マップを持とう

　改めてノロノロ台風12号は驚異的だったけど、
　過ぎ去った今、
　季節そのものは着々と秋に向かっています。

　シーカヤックは夏のものだと思っている人が多いけれど、
　本当に気持ちいい季節は春と秋なんですね。
　夏ガヤガヤしていた海辺もすっかり落ち着きを取り戻し、
　これからよい季節を迎えます。

　さて、海上トリップにより集中できるこの時期、
　ぜひ持参をお勧めしたいのは、マップですね。
　意外と忘れがちなんだけど、これがあるとないとで、
　面白さが全然違ってきます。

　自分が今どこにいるのか、向こうに見えてる島はナニ島なのか、
　ただ漕いでいるだけだとイマイチ分かんないけれど、
　カヤック特有の水平線すれすれの目線プラス、
　空からの視点が加わるとフィールド全体が俯瞰できるわけで、
　空間に対する感受性がぜんぜん変わってきます。
　ひいては一回のツーリングの中身、心の刻まれ具合が深くなります。
　びっくりするくらい変わるんだから。

　地図は案外、マップルなどの道路地図でよい。
　自分の漕ぐゾーンをコピーして、アウトドア用品店に売っている
　透明のマップケースに入れるだけでＯＫ。
　
　ぼくは自分自身で知らない海に出る場合、ほぼ１００％マップを待ちますね。
　本当のシーカヤックとは、
　自分自身の感覚を頼りに未知の海を進んでいくことに面白みがあるのだけれど、
　たとえガイド付きツアーに参加する場合でも、
　マップがあるとその感覚を味わうことができる。

牛流される

　先日の台風の大雨で日高川があふれ、
　なんと上流の牛舎の500頭ほどの牛もろとも、
　海まで押し流されたとのこと。

　大半は御坊の煙樹ケ浜に打ちあがったらしいけど、
　そのうちの一頭が今日、湯浅湾まで流れ着いていた。

　すごい話だ。

都会と自然

　ノロノロ台風12号、まったく大変でしたね。
　こちらはおかげさまで何ともなかったですが、
　熊野川のあたりや田辺の方で結構被害があったようで、
　何度か行って知っている場所もあったりして、
　心が痛みます。

　個人的には都会の方に逃げてたから何ともなかったですが、
　しばらく海に出ず町にいると、どうも疲れちゃうようです。

　改めて気付いたけれど、
　常にどの方角からどのくらいの強さで風が吹いているか、
　実際に感じながら時を過ごしていないと
　非常に気持ち悪い体になってしまっている。

　また、普段波の音など様々な自然音に神経を配っているので、
　その感覚で都会に出ると車のノイズやビルの空調や
　気にしなくていい様々な雑音が気になって仕方がない。

　海や山ならいつまでいても平気だが、
　都会に来ると老人になったように、すぐ疲れる。　
　どこに身を置いても「狭えなあー」と息詰ってしまう。
　どんなに広いお店や建物や公園でも、海よりは狭いからねえ。

　職業病ってやつだが、まあいいや。
　すっかり閉塞、保守化、内向き化しちゃった都会より、
　今日び、
　海や山や川の方がオープンだし、
　インスピレーション豊かで刺激的だし、
　文化的な意味でも
　自然カルチャーの方が時代の先を行ってるからね。