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マーケティング研究 他社事例 583 「一気通貫のビジネスモデル例」  ~顧客は100%紹介~

2020-06-18 14:15:22 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 583 「一気通貫のビジネスモデル例」  ~顧客は100%紹介~


例えば、南北に並んだ2つの分譲区画が皆さんの目の前にあるとします。

北側は日当たりが良く地価が高く、南側は安いが2階建ての隣家が迫り日陰でジメジメしています。

どちらかを選ぶ場合、建て主はもちろん、不動産仲介業者でさえ明るい北側の区画に目を奪われ、日当たりの良い家が建つと錯覚しやすいのです。

しかし実際には、高さや制限や容積率など、建築基準法の制約によって建てられる家は変わります。

このケースで、両方の区画に高さ制限ギリギリの3階建てが近接して建てられるとすれば、北側の家は南側の家の影にほとんど隠れて日当たりは悪くなってしまいます。

「建物のプロである建築家が土地選びから関われば、土地と建築条件から建てられる家の完成形をすぐにイメージでき、こうした土地が抱える一種の「ひっかけ」を避けることはたやすい。建て主が理想とする家に適した土地選びも容易になって住宅の質は大きく高まる。」

こう考えて2011年に設立されたのが、創造系不動産です。

代表は建築設計の経験者である、高橋氏です。

不動産の仲介やコンサルティングを手掛ける同社は、建て主と建築家を結ぶ不動産仲介会社として、最初から3者がそろって理想の家づくりを進めるという、新しいビジネスモデルで成長を続けています。

従来の日本の家づくりでは、建築と不動産のフローは分断していました。

例えばライフプランを考え、住宅ローン借り入れの計画を立て、土地を探して売買契約を交わして、ローンの審査に出すところまでは不動産仲介業者が担当します。

建築家が登場するのはその後からで、既に決まった土地の制約の中で建て主の要望に応えるしかなくなっているのです。

共に国家資格の宅地建物取引士と建築士が完全に分業しているため、建物設計事務所を訪ねても、「まずは土地を探してきてください」と門前払いに遭う事も少なくなかったと言います。

創造系不動産は、この不動産と建築の間にあう壁を取り払ったのでした。

顧客は全て建築家からの紹介です。

建築家と同社の担当者が組んで、家づくりを一気通貫にサポートするのが、特徴です。

住宅に限らず、企業のオフィスなども同様に手掛けています。

独自のビジネスモデルのルーツは、ストイックな建築家だった高橋代表が不動産仲介の営業マンに転身したことに遡ります。

大工の家系に生まれた高橋代表は、職人気質の強い京都工芸繊維大学で建築を学び、2000年に同大学院を修了し、古市徹雄都市建築研究所に入りました。

古市氏の事務所は、建築家の個性を打ち出す、いわゆる「アトリエ系」事務所でした。

手取り月収は十数万で、終電帰りや徹夜作業も当たり前でしたが、「トップクリエイターと仕事が出来る幸せな毎日だった」と当時を振り返ります。

しかし、勤めて7年が過ぎたころにふと、「独立資金がたまっていない。それに独立したからといって建築家として食べていけるだろうか」と将来に不安を覚えて転職したのが、東京都内の不動産会社でした。

ただ、デザインやものづくりにこだわる建築家から見ると、不動産会社は「ものを右から左に動かしてもうけているだけ」と映りがちです。

当時の高橋代表もこうした偏見を抱いており、入社から数カ月でリーマン・ショックが起きて景気が悪化したこともあり、転職したことを後悔したと言います。

営業職として働きますが、成績はあがらず、クビになるかどうかの瀬戸際で、大学の後輩で建築設計事務所を構える木下昌大氏に営業をかけました。

「建築家を目指していたのに、今はネクタイを締めて営業マンになっている」。

恥を忍んで訪問すると、ある建て主の土地探しを依頼されました。

建て主は東京都世田谷区が地元で、30歳のカップルでした。

この夫妻と木下氏、高橋代表の4人で世田谷区内をめぐり、ある土地に出会います。

不動産広告では3階建て向きとなっていましたが、木下氏は4階建ても計画できると判断し、木下氏がその場で住宅の完成イメージのラフスケッチを描き、4人の思いが「この土地だ!」で一致しました。

これが、のちのビジネスモデルへとつながるイノベーションの瞬間でした。

このケースが口コミで評判になり、建築家からの依頼が相次いだ結果、高橋代表はトップセールスマンになり、リピートや紹介がほとんどないという不動産仲介業の常識をほとんどないという不動産仲介業者の常識を覆したのでした。

創造系不動産は現在、200以上の建築設計事務所と取引があります。

これらの設計事務所が顧客を紹介してくれるため、宣伝費はかかりません。

顧客から受け取る仲介手数料やコンサルティング料が同社の収益になり、また、一般的に不動産仲介の成約率が1~2割とされる中、同社の場合は6割にも上ります。

取りこぼしが少なく事業化出来る点が強みで、設計事務所からの紹介が途切れない理由でもあります。

同社のビジネスモデルはリノベーション案件でも真価を発揮します。

中古物件の状態を建築家があらかじめ正確に把握することで顧客の不安を払拭し、ローン貸付に二の足を踏む金融機関も説得できるからです。

建築と不動産が融合すれば、建て主は建築家による設計やリノベーションなど幅広い選択肢から最適な方法を選べます。

高橋代表はこう信じて、執筆や講習を通じた後進の育成にも力を入れています。

皆さんの事業や、皆さんの周りの事業者も、フローを見直す事で、イノベーションが起こせるかもしれませんね。


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お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 


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