To be continued.

                   
アイリスの気ままに紡ぐダイアリー

1Q84 BOOK3

2010-09-30 20:00:33 | 読書


BOOK3には、とてつもない純愛が綴られていた。

10歳の時に放課後の教室で結ばれた確固たる絆。
その強い思いは、20年間一度も会うことがなくても変わることがなかった。
到底あり得ない世界で様々な試練を乗り越え、ついにお互いを見い出した青豆と天吾。
そして二人&プラス0.5(?)は、1Q84年の世界に降りてきた同じ階段を登って、元の世界へと戻った。

一見ハッピーエンドとも思えるラストではあったが、以前二人がいた世界に戻ってきたというわけでは無さそう。
月は確かに一つだけれど、そこでこれから何が起こるのだろうか。
青豆たちは、追跡者から完全に逃れられたのか。

あいかわらず、「空気さなぎ」や「リトル・ピープル」については理解の範疇をを超えている。
天吾が父親の病室で見た「空気さなぎの中で眠っていた少女の青豆」の意味するところは?
青豆の妊娠した経緯は?

まあ分からないことだらけだけど、それは論理の通用しない世界での出来事なので仕方ない。

BOOK4は、絶対あるよね。
素直に順序よく進めば、次は年が明けて1985年<1月-3月>。そうなるとタイトルはどうなるのだろう?
青豆の子供が巫女になれる10年後、“1Q94”というのも悪くないかもしれない。
何にしても、どんな結末が待っているのか興味は尽きない。

これで1Q84年の世界と完全に断ち切られたのならば、一番残念なのがタマルに会えないこと。
味方ならこれ以上頼もしい存在は無いタマルのキャラクターが気に入っていたし、青豆との会話が面白かった
だけにね。

不思議の国のアリス

2010-04-22 22:08:46 | 読書
「アリス イン ワンダーランド」を観に行く前に読んでおこうと、「不思議の国のアリス」を図書館で借りてきました。

<岩波少年文庫>

はるか昔に絵本で読みましたが、今となっては断片的な記憶しか残っていません。

ダメだぁー!!今回読んで、どこが面白いのか全然分からない。
みんなして、わけの分からないことを勝手に言い合っていて、ただ騒々しいとしか感じられなかった。

英語で読んだら、ユーモアとかシャレとか分かるのかな。
翻訳でも楽しめるように書かれているようだけど、“ことばあそび”って、どうにも良く分からない。

あぁ、アリスの世界のイメージが浮かんでこない。もう自由に遊べなくなったってこと・・・・・・
でも、この挿絵は素晴らしい 好きだなぁ~ 

こんなんで映画は大丈夫? 楽しめるか心配になってきました。


新参者

2010-02-01 21:35:12 | 読書
新参者というタイトルから時代物なのかと、とんでもない勘違いをしていました。
でも、舞台が日本橋だからか、人情噺のような味わいもあり、ほろりとさせられました。

    

日本橋小伝馬町のマンションで、一人暮らしの40代女性が絞殺される。
どうやら顔見知りによる犯行らしい。

捜査にあたるのは、練馬署から日本橋署に移ってきたばかりの刑事・加賀恭一郎。
そうか、彼が新参者! でも、東野作品ではお馴染みのようですね。

一見刑事らしからぬ、ガリレオを彷彿とさせるひょうひょうとした人物。
だが見かけによらず、敏腕で優秀、剣道の達人でもあります。
そして、なにより温かい心の持ち主です。

相変わらず読みやすくて面白い。
読み出したらノンストップ、一日で読み終えてしまいました。

この本は、第一章から第九章までで構成されています。
それぞれが独立した話としても、充分に成り立つ面白さです。

そのひとつひとつの章で、疑わしい人物、犯人へと繋がる物的可能性を、きっちりと潰していく作業が地道に
描かれています。
その積み重ねにより、次第に捜査は絞り込まれ、ついに核心へ。

一見、犯人とは結びつかないように思われる事柄から、真実が見えてくるものなのですね。
刑事・加賀恭一郎の目の付け所が秀逸です。
浮かび上がっては消え、また浮かび上がっては消えていくものが、やがて一つに集約されていく快感~
見事な構成力で、本を読む楽しみを満喫しました。

さて、もう一つの主役は「日本橋」という街かも。
昔ながらの店の様子や住んでいる人々がとても魅力的に描かれていて、久しぶりに歩いてみたくなりました。


1Q84 村上春樹

2009-10-07 00:02:23 | 読書
母が購入したので、借りてきて読みました。
村上春樹は「ノルウェイの森」しか読んでいません。
もう20年も前になるのか・・・あらためて読み直してみましょうか。

 

表紙を開くと「ペーパー・ムーン」です。懐かしい。。

  It's a Barnum and Balley world
  Just as Phony as it can be
  But it wouldn't be make believe
  If you believed in me

  ここは見せ物の世界
  何から何までつくりもの
  でも私を信じてくれたなら
  すべてが本物になる

映画「ペーパー・ムーン」の劇中歌として知ったのですが、元々は1935年の流行歌 "It's Only a Paper Moon"
(イッツ・オンリー・ペーパー・ムーン)だったのですね。
実の父娘であるライアン・オニールとテイタム・オニールの共演が話題になりました。
確か、聖書を売り歩く詐欺師の話。
詳しいストーリーは思い出せないけれど、不思議とメロディは良く覚えています。
で、この歌詞が小説の内容と関係があるのでしょうか。

BOOK1は、刺激的で好奇心をそそられる内容。面白くてダァーと読み終えました。
だけど村上春樹って、こんなにエロい?と驚きつつね。

主人公は二人 青豆(名前かと思ったら姓でした。女性)と天吾(男性)の物語が交互に描かれています。

青豆の表の顔は、スポーツクラブのインストラクター。
会員の評判も上々、プロポーション抜群な個性的美人。
その一方で、人殺しを請け負う。
殺人の痕跡を一切残さずに、人を殺すことが出来る特殊技術の持ち主。

天吾は、予備校で数学を教えながら小説家を目指している。
親しい雑誌編集者に依頼され、17歳の少女(ふかえり)が書いた小説「空気さなぎ」の書き直しをする。
その小説が新人賞を受賞し、天吾の人生も思わぬ方向へと進み始める。

初めのうちは二人に接点は無いように思えたが、運命に導かれるように近づいていき、やがて必然のごとく交差する。
そして最後は多くの謎がばらまかれたまま、BOOK2が終わってしまいました。

「リトル・ピープル」「空気さなぎ」「パシヴァ、レシヴァ」
どうして、ふかえりは天吾をレシヴァにしたのだろうか?
リトルピープルのいる世界がイヤで逃げ出して来たのではなかったのか。
いえいえ、あの時のふかえりは本物・・・ドータ?
青豆は犬死だったか?そうだったら悲しすぎる。

青豆の章は、天吾の創作のようにも思えてきた。
もう全く訳が分からず、手に負えない。
読み進むに連れて、どんどん現実感が希薄になっていく。
それもそのはず、空には月が二つ浮かんでいる世界の話なのだから。

月が二つある1Q84年は、1984年のパラレルワールドではない。
1984年から発生している世界なので、元の1984年に戻ることは出来ない。
でも一つの月しか見えない者には、疑問の余地もなく紛れもない1984年。
同じ次元にいるのに、月が二つ見える人間と一つしか見えない人間がいるのはどういう訳?
そもそも本当に二つあるのか、無いものを有ると錯覚しているのか、本当は無くても有ると認識できれば有ることになるのだろうか。
で、ペーパームーン・・・・・・

おかしなことばかり書いているけれど、読み進むに連れて理解を超えた事柄ばかりになり、どう捉えたら良いのか分からないまま放り出されてしまったのだから仕方がない。

続編があるよね、これでオシマイでは、あまりに不親切だよ。
そうなると気になるのが、本の中で度々使われていたこのフレーズ。

“説明しなくてはわからないということは、説明してもわからないということだ。”

そう言われちゃったら、 もう引き下がるしかない。

しかし、何の解決も見られず、頭の中はモヤモヤでお手上げ状態なのに、それが嫌じゃないという不思議さ!!
まんまと村上ワールドにハマっちゃったかもね。

来年の初夏には Book3が刊行予定 というので、安心しました。
村上春樹がノーベル文学賞を受賞するか?!との話も出ていますね。8日午後8時に発表されるらしいです。


待ちきれなくて、本を

2009-08-15 21:23:28 | 読書
ハリー・ポッターと死の秘宝 を読みました。
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝」は前編と後編に分かれて公開!2年間も待たされるんだよねぇ
と、映画好きの友達に話したら、本を持っているから貸してあげるよ と言われました。

その時は丁度良い大きさの袋だなぁーと何気なく受け取り、家に帰って来て良く見たら、専用の袋??
初回限定静山社特製バックなのだそうです。↓



ハリーがホグワーツに入学してからの事柄が色々と思い出され、読み終えるのが勿体無かったですね。
張り巡らされた伏線が見事にハマっていく気持ちよさ、壮大な物語の最終章は読み応え充分でした。
ハリー、ロン、ハーマイオニーの成長ぶり。特に逞しくなったネビル。懐かしい屋敷しもべ妖精ドビーも活躍
オールスターキャストで楽しませてくれました。
登場人物が多すぎて、名前だけ聞いても誰だか分からないよ。

それと「ニワトコの杖」の持ち主が変わる件がよく分からないんですよね。
今公開中の映画で示唆するものを見落としたかな・・・ それとも省略されてた?
本を最初から読んでみたくなりました。

最終章の内容は、もう子供向けファンタジーではないですね。

完璧な人格の持ち主に思えたアルバス・ダンブルドアにも隠していた過去がありました。
後悔してもしきれない、償おうにも償えない、忌まわしくも悲しい事件。
ずっと忘れられずに、引きずっていたんだなぁー

セブルス・スネイプの、ひとりの女性に愛を捧げた人生も痛ましい。
愛に殉ずるために、これほど過酷な生き方を強いられるとは・・・悲し過ぎます。

ああ、肝心のハリーとヴォルデモートの関係と一騎打ちですよね。
これはネタバレしない方が良いでしょ?
そこに至るまでのハリーの苦悩する様子は、文章ならばジワジワと伝わってきますが、映画できちんと伝わるのかちょっと不安です。
戦闘シーンも、今までにないほど大がかりになっているから、そのへんの映像も楽しみ~

実は映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を、また観に行きました。
ところどころ寝てしまって「分霊箱」に関する話を全然覚えていない。
あれあれ、ホラス・スラグホーンの“本当の記憶”のくだりを見ていなかったんだ!
一番肝心な所で寝てたなんてね。


悼む人 天童荒太

2009-06-25 21:15:09 | 読書


半分くらいから精神的にきつくなり、なかなか読み進むことが出来なくなった。

先週またギックリ腰をやってしまい、6日間というもの一歩も外出しなかった。
そのため本の世界にドップリとつかって、一緒に死者を追いかけて旅をしたかのよう。
あまりに多くの死に接して、重たい荷物をを背負わされたような感じになってしまった。
読み終えたら希望が得られるのだろうか。そうあって欲しいものだ。

「誰に愛され、誰を愛していたか、何をして人から感謝されたか?」

悼む人(坂築静人)は人が死んだ場所を訪れ、亡くなった人についての話を聞いて、死者を悼む。
死者は、新聞や雑誌やラジオのニュースで情報を得た、見ず知らずの全くの他人。
一日の終わりには、その日に悼みを行った相手のことをノートに書き込み、たった一人の特別な存在として胸に刻んでいく。

構成は、プロローグ、第一章~第九章、エピローグ

エグい記事が得意な週刊誌記者・蒔野抗太郎、
末期がんで三ヶ月の余命を自宅で過ごすと決めた坂築静人の母・坂築巡子、
自分が殺した夫を悼んでいる坂築静人と出会い、一緒に旅をすることになる奈義倖世

三人三様それぞれの今までの人生、悼む人との関わりによって変わっていかざるをえない心境などが語られる。
また、この三人の過去も平凡とは言えない強烈なもので、一人分でも一冊の本になりそうだ。

ほぼ半分を読み終えた。
他人の死にまつわる話を沢山聞かされて、食傷気味。
静人の「悼む」という行動の意味も、それを続ける理由も分からない。

しかし、第6章の知的障害を持った少年が殺された事件で、被害者の両親と悼む人のやりとりで何かが見えてきた。
「誰に愛され、誰を愛していたか、何をして人から感謝されたか?」について、遺族は思う存分悼む人に話すことができ、しかも自分が愛した者をずっと記憶していてくれるということは、残された人間にとっての救済になるのだろう。

他人から見ればありふれた死であっても、愛していた者にとっては特別な存在の喪失のはず。
その人間を別の誰かと一緒に悼むことが出来れば、心に深い平安が得られるのかもしれない。

悼みの旅を続ける静人と倖世は、倖世の自殺未遂をきっかけに結ばれる。
今まで「死」にばかり関わっていた二人だから、生きている証として生身の肉体を激しく求め合う。
映画「おくりびと」でも、そんな場面があったね。

それでも、二人は別れてしまうんだよね。
一緒に居ては、今まで通りに悼むことは出来ないだろう・・・と。
それも分かるけれど、例えばお金や子供とか現実的な問題、社会との交わりの中で、悼みをどう続けていくのかを見たかった気もする。

エピローグでは、静人の母・巡子の最期が描かれている。
今までの雰囲気とは違って、死の瞬間ではあるものの、優しさと喜びと安らぎに満ちていてる。
ここは、作者自身の思いが一番こもっている箇所なのかもね。

このお母さんは、見事なまでの生き様を見せてくれる。
自分が死に際したときには、お手本にしたいくらい。
冷静で、周囲の人間に気配りを忘れず、かつユーモラス
健康な今でも難しいのに、末期ガンでつらい状態の時には到底無理だな。

だけど、悼む人に悼んでもらうには、普通の病死じゃなくて、彼の目に留まるような事故や事件で死なないとダメなんだよね。
それって、なんか不公平  ひとりでは手が回らないから仕方ないか。
エデンの園のような愛の国に入れて欲しいな。
でも、誘惑に負けて追放されるのがオチかもね


告白 湊かなえ

2009-06-19 22:32:01 | 読書


面白いけど、好きじゃない小説なんて初めてだ!

四歳女児、犬に餌をやるためプールに忍び込み、転落死
シングルマザーの教師が勤務する中学校のプールに、彼女の子供が落ちて死亡する。
当初は事故と思われていたが、殺人犯は○○○の中にいた

後味の悪い作品だった。
今風な題材(少年犯罪、児童虐待、いじめ、ひきこもり、エイズ)で、面白く最後まで一気に読ませるが、読後感は良くない。
自分勝手な理屈をこねる、壊れかかった人間ばかり。
結局最後も復讐とか言っても、大勢の人が巻き添えを食って死ぬんだろうし。
これがあなたの望む復讐なのかと問いてみたい。

何故、この本が本屋大賞なんだろう。

「第一章 聖職者」には引き込まれた。オチが空恐ろしい。
ここでやめてくれていたら、スゴイや!って感想で終わったのに。
そのあと、事件の関係者ひとりひとりのモノローグが、第六章まで続く。

ひとつの事件を巡って、関係者がそれぞれの立場で別の角度から語ると、色々な側面が見えてくる。
各人の心理状態や行動、そして真相に至る過程は興味深い。
自分勝手な思い込みの強い人間のせいで、不幸がどんどん広がっていく。
負の連鎖は断ち切れず、復讐に終りはない。
最愛の子供を殺された女教師が、犯人の生徒が一番大切に思っているものを見つけるまで、執念深く待ち続けているのも恐ろしかった。

違和感を覚えたのは、中学1~2年生の子供たちのモノローグ。
自分の感じたことや周囲の状況を、明確に巧みに語る語る。
それも、今どきの子供らしい言葉使いではなく、内容は自己中ながらも、表現方法は明解でキッチリと分かりやすくね。
あまりにも大人びた語り口で、13、14歳の子供が書いた文章にしては不自然に感じた。

好き嫌いは別にして、確かに面白く、続きが気になってアッという間に読めてしまいます。
文章も読みやすく、若い人にも手に取ってもらえそうな内容で、本屋さんも売りやすそうですね。


宿命/東野圭吾

2009-01-10 20:06:10 | 読書

  読み始めたら止まらなくなり、
  一気に1日で読み終えてしまいました。
  
  1990年に刊行された作品。

  ラストの一行は書く前から決まっていたそうです。
  最後の10ページで「宿命」の本当の意味が明かされます。
  あぁ、こういうことだっだんだ・・・と。
  悲しくもあるけれど、最後の一行で少し救われるかな。
  ふっと肩の力が抜けます。

とにかく沢山の人間が登場します。
その一人一人が、ジグソーパズルのピースのように、しかるべき場所にハマっていく。
そして最後の1ピースがはめ込まれた瞬間の快感!
何かあるとは感じていたが、思いも寄らなかった事実が現れた。
すべてが氷解、着地点の見事さには、ただただ感心するしかありません。

犯人探しはもちろん面白いのですが、人間の結びつきの意外性が小説の面白さを倍加させていますね。

真犯人にたどり着くキッカケが主人公勇作の推理ではなく、同行捜査していた織田の着眼によるというのも皮肉でした。

犯人が何気なく喋った言葉に疑念を抱く。
二人一緒に、同じ言葉を聞いていたはずなのに。
思い込みは、捜査の邪魔になるだけ。
何物にもとらわれずアンテナを張った状態でいないと、感覚が鈍って引っかかるものを見落としてしまうね。

そういう私も全く気づきもしなかった・・・
複数の人間が、同じ時刻に同じ手口で殺人を考え、いちどきに行動を起こすから、犯人が誰なのか見当が付かなくなった。
おまけに、妙な具合に共犯関係が成り立ってしまうんだから。

殺人とは程遠い人間に見えるし、動機が見当たらない。
この動機にまつわる昔の出来事が、どうにもやりきれないよね。

物語の根底に人間の哀しさや切なさが描かれているので、単なるミステリーに終わらない。
だから、また東野圭吾の作品を読んでみたくなるのかもしれません。


西の魔女が死んだ

2008-09-25 20:26:14 | 読書


映画は見逃してしまった。
本屋さんで原作本が目に入り、薄い!これならすぐ読めそう~と、
買ってきたものの、ずっと積んで置かれたままに。

一昨日軽いギックリ腰を、またやってしまった。
背中をまっすぐに伸ばして歩けない。
今回のは寝ていれば痛くないので、退屈を持て余す。
で、本でも読むかと引っ張り出してきた。
このところ時間はあっても、全然本に手が伸びなかったからな。

帯に書かれている「最後の3ページ、涙があふれて止まりません。」は本当だった。

本の中から、暖かな光があふれ出す。
圧倒的な愛情に包まれ、涙がしばらく止まらなかった。
なんとも幸福な瞬間だった。

私にも聞きたいと思うものが聞こえたよ!
読んでいるうちに魔女修行が少し出来たのかもね

主人公は登校拒否になった中学生の女の子。
田舎に住むおばあちゃん(イギリス人)の家に預けられ、一緒に生活を送るうちに、生きる力を取り戻していく。

今の世の中、大人だって生きにくいという思いを抱えている人は多いよね。
この本にはシンプルな答えが書かれている。
それが簡単なようで、結構難しい。

まずは、基礎トレーニング。
早寝早起き。食事、運動、規則正しい生活。

一番大切なのは、自分で決める力、決めたことをやり遂げる力。

自分のことは自分で決め、後悔はしないようにと思うけれど、自分を甘やかす選択ばかりのようで自信がないや。
やり遂げたいほどのことが何なのか、分からないし・・・

見たことのない、とっても魅力的な花が出てきた。
銀龍草、朴(ほお)の木、キュウリ草、あとで調べないと。

自然に囲まれた穏やかな優しい生活も、悪くないだろう。
だけど、いっとき疲れを癒したら、そこにとどまってはいられないな。
多分こっち側の世界に戻って来る、まいと同じようにね。
まいが別の選択をしていたら、本物の魔女になっていたのだろうか。

でも、きっと自分で決めた道は正しかったのだと思うよ。
どこででも魔女の修行は出来るんだしね。


花田少年史 / コミック

2006-09-01 19:23:55 | 読書
 「映画の評判が良いよね。」と友達と話していたら、
 漫画を持っているというので貸してもらいました。
 マンガを読んでいて吹き出すなんて、いつ以来だろう。
 テレビで アニメ化 もされていたんですね。
 ------------------------------------------------------
 近所でも評判の悪ガキ・花田一路(小学校3年生)
 自転車に乗っていてトラックと激突。
 危うく昇天するところを、
 「一路~~~ まぁだ 来るなぁ~~」と声が・・・・・・
 奇跡の生還を果たしたものの、オバケが見える?!という
 能力を授かってしまったものだから。。。
 ------------------------------------------------------

次から次へと成仏できないオバケが、助けを求めてやって来ます。
脅かされ嫌々ながらもオバケ達の願いを叶えようとガンバる一路。
オバケ達も一路に恩義を感じていきます。

そのひとつひとつのエピソードの積み重ねが最後になって効いてくるんですよね。
そして人の生死に関わり合っていくうちに、一路は自然と成長していきます。

笑って、笑って、最後に泣かせる。
動物を使うのはズルイと思いながらも、ダメだぁ~降参です。

お話は1960年~1970年頃の設定らしい。
実体験のない人でも懐かしさを覚えるこの時代物が、今ウケているようですね。

家族や近所の人や世間にも守られて、安心して子供が子供でいられたような気がする。
遊び呆けて、暗くなったからおウチに帰ろう~~みたいな。
ボォーと子供時代を過ごしていたな。

今の子供は、豊かさは享受できるけれど、生きていくのは大変そう。
最近のニュースを見ていると、小さい頃から知恵は付いても、想像力は無いし何かが欠落しているように見えます。

昔は良かった・・なんて一概には言えないけれど、今は怖い世の中になっている感じがします。