「レディースデー」ということもあり、 カポーティ を観てきました。
原題 Capote
監督 ベネット・ミラー
出演 フィリップ・シーモア・ホフマン
(トルーマン・カポーティ)
キャサリン・キーナー
(ネル・ハーパー・リー)
クリフトン・コリンズ・Jr
(ペリー・スミス)
クリス・クーパー
(アルヴィン・デューイ)
ブルース・グリーンウッド
(ジャック・ダンフィー)
マーク・ペルグリノ
(ディック・ヒコック )
上映時間 114分
「シネプレックス幕張」で一回目の上映 9:50~11:55 を鑑賞。
劇場オープンが9:30なので5分前に到着したところ、すでに女性ばかり20人位が並んでいたのには驚きました。
素晴らしい秋晴れで、室内にコモもるのは勿体ない気もします。
幕張メッセのビル群は、自宅のベランダからすぐそこに見えるのですが、
いざ行くとなると電車とバスを乗り継がなくてはならず、結構時間が掛かってしまいます。
一時期、左のビルでパートで働いていましたので、馴染みのある場所ではあります。
作家トルーマン・カポーティが、一家4人惨殺という実在の事件を元に「冷血」を完成させるまでの物語。
「冷血」は、ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたと言われる傑作らしい。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、アカデミー主演男優賞をはじめ数々の映画賞を獲得した。
1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。
翌日新聞記事でこの事件を知ったカポーティは、すぐさま幼なじみのネルと共に現地へと取材に向かう。
町の人々から訝しげな目で見られても、執拗に事件現場や関係者を訪ねて回るカポーティ。
やがて2人の犯人が逮捕されると、その一人ペリー・スミスにひどく興味を示し接近を試みる。
そして、ペリーとの面会を重ねる中で次第に信頼関係を築いていくが・・・・・・
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
静かな中にも緊張感の漂う、印象的な映画でした。
いくつかのシーンは、あとになってより鮮やかに蘇ってきます。
ノンフィクションのようで、作り手が何の斟酌も加えていない感じも受けました。
良い映画ではあるのでしょうが、見ている最中も見終わってからも快い感覚が得られないので、好きかどうかと問われると困るかもしれない。
モノを書く人の取材の仕方や、人の心に入り込んでいく過程が興味深く描かれています。
本を書くためなら何でもやるんだね。皆が皆、そうではないのでしょうけれど。
地位や名声を利用するのは元より、時には自分の弱みをさらけ出して相手の心を開かせたり、なかなかのモノです。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、カポーティの複雑で他人には理解しがたい、今でしたらキモいと言われかねない人物像を的確に表現していました。
耳障りで甲高い声、少し舌っ足らずな喋り方、小指を立てるなどのゲイっぽい仕草、ファッションに対する異様な気配り、社交界の取り巻きの中で見せる王様の如き振る舞い・・・
少しも演じているようには見えず、そのものでした。
フィリップ・シーモア・ホフマンは レッド・ドラゴン で始めて見ました。
この時のジャーナリストの役は悲惨でしたね。
少しだけの出演にもかかわらず、妙に印象に残っています。
ネル・ハーパー・リー を演じたキャサリン・キーナーも素晴らしかった。
オスカーの助演女優賞にノミネートされたのは当然でしょうね。
同じ作家でもカポーティとは全く違う。
「アラバマ物語」の作者と言うことですが、この話はアメリカの正義を表わしたものでしょ?なんか皮肉を感じます。
でも彼女も、このあと一作も書いていないと言うことです。おかしな符合ですね。
一番グサッと来たのは、ラストのネルの言葉でした。
カポーティが「スミスを救うために何もできなかった」と電話口で嘆いて見せます。
ネルは「本当は救いたくなかったのでしょ」と。
そうなんだよね。
だからカポーティは、執筆中ずっと引き裂かれる思いでいたのだと思います。
でもそれをハッキリと他人から指摘されてしまうと、もうどうにもならない。
映画ではラスト近くまで、犯行動機や犯行の詳しい状況が説明されませんでした。
なにかもっと謎めいたモノがあるのかと思って観ていたから、ミステリーと違うとはいえ拍子抜け
「冷血」は犯人や犯行のみならず、人の心の有り様と言うことなのか・・・・・・
カルフールに寄ってみたら、もうクリスマスだった
原題 Capote
監督 ベネット・ミラー
出演 フィリップ・シーモア・ホフマン
(トルーマン・カポーティ)
キャサリン・キーナー
(ネル・ハーパー・リー)
クリフトン・コリンズ・Jr
(ペリー・スミス)
クリス・クーパー
(アルヴィン・デューイ)
ブルース・グリーンウッド
(ジャック・ダンフィー)
マーク・ペルグリノ
(ディック・ヒコック )
上映時間 114分
「シネプレックス幕張」で一回目の上映 9:50~11:55 を鑑賞。
劇場オープンが9:30なので5分前に到着したところ、すでに女性ばかり20人位が並んでいたのには驚きました。
素晴らしい秋晴れで、室内にコモもるのは勿体ない気もします。
幕張メッセのビル群は、自宅のベランダからすぐそこに見えるのですが、
いざ行くとなると電車とバスを乗り継がなくてはならず、結構時間が掛かってしまいます。
一時期、左のビルでパートで働いていましたので、馴染みのある場所ではあります。
作家トルーマン・カポーティが、一家4人惨殺という実在の事件を元に「冷血」を完成させるまでの物語。
「冷血」は、ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたと言われる傑作らしい。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、アカデミー主演男優賞をはじめ数々の映画賞を獲得した。
1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。
翌日新聞記事でこの事件を知ったカポーティは、すぐさま幼なじみのネルと共に現地へと取材に向かう。
町の人々から訝しげな目で見られても、執拗に事件現場や関係者を訪ねて回るカポーティ。
やがて2人の犯人が逮捕されると、その一人ペリー・スミスにひどく興味を示し接近を試みる。
そして、ペリーとの面会を重ねる中で次第に信頼関係を築いていくが・・・・・・
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
静かな中にも緊張感の漂う、印象的な映画でした。
いくつかのシーンは、あとになってより鮮やかに蘇ってきます。
ノンフィクションのようで、作り手が何の斟酌も加えていない感じも受けました。
良い映画ではあるのでしょうが、見ている最中も見終わってからも快い感覚が得られないので、好きかどうかと問われると困るかもしれない。
モノを書く人の取材の仕方や、人の心に入り込んでいく過程が興味深く描かれています。
本を書くためなら何でもやるんだね。皆が皆、そうではないのでしょうけれど。
地位や名声を利用するのは元より、時には自分の弱みをさらけ出して相手の心を開かせたり、なかなかのモノです。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、カポーティの複雑で他人には理解しがたい、今でしたらキモいと言われかねない人物像を的確に表現していました。
耳障りで甲高い声、少し舌っ足らずな喋り方、小指を立てるなどのゲイっぽい仕草、ファッションに対する異様な気配り、社交界の取り巻きの中で見せる王様の如き振る舞い・・・
少しも演じているようには見えず、そのものでした。
フィリップ・シーモア・ホフマンは レッド・ドラゴン で始めて見ました。
この時のジャーナリストの役は悲惨でしたね。
少しだけの出演にもかかわらず、妙に印象に残っています。
ネル・ハーパー・リー を演じたキャサリン・キーナーも素晴らしかった。
オスカーの助演女優賞にノミネートされたのは当然でしょうね。
同じ作家でもカポーティとは全く違う。
「アラバマ物語」の作者と言うことですが、この話はアメリカの正義を表わしたものでしょ?なんか皮肉を感じます。
でも彼女も、このあと一作も書いていないと言うことです。おかしな符合ですね。
一番グサッと来たのは、ラストのネルの言葉でした。
カポーティが「スミスを救うために何もできなかった」と電話口で嘆いて見せます。
ネルは「本当は救いたくなかったのでしょ」と。
そうなんだよね。
だからカポーティは、執筆中ずっと引き裂かれる思いでいたのだと思います。
でもそれをハッキリと他人から指摘されてしまうと、もうどうにもならない。
映画ではラスト近くまで、犯行動機や犯行の詳しい状況が説明されませんでした。
なにかもっと謎めいたモノがあるのかと思って観ていたから、ミステリーと違うとはいえ拍子抜け
「冷血」は犯人や犯行のみならず、人の心の有り様と言うことなのか・・・・・・
カルフールに寄ってみたら、もうクリスマスだった