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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

教科書に載っていない良い職場とは その121 【衰退の第二段階①】

2021-09-30 08:16:30 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その121 【衰退の第二段階①】


さて、信長は戦いに明け暮れながらも確実にその力を増していきました。
しかし、一方では規律なき拡大路線は無かったのか?
そんな角度から考察していく事で、もっと多くの事がわかってくるかもしれません。
衰退の第二段階は「規律なき拡大路線」です。

過去にアメリカ企業の多くが栄華と衰退の歴史を繰り返してきました。
そして、衰退するそれらの企業の特徴として、野心や創造性にあふれ、かなりのイノベーションを進めていたという事実があります。
なぜこのような企業が衰退の第二段階へとステージを進めてしまうのでしょうか?それを説明するのに、あきらかに急成長しすぎという事が見えてきます。
多くの企業でビジョンが成長であると表明しているかのようです。
それはあきらかに当初の目的を逸脱していると言えます。
また、どの企業も成長を担う適切な人材を集めるよりも早いペースで売上高を増やし続けて、偉大な企業になる事は出来ません。
不適切な人が増える事で官僚制を企業は敷きだします。
こうなると適切な人材は逃げ出します。
こうして、官僚制の凡庸な文化が規律ある卓越性の文化にじょじょにとって変わっていくのです。
凡庸さの病にかかってしまうと説明したのは、ジェームズ・C・コリンズのビジョナリーカンパニーです。

織田信長の織田家における人事はどうだったのか確認してみましょう。
浅井氏・朝倉氏・六角氏・近畿内の平定を進めた織田家は急激に領土を広げて来ました。
それに伴い、人事では大抜擢が次々に行われました。まさに適材適所だったと言えます。
有名なのは、木下藤吉郎の抜擢です。(後の豊臣秀吉です)
彼は功績がすばらしく方面軍指揮官までになります。
その立場は織田家の中でも重臣でした。
当時の織田家は譜代からの人材と、新しく味方になった優秀な人材とがうまく構成された編成のように思えます。
また、成長のステップを踏む中で、家臣団の構成を理にかなった形へと変革していきました。
まさしく織田幕府と言っても過言ではありません。
その道のりは前途洋々であったと思います。
となると、急成長における人材不足は問題なかったと言えるのではないでしょうか?
しかし、一方で多くの家臣は恐怖でしばられていたとも言えます。
歴史の表には出てきませんが、成果を出していない重臣を突然解雇したりしていた事も事実です。
優秀で従順な家臣たちではありましたが、信長のビジョンを本当に理解していたかは疑問が残ります。
優秀な人材であってもビジョンが異なる人材であれば、そこから組織がほつれてくる事は、企業であっても同じです。
そういった意味では織田家は「衰退の第二段階」へと進んでいたのかもしれません。

(続く)



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教科書に載っていない良い職場とは その120 【衰退の第一段階②】

2021-09-29 08:32:15 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その120 【衰退の第一段階②】


さて、織田信長におけるこの衰退の第一段階はどこに潜んでいたのでしょうか?
時代の寵児として疾風のごとく駆け抜けていったので、あまりにも短い期間にそれは起こっていたのでした。
織田信長の場合、モトローラの様な強要は、既得権益を主張する団体に向けられました。
それは、宗教です。
信長は外来品を好んでいたと言われています。
ポルトガル人 宣教師 フロイス によりキリスト教の普及も許可したのも信長です。
もともと、仏教界への在り方に疑問を持っていた信長でしたので、当然の事でした。
1970年の長島一向一揆では肉親も無くしています。
1971年には、自分に反抗する比叡山延暦寺を攻め、焼き討ちにしてしまいます。
「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」
思い通りにならないものは殺すというイメージはここから来ています。
この行為から神をも恐れぬ男という異名がつけられました。
一向一揆は本願寺の指示で行われていました。
これらの勢力は、信長の革新性に異を唱えていたのでした。
そこで徹底的に根絶やしをするという方針のもとに信長は進んでいたように思います。
そして、こういった信長の恐怖政治は家臣にも波及していきました。
結果、将軍家や首都である京都の都、その他古くからの守護大名は軒並み、信長に背を向けていくのです。

織田信長は、1569年から戦いに明け暮れます。
それは、信長包囲網なるものが出来てしまったからです。
歴史を事象の表面だけでとらえるなら、利用できるものを徹底的に利用する信長という印象があります。
足利将軍家を擁護する姿勢を見せたかと思うと、自分の思い通りにならないと感じるとじょじょに遠ざけるようになります。
同盟相手に関してもそうです。
また配下にした大名や武将についても同じ事が言えます。
信長はいわゆる、不義理の連鎖の中で戦国を生き抜いたのでした。

(続く)



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教科書に載っていない良い職場とは その119 【衰退の第一段階①】

2021-09-28 09:09:37 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その119 【衰退の第一段階①】


織田信長が本能寺の変で討たれたのは有名な話です。
それが重臣だった明智光秀の謀反による事でその事件が大きく歴史上でもクローズアップされる出来事となりました。
そしてその後、これまた織田信長の重臣だった豊臣秀吉によって明智光秀が討たれ天下平定へと向かうのでした。
さて、織田政権ですがはじめは尾張国の守護代の家臣だったという説があります。
という事は、織田家も下剋上により家中を掌握して来た事が伺えます。
しかし、信長の代になると戦略や戦術を変更し大きく発展していきます。
武士を職業とした事、武器を改良した事、楽市楽座を制定し商業を活発化させた事、人材の抜擢に出身をいとわない事、など当時としては誰もが行わなかった大きな改革をしてきたのでした。さて、そんな織田家が栄華と衰退を信長一代で経験したのです。

この事実に企業における衰退のサインが潜んでいないのか?
これを考察する材料になるかもしれません。
ジェームズ・C・コリンズのビジョナリーカンパニーによると衰退には5段階あると言われています。その第一段階が、【成功から生まれる傲慢】です。
これは人々が高慢になり、成功を続けるのは自分達の当然の権利あるかのように考えるようになり、当初に成功をもたらしてきた真の基礎的要因を見失ったときである。
さらに、自分達の長所と能力を過大評価する人は、傲慢に陥っていくのであると説明しています。1983年12月モトローラがアメリカ国内で製造したカーラジオの最後の1台が組み立てラインで完成し、後の教訓にするためにロバート・がルビン会長にわたされました。
思い出のための記念品ではありませんでした。つねに最新技術を開発し、創造的な若返りを続けていかなければならないという警告を目に見える形で示したのでした。
その後、売上高も50億ドルから270億ドルの企業へと急成長していました。
およそ10年後の1995年にモトローラは携帯電話機スターTACに強い誇りを持っていました。販売店にも、スターTACを売りたければ当社のルールに従ってもらうと強要しました。その時の市場シェアは世界で50%を握っていたため(世界一)の傲慢さだったといわざるをえません。他の携帯電話と並べておくことなどもきつく禁止しました。
販売店からの猛反発に合いましたが、モトローラは考えをあらためなかったのです。
わずか4年後には市場シェアは17%まで落ち込んでいました。
企業は成功を手にすると、大胆で高リスクの決定を行うという形の傲慢さにぶつかる事をこの事実は示しています。
(続く)



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教科書に載っていない良い職場とは その118 【成功し続けるのは当然の権利?】

2021-09-27 07:40:38 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その118 【成功し続けるのは当然の権利?】


良い職場に必要な要素として成功し続ける事があると思います。
しかしこの言葉の表面だけを理解した場合、成功だけをし続けるという風に解釈してはいけません。
なぜなら、我々は小さな失敗を繰り返しながら成功をおさめる事を体験上知っているのです。
または歴史から学ぶ事が出来ます。

あの織田信長は常に勝ち続けたという印象がありますが、実はそうではありません。
勝った半面、多くの負け戦を経験しているのです。
しかし、完膚無きまでにたたきのめされるという戦いはしなかったと言われています。
ある意味、逃げっぷりがすばらしいのです。
戦の機微を感じ取り、素早い判断をする。
ここは退くと決めたら、その素早さに家臣はついていくのがやっとだったと言われています。
信長の行動の速さは、桶狭間の戦いで今川義元を破った時も同じだったと思います。
話がそれるので、勝ち戦では無く、負け戦の話に戻します。

では信長は負けても尚、勝ち続けられたのはなぜでしょうか?
それは、常に強大であり続けたからです。
つまり、負け戦の被害を圧倒的に少なくする事で、戦力を保持し続けるのです。
これにより、家臣団はまだ行けるという思いになり、他国はやっぱり織田家はすごいという思いになります。

このような素早い判断と行動により、織田信長は勝利を掴み続け、天下布武を目指したのでした。
まるで成功し続けるのは当然の権利のように・・・。

その後の結果は皆さんもご存じの通りです。
もしかしたら、織田信長の失敗は傲慢さが招いたとみることは出来ないでしょうか?
こういった視点から、企業が衰退していく法則について考察していきたいと思います。

(続く)




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教科書に載っていない良い職場とは その117 【自立から相互依存へ】

2021-09-26 08:16:25 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その117 【自立から相互依存へ】


相互依存は自立よりもはるかに成熟した状態です。
肉体的に他者と力を合わせることが出来る人は、自分の力で結果を出せるのは言うまでもありません。
他者と協力すれば、自分一人で出す最高の結果をはるかに上回る結果を出せることを知っています。

感情的に相互依存の状態にある人は、自分の内面で自分の価値を強く感じられると同時に、他者を愛し、与え、他者からの愛を受け止める必要性を認識もしています。
知的に相互依存の状態にあれば、他者の優れたアイデアと自分のアイデアを結びつける事が出来ます。
相互依存の段階に達した人は、他者と深く有意義な関係を築き、他の人々が持つ莫大な能力と可能性を生かす事が出来ます。

相互依存はこうも言えます。
自立した人間になって初めて選択できる段階であると。
真に自立した人間になれば、効果的な相互依存の土台が出来ます。

この人格の土台の上に、個々人の個性を生かしたチームワーク、協力、コミュニケーションなどの公な成功を築いていく事が可能になります。




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