一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1892   人の世の網戸に縋る枯蟷螂

2017年12月20日 | 

(ひとのよの あみどにすがる かれとうろう) 

「枯蟷螂」とは、冬になっても生きている、又は死んでいるカマキリのことをいう。そこで、冬になってもまだ生きている虫たちを、俳人たちはどのように呼んできたのか、歳時記で調べてみた。

「冬の虫、冬の蝶、冬の蜂、冬の蝿、冬の虻、冬の蝗(いなご)、冬の蚊、冬の蚤、凍蝶(いてちょう)、凍蜂、凍蝿、凍虻、寒蝿」などと呼ぶ。

  虫に「冬・凍・寒」のどれを付けても季語として、たぶん通用する。しかし、「枯」を付けるのは、「枯蟷螂」だけである。そこで、何故カマキリだけに「枯」を付けたのか、調べてみた。

 夏に緑のカマキリを見たものが、冬に褐色のカマキリを見て、カマキリが「枯れた」と勘違いしたのだという。つまり、カマキリは、生まれてから死ぬまで色が変わらないのだ。

  カマキリには、生まれた時から褐色の「コカマキリ」「ハラビロカマキリ」「ウスバカマキリ」がある。又、一番数の多いオオカマキリとチョウセンカマキリは、生まれた時から全身緑色のものと、上面だけが淡褐色の、2種類の色違いが存在する。

ところで、よく似たナナフシは、緑から褐色に変わるそうだから、ややこしいですね。

ヤマガラ(山雀)

 


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