「戦前のブリキの弁当箱の真ん中は、よく穴が開いた」という話を聞いたことがある。原因は勿論、「日の丸弁当」の蓋が、梅干の塩分によって腐食したのである。戦後、アルマイト弁当箱がしばらく続き、いつの間にか、今ではほとんどがステンレスやプラスチックの弁当箱になってしまった。
さて、この句の作者は「ブリキの弁当箱がないか」と言っているが、家の中を探してないのなら、かなり難しい。最近のホームセンターでは、まず売っていないだろう。田舎の古い金物屋にでも行って、運が良ければ倉庫に眠っているかもしれない。
それにしても、春にはまだ時間があるから、昔のブリキの弁当箱に料理を詰めて、可愛かった昔の少女を誘って、野遊びや摘み草、花見をしてみたいものである。
以下参考に
〇鉄+錫(スズ)メッキ=ブリキ(腐食に強いので缶詰に使われる)
〇鉄+亜鉛メッキ=トタン(バケツ、屋根材などに使われる)
〇アルミニューム+陽極酸化(Al₂O₃被膜)=アルマイト
梅干で穴が開いた。
物か無かった時代、穴が開いているのが普通と思った。兄のお下がりで穴が開いていた。
日の丸弁当として梅干が常用された。
最近はプラスチックで細長いのを良く見かけます。
確かに最近の弁当箱は、保温性、耐塩性に優れているプラスチック素材が多いですね。
隔世の感ありです。