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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

経営改善計画書を作成してみましょう その109 ~経営改善手法選択について 10~

2014-06-30 07:52:55 | ビジネス
金融機関への要請方法について解説していきます。

すでに説明するまでもありませんが、経営改善計画書において、金融機関別弁済計画表を作成・添付して、当該スケジュールに従った約定弁済を依頼いたします。

日本政策金融公庫にひな型がありますから、参考にしていただければと思います。

依頼の文言としては以下の通りです。

「3年間の計画期間中、各金融機関様の借入金償還額は、各年のフリーキャッシュフローの80%を残高プロラタで配分した金額に変更して頂きますようにお願いいたします」

対象債権者に対しては、リスケジュールの依頼のほか、下記の様な依頼事項を合わせて経営改善計画に記載することもあります。

・金利設定
貸付金の金利水準につきましては、○○の金利水準での設定をお願い申し上げます。なお、○年○月○日の支払猶予のお願い(一時停止)をさせていただいた後に発生している遅延損害金につきましては、従前の約定金利でのお支払いとさせていただきたく、お願い申し上げます。

・運転資金対応
期中の必要運転資金が生じた場合には、従来通り、手形割引等による調達を検討しておりますので、従前どおりの期中運転資金へのご対応をお願い申し上げます。

・同意書
対象債権者様におかれましては、本経営改善計画をご検討頂きまして、○年○月末日を目途に、「債務のスケジュール」、「弁済の方針」につきまして同意書をご提出頂きたくお願い申し上げます。

また経営改善計画書においては、対象債権者への依頼事項と合わせて、以下の様な会社の誓約事項を規定する事も多くあります。

・報告義務
弊社は本計画期間中、対象債権者様に対し、財務内容及び月次の業績並びに本計画の履行状況について、月次(4半期)毎に書面にて報告を行います。また、本計画期間中、毎年7月、1月の年2回に金融機関説明会を開催し、決算内容や本計画の履行状況等について報告を行います。

・財務制限条項
本計画期間中の各事業年度の貸借対照表における純資産額については、○○円以上を維持いたします。

・禁止事項
対象債権者様の合意が無い限り、本計画期間中は本計画に基づかない、重要な資産の譲渡、組織再編行為は行いません。





現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。

この補助金を利用するには、経営革新等認定支援機関の支援が必要です。

彩りプロジェクトは認定支援機関です(関財金1第492号)

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経営改善計画書を作成してみましょう その108 ~経営改善手法選択について 9~

2014-06-27 07:37:32 | ビジネス
それでは、フリーキャッシュフローによる毎年の弁済回数の決定についてみていきましょう。

1 毎月弁済
金融機関からは喜ばれる方法です。収益・キャッシュが安定的に計上できるのであれば、会社にとっても金利負担は少なくなります。

2 年2回弁済
半期ごとに支払う方法や、「12月及び3月」といった、季節変動を考慮して、借入返済が可能な時期に返済することもあります。

3 年1回弁済
期末時、あるいは期末終了後に1回弁済する方法などです。収益・キャッシュが不安定な場合に採用されることが考えられます。なお、弁済期まで、ある程度資金をプールしておく必要が出てきます。
金利の負担は大きくなりますので、ご承知置き下さい。

リスケジュール期間中の支払利息の計算についてみていきましょう。

1 各金融機関の契約借入毎に利息を計算する方法
借入契約1本毎に金利を計算する方法で、借入契約が多い場合には計算が煩雑となります。

2 金融機関毎に計算する方法
金融機関毎に年間支払利息額を借入金総額で除した、加重平均金利を試算し、計画年度にその金利を使用して利息見込み額を計算する方法です。

3 借入金全体で計算する方法
借入金全体で年間の支払利息額を借入金総額で除した、加重平均金利を試算し、計画年度にその金利を使用して利息見込み額を計算する方法です。金融機関毎に金利支払を区分しない方法です。

では、金融機関別の弁済額の配分方法はどのように検討すればいいのでしょうか?

1 残高プロラタ(債権残高によるシェア割で、弁済額を配分する方法)
リスケジュール案ではもっとも一般的な方法です。

2 信用残高(非保全)プロラタ(担保による保全が無い信用残高(非保全)部分の債権残高によるシェア割で弁済額を配分する方法)
担保保全が多い金融機関(一般的にメイン行が多い)と、そうではない金融機関との間の実質的公平性に配慮した方法です。
メイン行が主導して経営改善計画を策定する時に採用されることがあります。

3 折衷(せっちゅう)方式(上記 1と2 の折衷による方法)
残高プロラタと信用残高プロラタの折衷とすることで、立場の異なる関係者の合意を得る場合に採用されることがあります。

実際には、残高プロラタと信用プロラタを組み合わせた形であるとか、を提案するようになりと思います。

まれに金融機関毎で保全率を考慮して欲しいと要請があるかもしれませんが、そもそも保全が無い場合はその金融機関はそれなりのリスクをとっていたはずであり、そういった論理を持ち出される前にあらかじめこちらサイドから金融機関には提案していかなければなりません。

企業からリスケジュールをお願いするので弱い立場でありますが、計画についてコミットする以上、返済回数や返済方法は金融機関の意向も汲みながらとなりますが、ある程度こちらから提案しなければなりません。

そういった事に関しても、経営改善計画がしっかりとしたものでなければならない理由をご理解いただけると思います。




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経営改善計画書を作成してみましょう その107 ~経営改善手法選択について 8~

2014-06-26 06:51:40 | ビジネス
リスケジュールの期間はおおよそ5年間とするのは理解出来たと思います。

次にリスケジュール額に対する弁済原資と弁済方法についてふれていきます。

借入金等の債権に対する弁済原資としては、1 資産処分による換価代金、2 フリーキャッシュフローの2種類が存在します。

1 資産処分による換価代金に基づき弁済
遊休不動産や事業関連性の低い有価証券などについては、早期に換価の上、借入金の弁済に充当することで金利負担を軽減することが出来ます。
この場合、当該資産が担保に供されている場合には、売却代金は当然に担保権者に対して弁済を行う事になる。

・弁済の方法(タイミング)
資産処分による換価代金も厳密にはフリーキャッシュフローを構成することとなり、他の営業収益から獲得されたフリーキャッシュフローと合わせて、所定のタイミング(月次や年次)で弁済されます。ただし、担保預金の解約などの担保資産の売却等による弁済の売却の都度、担保権者に随時弁済することが多いと思われます。

・経営改善計画(資金繰り計画)上の留意点
事業計画上は、想定される時期に、想定される金額で換価手取り金額の入金を計画し、借入金の弁済に充当することとしますが、実際の入金額や時期はずれることも多いと思います。その為、計画においては、「実際換価代金から売却費用控除後の金額をもって、売却完了時に弁済する」といった、売却に関わる経費の扱いについてのルール記載を行っておく事をお薦めします。

2 フリーキャッシュフローによる弁済原資の算定事例
経営改善計画において、いつ、どの程度の金額を対象債権者へ弁済すべきかについては、事業計画の不確実性及び経営改善計画の数値基準等を勘案して決定されるが、一般的に以下のような方法がとられています。

・毎期獲得されるフリーキャッシュフロー

・毎期獲得されるフリーキャッシュフローのうち一定の範囲

・毎期獲得されるフリーキャッシュフローを勘案した、毎期定額弁済

では、弁済のタイミングですがいつに設定すればいいのでしょうか?

フリーキャッシュフローを原資として弁済する時期については、フリーキャッシュフローの獲得年度と同じ期に支払う方法と、フリーキャッシュフローの獲得額を確定させたその後(例えば翌年度)に支払う方法があります。

つまり、翌年度の○月に支払いますとあらかじめ予告しておくのです。

この様に、計画を示し、(もちろん根拠がなければNGです)説明する事で、金融機関に対応を検討していただくのです。

ところで、フリーキャッシュフローの意味ですが、確認の為にご説明を加えておきます。

会社の本業から得られたキャッシュから、設備投資等で使用したキャッシュを引いて求められた値の事です。

会社の価値を示し、数値とも言えます




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経営改善計画書を作成してみましょう その106 ~経営改善手法選択について 7~

2014-06-25 07:46:10 | ビジネス
金融支援(リスケジュール)対象債権者の範囲についてふれてみます。

金融支援(リスケジュール)の対象者(通常「対象債権者」と呼ぶ)は、一般的には取引金融機関の全てでありますが、場合によっては、極めて少額な金融債権者については、重要性・公平性と利害調整の煩雑さを勘案して、対象から外す事もあります。

またメイン行のみを対象として計画を策定し、他行にはリスケジュールを求めないケースもあります。

一方、大口の取引債権者を「対象債権者」とする事例もありますが、風評被害等もあり金融債権者以外の債権者を「対象債権者」とする事例は、中小企業では限定的と思われます。

なお、代表者からの借入金等については、対象債権者として扱い、金融機関債権よりも劣後的な扱いをするのが一般的と考えられています。

対象債権者には、スポンサー的な企業があれば、もちろん支払いを遅くしてもらったりする事になるので、含んだりします。

保険会社から借入しているケースもあるかもしれませんが、通常の場合、保険積立とニアリーなので対象債権者には含まない事が多いと思います。

関係会社がある場合は、どういう関係性があるか検討します。

事業の一体性や資金流用がない場合は、関係ありませんが、親会社が債務保証をしている場合は連結で見る必要が出てきます。

保証協会がいる場合には、対象債権者には含めましょう。

バンクミーティングに参加していただく必要はありませんが、リスケジュールについて同意を求めます。

ほとんどの場合同意してくれますので、この同意を持って、金融機関に話をしていく事でスムーズに展開出来ます。

金融支援の期間はどのくらいなのでしょうか?

経営改善計画の要件としては、5年(~10年)で債務超過を解消し、その時点で正常先になっていることが求められるため、基本的には5年(~10年)間の計画期間を目標とすることになります。

計画期間と金融機関との約定変更についてですが以下の通りです。

一般的には正常化(債務超過解消)までの期間を計画期間とするため、改善計画の立てつけとしては、「計画期間は5年間」と定義することが多いと思われます。

その先には、要償還債務の償還年数があり、債務超過解消後10年内とする計画となっている事は、今までご説明してきたとおりです

尚、リスケジュールの合意と実際の借入契約は現実には必ずしもマッチしない点に留意が必要です。例えば計画期間5年間のリスケジュールの合意がとれた場合、個別金融機関との借入契約については、既存借入金の期限が来るまでは変更せずに、返済額だけを変更し、期限到来後に再貸付(1年であったり、当初契約期間と同じであったり等)を行うなどの対応があります。つまり、計画が達成できている限り、5年のローリングを前提とする考えであり、必ずしも5年借入契約を締結しない点に留意が必要です。
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経営改善計画書を作成してみましょう その105 ~経営改善手法選択について 6~

2014-06-24 07:53:05 | ビジネス
経営改善計画書を作成してみましょう その104 において「一時停止」という語句が出て来ましたので、そちらについてふれておきます。

「一時停止」とは?

一時停止とは、対象債権者(金融債権者)に対し、弁済受領、相殺禁止、物的・人的担保供与の要求、強制執行等の禁止、法的倒産手続き開始の申し立ての禁止等を求める通知の事です。

つまり、一時停止を求める通知の事ですので、意義があれば申し出てもらうし、強制力を持つものではありません。

様式が様々ですが、以下の項目を記載するのが一般的です。

また、約定返済が無い場合の当面の資金繰り見込み(数か月は廻る事が大前提)を説明し、その期間内で経営改善計画の提出を行う事も伝達します。

一時停止日と期限を決めた元本残高維持のお願いと利息の取り扱い
「○年○月○日をもって同日時点の借入元本残高について、○年○月○日まで残高維持をお願いします。利払については現行約定どおりにお支払いします。」

債務消滅行為を行わないことの依頼
「弁済請求、相殺権行使などの債務消滅行為はお控えいただきますようお願いします。」

物的、人的担保要請、差し押さえ等の実行を控えること(新規融資の担保設定は可)
「担保については現在の条件を維持させていただきますとともに、新たな担保提供の要請や差し押さえ、抵当権の実行等の権利行使はお控えいただきますようお願いします。」

計画提出のスケジュール
「○年○月○日 経営改善計画案提出予定」※だいたい3カ月後の期日を設定しますが、実際は合意がとれるまでとなります。

以上について、全債権者から同意(不同意が無い事)を確認の上、会社としては時間的猶予を得て、計画策定を進めていく場合もあります。




現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。

この補助金を利用するには、経営革新等認定支援機関の支援が必要です。

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経営革新等支援機関とは、「経営改善、事業計画を策定したい」「自社の財務内容や経営状況の分析を行いたい」「取引先、販路を増やしたい」「返済猶予、銀行交渉のことを知りたい」

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