一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2141  県道を渡り切れずに青大将  炎火

2020年08月01日 | 

 この句、青大将が県道を渡り切れなかった。唯それだけのことだ。だからどうなのかと言えば、車に轢かれて死んだに決まっている。

 作者が、車に轢かれて青大将の体が飛び散った現場を目撃したのか、何台もの車に踏みつぶされて何時間も経ち、ぺちゃんこになって干からびてから見たのかは定かではない。

いずれにしても、青大将だ、と分かったのだから、轢かれてからそれほど長い時間が経っていないだろうことは分かる。

 たまたま、悲惨なことだから、作者ははっきり言わなかっただけかもしれないが、ここに俳句作りの面白さがある。俳句は、言いたいことは言わずに伏せておいて、読者に一任する。従って、読み手の読み解く力量が問われるのだ。

ギボウシ(擬宝珠)


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