この時期は秋雨前線の影響を受ける日も少なからず出てきますが、穏やかな海面に雨が降る姿もなかなか風情があるものです。
特に雨水と海水の比重が違うせいか、海面を叩く雨粒は浸透せずにパチパチと弾かれます。それが玉のようになって海面を転がるのですが、ざーっと大粒の雨がやってくると、辺り一面に横溢する白い玉に四方八方ぐるりと囲みこまれます。
その様を俗に「真珠のカーペット」と呼びます。
また雨のあとには普段できない滝があちこちできるので、滝を探しに回るのも面白い。
夏の終わり/秋の初めの晴れの海も、独特のたそがれ感があっていいですが、雨の海もまた素晴らしいものです。正直、着替えるときとか陸上では面倒だな、嫌だなと思うのですが、海に出てしまうと「雨の海の詩情」に全身包み込まれてしまいモードが変わるので、気にならなくなり、すぐに「雨もまた、いいなあ」という思いに変わるのです。