一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1893   半白の遺髪を渡す寒さかな   章

2017年12月21日 | 

(はんぱくの いはつをわたす さむさかな)

 昭和23年12月23日、陸軍中将武藤章は、東条英機らA級戦犯六人と共に、絞首刑台にのぼった。武藤章は死刑になる前、遺書と共に掲句の他数句を作ったという。「半白」とは、白髪交じりの頭髪のことで、遺髪と重なっているためであろうか。上五の「半白」を「窓越し」に修正したという。直さない方が良かった、と私は思うが。

窓越しに遺髪を渡す寒さかな   章

  尚、海外で日本兵を拘束し、戦犯の裁判をおこなった国は、アメリカ、イギリス、オーストラリア、オランダ、フランス、フィリピン、中国で、死刑になった軍人は計934人であったという。


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