴れた日のクリニックの待合室。何気に手にした情報誌には次のように書かれてあった。
「貴族・武士階級が担っていた文武の芸を一般民衆が担うようになったときに、
教育(知育・徳育・体育)効果を重視して「道」と定義付けを行ったのが始まりではなかったのではないか」。
また、別の日の別のクリニックの待合室で手にした情報誌には、「歌舞伎や能に「道」がついていないのはなぜか。
明治以降も一般人が嗜むものではなかったであろうし、教育目的とはされなかったため、
「道」をつける必要がなかった」と書かれてあった。
他にも「道」がつくのはある。「道の駅」もその一つ。ドライブに出掛けた折に便利に利用させてもらっている。
昔、旅人が馬や駕籠などを乗り換え、いろいろな情報を得、休憩する場所 を「駅」と呼んでいたことは周知のとおりである。
そして、「そば道」。平成27年3月3日、全麺協において「そば道 基本理念・憲章」の制定が決議された。制定されて今年で6年目を迎える。
「そば道は手打ちそばを通じて自らを高め、心豊かで潤いのある人生を歩み社会に貢献することです。 」(基本理念)。
「憲章」はこのように謳っている。
一.私たちは、そば打ち技術を会得しその奥義を極めます。
一.私たちは、そばの歴史と文化を学び、次世代へと継承します。
一.私たちは、そば打ちを通じて五感を磨き、創造力を高めます。
一.私たちは、もてなしの心を育み出会いと喜びに感謝します。
一.私たちは、そば打ちを広め仲間とともに地域づくりに努めます。
一.私たちのそば道は、礼に始まり礼に終わります。
「そば道基本理念・憲章」を空(諳)んじている会員はどの位いるのであろうか。
そういう私も書くにあたって、改めて見返した次第である。
「全麺協」「公認マーク」「そば道」が商標登録されたのは何れも昨年のことであり、
「そば道」が華道・茶道同様広く世間に受け入れられ、確固たる地位を築くには、
相当の時間が掛かるであろうことは想像に難くない。身の引き締まる思いである。
意外なところに「道」という字が使われているのはご存知であろうか。報道である。
「道」には「いう」という意味があるようだ。
あまりなじみのない意味のように思えるが、漢文では「道」と書いて「いふ(言う)」と読ませるそうだ。
「道」のもともとの意味は「とおるところ」。
少しずつ意味が広がって「道理」「教え」といった意味も広義として追随されてきた。したがって、
「報道」は「言い知らせる」との意味で、社会のできごとなどを広く伝えること、ということになるのであろうか。
エッセイのつもりで書き出した「道」。
題材としての不安はあったが、エッセイとしての文字数の範囲内で収めることができたことは嬉しい。
三段位、初・二段位認定会
3月、4月と続けて開催しました「全麺協そば道段位認定技能審査認定会」は、
当会および分けいしかり札幌星置そば道場からの受験者全員が合格しました。
おめでとうございます。
10月には四段位認定会が予定されていますので、これも全員合格を目指して精進しましょう。
当会からの合格者の喜びの声です。
〇 三段位合格
お陰様で皆さんと共に、三段位に認定され大変喜んでおります。
また私の都合に合わせ特訓の日を調整して下さり申し訳なく思っております。
不出来な生徒で先輩達をやきもきさせたと思いますが、忍耐強く指導して下さったことを心から感謝しております。
三段位をめざす目的を達成し、美味しいそばが食べられ、衰えた体力も徐々に回復しつつあり、一石三鳥の成果がありました。
蕎麦打万歳! 田村 義治
今回は、二段の時とは比べものにならないほどプレッシャーがありました。
できないところが次から次へ出てきて、寝ても覚めてもソバ打ちのことばかり考えていました。
同時に、教えて下さる先輩たちの思いに応えたいという気持ちも日増しに強くなっていきました。
本当に指導して下さった先輩達に感謝の気持ちでいっぱいです。
次第に、体力的にも厳しくなっていくと思いますが、これからも、
大好きなソバ打ちから離れず多くのことを学んでいきたいと思っています。
田村 美知子
〇 初段位合格
いしかり手打ちそば同好会の皆様にサッポロさとらんどの「そば打ち講座」の講師をお願いして10年。
受講者にマンツーマン指導と、そば打ちの楽しさを伝承していただき、
どんどん上達していく様子を身近に見るにつけ、窯番をしながら羨ましく思っておりました。
令和2年冬期改修工事の際、特訓日に休みを合わせやすい事もあり、
チャンス!!と軽い気持ちで初段受験の為入会しましたが、甘かった・・・時間関係なくのんびりそば打ちをしていたので、
時間配分には手こずる、包丁を持つ手に力が入りすぎる、癖になっている落とし切りが直らない、など問題山積み。
声掛けや応援して頂いた皆さま、熱心にご指導いただきました先輩方、本当にありがとうございました
令和3年コロナ禍の中での認定会を細心の注意を払いながら開催していただいた事が有難く、受験できた事に今はホッとしております。
きっと、これからもっともっと壁にぶつかっていくと思いますが、今後とも皆様のご指導よろしくお願い致します。
福島 ゆかり
昨年の市民そば打ち教室に参加し、12月にいしかり手打ちそば同好会に入会しました。
イベント情報を見て4月に初段位認定会があるのを知り、受けてみたいと思い挑戦することにしました。
きっかけは、昨年の市民そば打ち教室で、最後に年越しそばを打てたことが自信に繋がり、
何とかできるのではないかと思うようになった。ところが、コロナの関係で実際そば打ちを始めたのが3月の末で、
約一カ月間、特訓、特訓の毎日でした。中々規定時間内で終わることができず、プレッシャーも相当ありましたが、
大会の一週間前位から時間内に収まるようになり、合格することができました。
熱心にご指導して頂きました先輩の皆様方には本当に感謝しております。有難うございました。
三上 芳信
トピックス
〇 新型コロナウイルス感染の長期化状況に伴う石狩市医療従事者への支援活動
7月11日当会と石狩公務サービス、ワッフルクラブとの共催で、
新型コロナウイルスの治療に懸命に努力している医療従事者に、
感謝の気持ちを伝えるためそば粉のシホンケーキ200個をお届けしました。
なお、贈呈式については、5月11日付けの北海道新聞に掲載されました。
〇 四段位受験者特訓スタート
四段位受験の特訓がスタートしました。期間は7月3日~10月17日で14回開かれます。
認定会は10月23日、24日に長万部で開催の予定で、当会からのエントリーは次の10名の方々です。
成田直喜さん、加藤宏一さん、江藤鉄臣さん、田村美知子さん、森下隆平さん、
高橋清好さん、大道祐司さん、林昌子さん、山下正志さん、原口 明美さんです。
〇 石狩市民手打ちそば教室開講
令和3年石狩市民手打ちそば教室が開講しました。今年は5名の方が受講され、7月3日~12月30日の間に7回予定されています。
〇 例会の再開
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、5月15日から6月20日まで石狩市公民館の利用ができないことから
例会が中止となっていましたが、6月27日の例会が再開されました。