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マーケティング研究 他社事例 638 「こんな所にもコロナエフェクト1」 ~アメリカフードバンクの活況~

2020-09-14 15:37:34 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 638 「こんな所にもコロナエフェクト1」 ~アメリカフードバンクの活況~


ニューヨーク州ロングアイランドで活動するフードバンク、アイランド・ハーベストは2万平方フィートの面積を持つ倉庫の寄贈を受けるとともに、数台の新しいフォークリフトを取得しました。

そして、わずか8週の間に、通常を100万食上回る食事を提供しました。

フロリダ州のフードバンク、フィーディング・タンパペイは食料の配給を受けようと長蛇の列を作る車に対応するためにモバイルパントリー(一時的に外部に設置した食料供給所)を拡大しました。

列にはおんぼろの中古車だけではなく、メルセデスベンツやBMWまでも並んだそうです。

ニューメキシコ州アルバカーキでは、州が運営するフードバンクが4月までに年間食料予算の9割を使い果たしました。

通常の食料供給源が干上がったため、食肉用の牛を買い入れたのが原因でした。

アメリカでは現在、新型コロナウイルスが猛威を振るい失業率が急上昇するのに伴い、アメリカのフードバンクは食料の供給をかつてない強さで求められている現状があります。

フードバンクは、寄贈された食料を生活困難者に提供する支援活動です。

労働者階級や中間層の多くの人々が今、生まれて初めて支援を求めています。

アメリカ最大の食料支援団体フィーディング・アメリカ(全米のフードバンク200団体で構成される)によれば、新型コロナウイルス危機が勃発して以降、この団体に食料支援を求める人々の約4割は初めて訪れた人々でした。

フィーディング・アメリカは4月だけで4億3300万食を提供したと言います。

ルイジアナ州に拠点を置くグレーター・バトンルージュ・フードバンクの責任者を務めるマイク・マニング氏は次のように語ります。

「我々の支援を求めて人々が長い行列を作る光景を、至る所で目にする。これらの人々は(自分がそうした状況に陥っていることに)いまだに困惑している。彼らは誰かに見られないかと心配し、周りを見回しているように見える」

新型コロナウイルス危機が起こる前から、アメリカのフードバンクは困窮者への食料供給において極めて重要な役割を果たして来ました。

フィーディング・アメリカは昨年1年間に4000万人に食事を提供したと言います。

これに対してアメリカ政府は「フードスタンプ」を支給する対象者を3700万人と見ています。

フードスタンプは、低所得者向けの公的な食料配給券で、「補助的栄養支援プログラム(SNAP)」が提供しています。

アメリカ議会は2兆ドル(約215兆円)に上る新型コロナウイルス対策費から、155億ドル(約1兆6700億円)をフードスタンプに充当しました。

フードバンクへの8億5000万ドル(約915億ドル)を分配しました。

さらに農務省も30億ドル(約3200億円)の農産物、乳製品、食肉を買い入れ、食料の確保に難渋しているため、州兵を動員する州もあります。

マニング氏によれば、失業したばかりの人々の中には、SNAPの申請をした経験がなかったり、連邦政府に支援を求める事に「否定的な意味合い」を感じたりすることが原因であると指摘しています。

「彼らはこれまで政府にも誰にも頼ったことがないし、そうしたくもないと思っている。彼らにとってプライドを捨てるのは容易なことではない」

(続く)


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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 
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