女房より古き炬燵やいとぬくし 遊石
松坂牛犬にあたえし憂国忌
黄と赤を舗道に残し憂国忌 鼓夢
日本海波荒くして冬の虹
おほかたを生きてしまひぬ神無月 章子
増え続く草食男子憂国忌
憂国忌山本太郎の言い分 炎火
木枯や相模の海は大河なり
ゆるキャラの話題花咲く憂国忌 豊春
繧繝の伊豆の山並み冬日和
深秋や枕に届く波の音 洋子
七五三袴つけたる犬もいて
おもてなしつみれ湯豆腐寒卵 歩智
八ヶ岳ことばも凍る風の波
ガス暖の臭い温もり馬込町 空白
今時は小春木枯らし凌ぎあい
落葉して窓の景色の広がりぬ 稱子
小春日や父の背中で吾子眠る
一人居の話し相手や小鳥来る 雲水
木枯や徹頭徹尾よろこぶ犬
連続でお邪魔でしょうが、ちょこっと参加させてください。
「十八を ひとりラジオで 憂国忌」 竹風
俳句投稿、有難うございます。私の勝手な解釈です。
十八をひとりラジオで憂国忌 竹風
18才という多感な少年or青年時代。
一人自分の部屋で、三島由紀夫事件をラジオで聞いたのであろう。
あれから43年、当時のこと、今のこと、過ぎ去った年月のこと、
様々な記憶や思いが錯綜しながら去来しているのかもしれない。
も一つ理由があるのです。それは11月25日が私の18歳の誕生日だったのです。
田舎から出てきたばかりで、四畳半でラジオからシャンソンの「オータムリーブス」などが流れ、世の中は70年安保の最後、ベトナムもあったし、浪人してたし、まあいろいろと・・・何か書かずにいられなかったのです。
「で」がよかったか悪かったか?
竹風は20年近く乗った私の小さなボートの名前です。
後だしジャンケンや将棋のちょっと待て、と同じですが、
十八を ひとりラジオと 憂国忌 竹風
にします
と云っても自分だけの問題ですが、名前入りの俳句は人生初めてなので。
竹風は(たけかぜ)と読みます。
なんかお相撲さんのしこ名のようですね。強そうです。さて、
「十八をひとりラジオと」は、43年前の過去。
憂国忌は、少なくとも1年以上後のこと。普通現在ですから、時間的に統一されていません。これが、この句の問題点ですね。
問題点、よく分かりました。
短い文字に、いくつもの情景を埋め込み、なおかつ分かり易い、ってのが俳句でしょうか?
また機会があればトライしてみます。
十八をひとりラジオと憂国忌 竹風
〇この句の「十八」が分かりにくいので、「十八才」と書いて「じゅうはち」と読ませると良いと思います。又は字余りですが、そのまま「18才を」と読ませることもできます。
〇「憂国忌」を「三島事件」にすると、時間が統一できます。「三島由紀夫事件」「楯の会事件」などとも呼ばれています。
十八才をひとりラジオから三島事件