マーケティング研究 他社事例 629 「うそのような本当の話」 ~バッタを原因とした食糧問題~
「脅威はアフリカ東部で続き、南西アジアで増加している。」
国連食糧農業機関(FAO)は7月3日に発表した報告書で、サバクトビバッタの影響が各地に広がっている現状を説明しました。
FAOによると、西アフリカのモーリタニアからインドに渡る約30ヵ国で被害が出ると予測されました。
すでにトウモロコシや小麦、野菜などを食い荒らされ、食糧不足が深刻になっている地域もあります。
2020年に東アフリカで2500万人が、イエメンでは1700万人が飢餓に陥ると警告しています。
サバクトビバッタはもともとアフリカから中東、インドなどにかけて生息しています。
FAOによるこのバッタの呼び名は「世界で最も破壊的な害虫」と呼ばれています。
その理由は、毎日自分の体重と同じ量の植物を食べるからです。
成虫4000万匹を含んだ1キロ㎡の群れは、1日に3万5000人分の食糧を消費してしまいます。
この発端は2018年に遡ります。
アラビア半島南部の砂漠にサイクロンが大雨をもたらし、餌となる植物が繁殖し、これが大量発生のきっかけとなりました。
新型コロナウイルスによって人の移動や物資の運搬が進まずに殺虫剤の散布が遅れたことも背景にあるようです。
結果、数千億匹とも言われる数のバッタが発生したのでした。
パキスタン政府は農作物被害を約5500億円と推計しました。
FAOは今後、風に乗って他の地域へ大群が飛来していき、繁殖するとみており、被害は拡大の様相を示しています。
気になるのは中国への影響です。
モーリタニアなどでサバクトビバッタを研究している国際農林水産研究センターの前野氏は、先行する研究結果から「中国に飛散する可能性は低い」と話しています。
インドから中国へ渡ろうとしても、ヒマラヤ山脈が行く手を阻むと見込まれています。
日本に海を越えて飛んでくる可能性も低いと言われています。
日本は小麦の9割近くを輸入に頼っています。
こうした穀物への農業被害が出ているなら、食卓に影響は出ないのでしょうか?
大手商社の担当者は現時点で問題はないと語ります。
「世界的に穀物の供給は十分あり、需給バランスに大きな変化はない」
アメリカなどの穀物の主要生産国にはバッタの影響が及んでいないこともあり、まだ安心できると言っています。
アメリカ農務省が6月に発表した報告によると、2020年~2021年穀物年度の世界穀物生産量は前年度を3.6%上回って約27億6000万トンになると予測されています。
世界の小麦先物取引相場は4月から下落傾向にあります。
しかし、今のところバッタの増殖にブレーキがかかりそうになく、局所的な食糧不足が続く公算が大きいと言えます。
資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表は「各地で同時多発的に食糧不足が起これば、影響が増幅していく可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
相場の上昇につながる不安を拭いきれないと、日本の食卓に今すぐ影響を与えることはなくても、気にかけておく必要はありそうですね。
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。
経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。
彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。
研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。
保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。
また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
「脅威はアフリカ東部で続き、南西アジアで増加している。」
国連食糧農業機関(FAO)は7月3日に発表した報告書で、サバクトビバッタの影響が各地に広がっている現状を説明しました。
FAOによると、西アフリカのモーリタニアからインドに渡る約30ヵ国で被害が出ると予測されました。
すでにトウモロコシや小麦、野菜などを食い荒らされ、食糧不足が深刻になっている地域もあります。
2020年に東アフリカで2500万人が、イエメンでは1700万人が飢餓に陥ると警告しています。
サバクトビバッタはもともとアフリカから中東、インドなどにかけて生息しています。
FAOによるこのバッタの呼び名は「世界で最も破壊的な害虫」と呼ばれています。
その理由は、毎日自分の体重と同じ量の植物を食べるからです。
成虫4000万匹を含んだ1キロ㎡の群れは、1日に3万5000人分の食糧を消費してしまいます。
この発端は2018年に遡ります。
アラビア半島南部の砂漠にサイクロンが大雨をもたらし、餌となる植物が繁殖し、これが大量発生のきっかけとなりました。
新型コロナウイルスによって人の移動や物資の運搬が進まずに殺虫剤の散布が遅れたことも背景にあるようです。
結果、数千億匹とも言われる数のバッタが発生したのでした。
パキスタン政府は農作物被害を約5500億円と推計しました。
FAOは今後、風に乗って他の地域へ大群が飛来していき、繁殖するとみており、被害は拡大の様相を示しています。
気になるのは中国への影響です。
モーリタニアなどでサバクトビバッタを研究している国際農林水産研究センターの前野氏は、先行する研究結果から「中国に飛散する可能性は低い」と話しています。
インドから中国へ渡ろうとしても、ヒマラヤ山脈が行く手を阻むと見込まれています。
日本に海を越えて飛んでくる可能性も低いと言われています。
日本は小麦の9割近くを輸入に頼っています。
こうした穀物への農業被害が出ているなら、食卓に影響は出ないのでしょうか?
大手商社の担当者は現時点で問題はないと語ります。
「世界的に穀物の供給は十分あり、需給バランスに大きな変化はない」
アメリカなどの穀物の主要生産国にはバッタの影響が及んでいないこともあり、まだ安心できると言っています。
アメリカ農務省が6月に発表した報告によると、2020年~2021年穀物年度の世界穀物生産量は前年度を3.6%上回って約27億6000万トンになると予測されています。
世界の小麦先物取引相場は4月から下落傾向にあります。
しかし、今のところバッタの増殖にブレーキがかかりそうになく、局所的な食糧不足が続く公算が大きいと言えます。
資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表は「各地で同時多発的に食糧不足が起これば、影響が増幅していく可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
相場の上昇につながる不安を拭いきれないと、日本の食卓に今すぐ影響を与えることはなくても、気にかけておく必要はありそうですね。
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経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。
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また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣