プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

真珠のカーペット

2009-07-27 22:38:43 | インポート
G_078

 今年は梅雨明けるのが異常に遅いですね。
 太平洋高気圧、弱すぎ。
 どないなっとんやろか。

 特にここんところ、一日のうちに
 雨、くもり、晴れを繰り返したり、
 なかなか予想のつなかい展開で、
 ツアーの進め方にもかなり気を遣っています。

 しかし安全面だけきちっと確保しておけば、
 こういう天候は結構楽しめるものなんですよね。
 自然のダイナミズムを肌身で実感するという、
 シーカヤック本来の醍醐味が、ここにある。
 
 雨が降っていたかと思うとサーと晴れ間がのぞき、
 セミの大合唱。
 乾いた雲が南から北に流れていたかと思うと、
 いつのまにやら北から雨雲が接近してきて
 風向きが変わる。
 遠くの方で黒い雨脚がカーテン状に広げられたかと思うと、
 海面を叩く雨粒がセミの大合唱のように近づいてきて、
 やがて大雨の中に突入する・・・。

 海の上では、風が見え、雨が聞こえる。
 比喩ではなく、海面の毛羽立ちにより風がやってくるのが見えるし、
 海面を叩く激しい雨音がだんだんやってくるのが、よく聞こえる。

 ジャズの即興演奏のようにめまぐるしく状況が変わっていき、
 その生き生きした脈動の中に身を置いてる感覚が、
 予定調和じゃなく、
 なんと言うか色んな現象が
 「起こる」というより「立ち現れる」って感じなんだけど、
 その一瞬一瞬の輪郭がダイナミックで、 
 心の中で眠っていたワイルドハートを揺すぶられる。

 写真は雨粒が海面にはじけて玉になっている姿。
 海水と雨水の比重の違いにより浸透せず弾かれるんだよね。
 穏やかな雨の海のことを俗に「雨凪」というけれど、
 弾けた雨粒が雨凪の海上でザザザーっと一斉に広がるさまを、
 「真珠のカーペット」と呼ぶ。
 ぜひクリックして拡大して見てみてくださいね(特に上の写真)。
 
G_079

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