一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

3021  盲聾の犬抱き寄せし寒夜かな   釣舟

2023年12月21日 | 

(もうろうの いぬだきよせし かんやかな)

 先月、我が家の雑種犬デンが、十四才で亡くなりました。半年ぐらい前から、次第に老衰の症状が出てきました。自力で車に乗れない。何でもないところで躓く、転ぶ。やたらと水を飲む。呼んだら反対に振り返る。目が見えなくなり真っ直ぐ歩けない、壁にぶつかる。次第に食べなくなる、水を飲まなくなる。痩せてくる。寝たきりになる。明日の我が身を見ているようでした。

冬の雨死にゆく犬の足擦る

木枯や空見上げては墓を掘る

犬の墓穴深々と落葉敷く

亡骸に土を掛けゆく寒さかな

君の居るごとくストーブ焚きにけり

お墓には、文旦の苗を植えました。周りには、白椿、満作、紅葉、金柑、紫陽花があります。一年中楽しんでね!

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