一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

765  セーターのトンネル抜ける今朝の冬  由美子

2012年11月16日 | 

 セーターなどトンネルを抜ける衣類は、Tシャツやズボンなど他にもいくらでもあるが、立冬の朝の、今年初めて着るセーターが最も相応しいかもしれない。

 川端康成の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」を思い出させる。そうならば、「トンネル抜けて」の方が良さそうだが、現実は朝起きて既に寒かったのだから「抜ける」が正しい。

 季語の「今朝の冬」を「冬の夜」に変えると、着たのではなく「脱いだ」ことになって艶のある句になる。

コブクザクラ(子福桜) バラ科

 


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