プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

ブルースマンのように

2012-08-11 22:11:06 | インポート
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 連日、おかげさまで
 定番の湯浅湾ツアーで賑わっております。

 思えばホームグラウンドのここ湯浅湾。
 アイランドストリームを初めて以来、
 もう何回ツアーしたか分からない。
 1000回はこの海に出ているように思う。

 そんなに同じ場所を漕いで飽きないか、
 と時々聞かれる。
 正直言って、そう思っていた時期もあったけど、
 ここまで来ると、
 飽きるとか飽きないとかそういう次元ではなくなってきてる
 ような新感覚も出てきています。

 来てくださる方が毎回違うということもあるだろうけど、
 おかしくなるほど何度も出ているからこそ、
 湾内の中でも微妙に違う黒潮のエッセンスなども、
 肌身で分かるようになったし、
 季節ごとの息遣いの変化や、
 あるいは同じ季節でも年によって変わる傾向なども、
 身にしみて感じられるようになっている。

 飽きるとか飽きないとか、そういう次元ではないんですね。

 で、こういう感覚は、
 ツアーで同じ曲を何千回も演奏してきたベテランのロックミュージシャン
 とかのノリと近いのではないかと最近思うことがありますね。

 たとえば1960年代初期から活動しているローリングストーンズなんて、
 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」とか「サティスファクション」ってヒット曲を
 もう何千回演奏してきたか、見当もつかないだろう。
 
 再結成してずっとやってるイーグルスなんかも、
 「ホテル・カリフォルニア」とか、嫌にならないだろうかと思うほど、
 毎度毎度演奏していることだろう。

 そして、もっと言うと、
 黒人のブルースマンとかは、もっとシンプルな、
 たった3つしかないコードでできたブルースの曲を
 何十年も、ジジイになるまで演奏しているわけだ。

 そして一流であればあるほど、
 その3つのコードの曲に、毎度毎度、
 泣けてくるほどの感情を移入して演奏する。

 それに影響を受けたエリック・クラプトンなんかも基本的に
 ブルースギターの変わらないスタイルを 
 何十年も弾き続けている。

 普通の人間には絶対無理だぜ。

 それに比べるとオレなんかはまだ、
 アイランドストリームを始めて10年足らず。
 まだまだ青二才のヒヨっ子クラスに過ぎない。

 だけど人の命を預かり、毎度毎度、
 なかなか人には分かってもらえないほどの気の張り方を
 して海に出ているわけで、 
 おれもブルースマンみたいなものかもしれないな、と
 時々思う今日この頃でもあります。

 てなわけで、ブルースマンの大御所、バディ・ガイさんの
 映像をユーチューブでどうぞ。
 この感情移入の仕方など、ぼくのいってることがよくわかるかと思います。
 http://www.youtube.com/watch?v=NvYxFX-gC-U&feature=related 

 この人、めっちゃかっこいいジジイで、
 おれもジジイになったらこういうふうになりたいなと思う。

 またこの「74 years young」という曲も渋いね
 http://www.youtube.com/watch?v=Y099Wjk-jTo&feature=related


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