マーケティング研究 他社事例 569 「GAFAに挑む1」 ~医療分野のAIで挑む~
東京都は八王子市を拠点とする北原病院グループは患者向けに、自身の顔画像などの生体情報や治療に対する意思、病歴などを事前に登録しておくシステム「デジタルリビングウイル」の提供を2019年7月から本格的に始めました。
これは高齢者が路上で、病院に救急搬送されたが、身元を示す情報は何もないといった状況を劇的に改善します。
「デジタルリビングウイル」を使えば、患者の顔を写真に撮り、タブレット上で照合する事で、患者の氏名や病歴、治療方針の意思などが立ちどころに表示されるという事になります。
救急搬送時には顔や指動脈、指紋を組み合わせた生体認証で個人を特定し、これらの情報を瞬時に引き出せるので、素早い対応が可能になるのです。
「一人暮らしの高齢者が意識を失って倒れても、受け入れてくれる病院を見つけるのは容易ではない。身元の特定に時間がかかるからだ。こうした状況をITで根本的に変えたかった。」同グループの中核である医療法人社団KNIの北原茂実理事長はシステムを開発した理由についてこう語りました。
デジタルリビングウイルでは情報セキュリティーを確保したサーバー内に、個人の病歴や服薬情報、生活情報、万が一の際に延命治療をするかなどの治療方針に対する意思、亡くなったときは誰に連絡するか、葬儀をどのようにするかなどの情報を保管します。
事前に情報を登録しておけば、本人が倒れて救急搬送された際に病院が生体認証で情報を確認し、迅速に治療を始められます。
現時点の利用者は100人ほどですが、北原理事長は手応えを感じています。
「脳卒中などで救急搬送されて一命を取りとめ、退院する人にデジタルリビングウイルの説明をすると「きっとまた命を救ってもらえる」と関心を持ってくれる」と話します。
デジタルリビングウイルには、本人が希望すれば趣味や生活、嗜好などの情報も登録できます。
これらの情報は今後、一人暮らしの高齢者をつなぐコミュニティー形成に活用できる可能性があります。
「健康の維持には人とのつながりが重要であることが分かっている」と北原理事長は話します。
利用者から同意を得た上でそれらの情報を外部の企業や団体と連携させることで、企業や団体はコンサートやスポーツなどのイベントを企画出来ます。
興味を持ちそうなイベントの通知なども可能です。
北原理事長は「将来的に八王子市の住民全員が加入するようなプラットフォームにしたい。このプラットフォームは小売店の販路にもなり、GAFAにも対抗できる。我々が責任を持って医療を中心としたプラットフォームを運営するからだ」と自信を見せます。
その自信は、GAFAは情報を集める能力にたけていますが、治療や健康のデータを基に、社会の課題解決に向けて自ら責任を負って動く運営主体がないだろうとの見立てからのものです。
(続く)
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。
経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。
彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。
研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。
保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。
また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
東京都は八王子市を拠点とする北原病院グループは患者向けに、自身の顔画像などの生体情報や治療に対する意思、病歴などを事前に登録しておくシステム「デジタルリビングウイル」の提供を2019年7月から本格的に始めました。
これは高齢者が路上で、病院に救急搬送されたが、身元を示す情報は何もないといった状況を劇的に改善します。
「デジタルリビングウイル」を使えば、患者の顔を写真に撮り、タブレット上で照合する事で、患者の氏名や病歴、治療方針の意思などが立ちどころに表示されるという事になります。
救急搬送時には顔や指動脈、指紋を組み合わせた生体認証で個人を特定し、これらの情報を瞬時に引き出せるので、素早い対応が可能になるのです。
「一人暮らしの高齢者が意識を失って倒れても、受け入れてくれる病院を見つけるのは容易ではない。身元の特定に時間がかかるからだ。こうした状況をITで根本的に変えたかった。」同グループの中核である医療法人社団KNIの北原茂実理事長はシステムを開発した理由についてこう語りました。
デジタルリビングウイルでは情報セキュリティーを確保したサーバー内に、個人の病歴や服薬情報、生活情報、万が一の際に延命治療をするかなどの治療方針に対する意思、亡くなったときは誰に連絡するか、葬儀をどのようにするかなどの情報を保管します。
事前に情報を登録しておけば、本人が倒れて救急搬送された際に病院が生体認証で情報を確認し、迅速に治療を始められます。
現時点の利用者は100人ほどですが、北原理事長は手応えを感じています。
「脳卒中などで救急搬送されて一命を取りとめ、退院する人にデジタルリビングウイルの説明をすると「きっとまた命を救ってもらえる」と関心を持ってくれる」と話します。
デジタルリビングウイルには、本人が希望すれば趣味や生活、嗜好などの情報も登録できます。
これらの情報は今後、一人暮らしの高齢者をつなぐコミュニティー形成に活用できる可能性があります。
「健康の維持には人とのつながりが重要であることが分かっている」と北原理事長は話します。
利用者から同意を得た上でそれらの情報を外部の企業や団体と連携させることで、企業や団体はコンサートやスポーツなどのイベントを企画出来ます。
興味を持ちそうなイベントの通知なども可能です。
北原理事長は「将来的に八王子市の住民全員が加入するようなプラットフォームにしたい。このプラットフォームは小売店の販路にもなり、GAFAにも対抗できる。我々が責任を持って医療を中心としたプラットフォームを運営するからだ」と自信を見せます。
その自信は、GAFAは情報を集める能力にたけていますが、治療や健康のデータを基に、社会の課題解決に向けて自ら責任を負って動く運営主体がないだろうとの見立てからのものです。
(続く)
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経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。
彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。
研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。
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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣