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マーケティング研究 他社事例 590 「ファーウェイの最新スマホ」 ~アメリカ政府の制裁はどこに!?~

2020-06-29 08:22:02 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 590 「ファーウェイの最新スマホ」 ~アメリカ政府の制裁はどこに!?~


中国通信機器大手のファーウェイが、スマートフォンの最新の旗艦製品において、アメリカ政府から事実上の制裁措置を科されているにもかかわらず、今もアメリカ製の部品を使用していることが分かりました。

イギリスのフィナンシャル・タイムズ(FT)が同機種を分解し、内部を調べた結果、明らかになりました。

ファーウェイは3月26日、「P40」を発表しました。

アメリカ政府が2019年5月に制裁を発動して以降、ファーウェイが市場に投入する最初の主力製品群のひとつです。

この制裁措置により、現在でもアメリカ企業はファーウェイに対する製品販売を禁じられています。

アメリカのトランプ政権はファーウェイが中国政府の為にスパイ行為を働いていると非難しています。

アメリカ政府が制裁を科したことで、ファーウェイはアメリカ製部品の代替品を探す必要に迫られてきました。

中でも、グーグルが開発したモバイル端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」上で動作する関連ソフト群を利用できなくなったことがもたらす負の影響は大きいと言えます。

フィナンシャル・タイムズが分解したのは「P40 Pro」でした。

比較の為、アメリカが制裁を始める直前に発売された「P30」も同様に分解しました。

実際の分解作業は中国の深圳に拠点を置くXYZoneに委託しました。

同社はスマートフォンを分解し、部品の供給元を特定する業務を行っています。

スマホメーカーは同じ機種でも製造するロットによっては異なる部品を使う事があるそうです。

今回は、最も早く入手できたP40 を分解しました。

その結果、フィナンシャル・タイムズが何より驚いたのは、アメリカが国内企業に対してファーウェイへの製品販売をほぼ全面的に禁止しているにもかかわらず、同社製の最新型スマホにアメリカ製の部品が今でも一部使われていた事です。

XYZoneの分解分析によると、P40が搭載するRF(高周波)フロントエンドモジュールはクアルコム、スカイワークス・ソリューションズ、コルボといったアメリカの半導体メーカーが製造したものだったのです。

RFフロントエンドモジュールは電話機に不可欠な部品で、アンテナにつながれ、通話とインターネット接続を可能にします。

クアルコムの事情に詳しい人物によると、P40に使われている同社製の部品はアメリカ商務省からライセンスを取得していると言います。

コルボとスカイワークスにもコメントを要請しましたが、回答を得られなかったと言います。

「ファーウェイは、1回の設計サイクルで多くのアメリカ製部品を代替品に置き換え、レジリエンス(困難な場面に直面した際の強さや回復力の事)を見せつけた」と調査会社ガベガル・ドラゴノミクスのテクノロジーアナリスト、ダン・ワン氏はこう指摘しました。

「同時にコルボ製とスカイワークス製のチップを使い続けている事実は、アメリカが擁する技術への依存から脱却するのがいかに難しいかを示している」

ワン氏によれば、RFフロントエンドモジュールはアナログチップの一種で、この分野では今もアメリカが支配的な立場にあると言います。

「アメリカはファーウェイへの制裁強化を検討しており、同社のレジリエンスは今後1年間でさらに厳しく試されるだろう」(ワン氏)

昨年発売されたP30が搭載するRFフロントエンドモジュールもクアルコム、スカイワークス、コルボが製造したものでした。

これら3社の株価は、アメリカがファーウェイに制裁を科すことが伝えられると急落しました。

アメリカ政府はエンティティ―・リスト(制裁対象リスト)を公表しています。

ファーウェイがこれに指定されたため、同社に対してアメリカ由来の技術を輸出するアメリカ企業は許諾を申請しなければなりません。

アメリカ政府はアメリカ企業に対し、ファーウェイが販売した既存製品のアフターサービスのため、同社に対する販売を許可する臨時一般ライセンスを付与しています。

同社製の無線機器を使用する通信事業者が必要とする部品交換などに供するためです。

しかし、この一般ライセンスはP40など新製品の開発生産を目的とする販売を対象としていません。

これには個別のライセンスが必要です。

アメリカ商務省は個別のライセンスをどの企業に与えたか公表はしていません。

ファーウェイの広報担当者は、同社は「アメリカを含む各国が課す輸出管理規制を常に順守している」と語ります。

また「一切の製品素材はグローバルパートナーから合法的に入手したもの。わが社は今後もパートナー各社と協力して高品質の製品とサービスを顧客に提供して行く」と発表しています。

P30からの大きな変更点として、アメリカ半導体大手マイクロン・テクノロジー製の部品がP40 Proでは使われていないことが挙げられます。

少なくともフィナンシャル・タイムズが入手した端末の製造ロットにおいては使用されていませんでした。

マイクロンは、P30の一部のロット向けにNAND型フラッシュメモリーを製造していました。

その他のロット向けには、韓国のサムスン電子が同様のメモリー製品を生産しています。

フィナンシャル・タイムズが入手したP40 Proにはサムスン製の部品のみが使われていたようです。

P30とP40のどちらも、中国、韓国、台湾の企業が生産した部品を採用しています。

アメリカ由来の部品が占める割合はほんのわずかになっています。

それでもアメリカ企業は、アンドロイドOSからRFフロントエンドチップに至るまで、ファーウェイにとって戦略的に重要で、しかも代替が難しい製品をずっと手中に収めてきました。

イギリスのアーム・ホールディングスのArmアーキテクチャー(基本設計)もそのひとつです。

ファーウェイの半導体開発を担う中核子会社、ハイシリコンはこれを基盤としています。

このように多くのアメリカ製部品を代替えしてきたファーウェイですが、今後は5Gの覇権争いに戦いの場が移ってきそうです。



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