プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

高野山町石道トレッキング

2011-12-31 18:31:55 | インポート
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 先日、高野山町石道をトレッキングしました。
 ふもとの九度山町から高野山上の金剛峯寺まで、
 20数キロのロングコース。
 自分の中で数年に一度の恒例の行事のようになっていて、
 今回で4回目くらいでしょうか。

 1町(約109メートル)ごとに町石(ちょういし)と呼ばれる、
 高さ3メートルほどの石柱が建てられていまして、
 それを道標として歩き続けると山上までたどり着くという巡礼道です。
 大昔は人々がひとつひとつの町石に手を合わせながら歩いたそうで、
 現在では「紀伊山地の霊場と参詣道」のひとつとして、
 世界遺産になっています。

 このちょっとしんどい距離を歩く中で、
 山が深まるにつれ研ぎ澄まされてゆくスピリチュアルな空気感がいいのですが、
 ゴールである山上の開けた寺院や町に着いた途端、
 急に俗っぽい場所に出てきちゃたなと感じられてしまうのも、
 切ないというか興味深いというか複雑というか皮肉というか、
 不思議なことだなと毎回思わせられます。

 多分山の聖なる静けさの中から急に車とかがガーっと走る、
 やかましい場所に出てくるからだと思いますが、
 チューニングが突然ずれる感じで、
 ちょっとした違和感があります。
 
 もちろん高野山の真言密教の深みというのは、
 町とか寺院の建築にではなく、
 お寺の奥にあるのだろう。
 そして山のスピリチュアルな空気の中にあるのだろう。
 
 いろんなことを考えさせられる面白いルートです。

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