To be continued.

                   
アイリスの気ままに紡ぐダイアリー

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

2011-09-01 22:56:54 | 映画(劇場)
8月29日に ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 を観ました。

     

実は2回目の鑑賞で、8月12日にも観てます。
1回目は3D吹替版で観たのだけれど、効果のほどは今ひとつ感じられず、重たいメガネが煩わしいだけでした。
なので、今回は字幕で。
最後なんだからハリーたちの声を聞いておかないとね。
立て続けに観ても1度目と同じように、ハリポタの世界に没頭してしまう。
ただやっぱり疑問が残るところや、見落としてしまった箇所があるんですよね

<<ネタバレあり>>

それは、ニワトコの杖の所有者の変遷。
いつどこでどんなふうに、ダンブルドアからドラコに所有権が移ったのだろうか?
ドラコごときにダンブルドアがやられるわけないし・・・・・・

そのあとハリーがドラコの杖を取り上げた時に、その時ハリーが奪ったのは別の杖だったけれど、すでにドラコに帰属していたニワトコの杖の所有権もハリーに移ったんだね。

でもヴォルデモートはダンブルドアを倒したスネイプが杖の所有者だと考え、スネイプを殺し、これでニワトコの杖は自分の物になったと思い込む。

いよいよ決着の時!! ヴォルデモートはハリーとの戦いに臨むわけだが・・・
ヴォルデモートは、ハリーが自分自身の分霊箱であるということ、ニワトコの杖の真の所有者がハリーだってことに気付いていない。
結構不利な状況ですね。
これは、死期が迫っているダンブルドアがスネイプの協力を得て、あらかじめ計画していたことのように思えてきた。

ヴォルデモートは、自分の分霊箱を自分自身の手で壊すことに!!
しかも、その武器はハリーに所有権のあるニワトコの杖。
杖がおのれの所有者を倒すなんて、有り得ないよね。
矛盾だらけの不思議な状況の中で、二人の戦いの火蓋が切られる。

ハリーが倒れる。
いやだぁーーー まさか、ハリーが死んじゃった!?

場面は一転、不思議な場所でハリーはダンブルドアと出会う。
あの場所は何処?
ダンブルドアは、ハリーの頭の中というようなことを言っていたような。
だったら、ハリーは死んでないんだよね。
でも、ハりーが死なないと分霊箱も壊れないんじゃ?
そのあたりも良く分からなくて友達と話していたら、ベンチの下で脅えていた得体の知れないモノの話になった。
もしかして、あれが分霊箱なのか。
ヴォルデモートの攻撃によって、ハリーの魂と分霊箱が分離したのだろうか。

なんだか2回観ても、“?”マークばかり・・・

ところで、ヴォルデモートの敗因は何なのだろう。
恐怖で人(魔法使いも)を支配するのは限界がある。
暖かい愛情を知らないから、人の心の有りようが理解できない。
真の意味での協力者がいない。
だから、不利な戦況と見て取った仲間たちはさっさと逃げ出した。

それに、自分に絶対の自信があるのだろうね。
完全に部下を掌握できているものと思い込んでる。
部下は自分を裏切らないと信じてるから、肝心なハリーの生死の確認を人任せにする。
さっさと確実にとどめを刺さないから、のちのち面倒なことになる。
甘いとしか言いようがない。
スネイプの長年に渡る裏切りにも気付かないなんて、なんとお人好し(っていうかアホか?!)

登場人物みんなに見せ場はあったけれど、今回一番格好良かったは“ネビル”じゃないかと思った
見た目の頼りなさは相変わらずだが、男らしく逞しく成長したと感慨深い。
そういえば顧みると第1話からして、ところどころでネビルはキーマン的存在だったかもね。

ああ、本当に終わっちゃうんだ・・・・・・ もうハリーたちには会えない。
また心がワクワクする楽しい物語に出会いたい。


ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1

2011-07-14 23:58:00 | 映画(劇場)
見逃していた 「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」 を観てきました。

   

久しぶりにららぽーとでの鑑賞。観客は10人だけでした。
今日観ないと明日から「パート2」が公開されるので、プールのあと観に行きました。
4日間連続して泳ぎ、疲れが溜まっているはずなのに、全く眠気なんか起きない。
原作の面白さは言うまでもないですが、映画も上手く出来ていますね。

シリーズが進むにつれて、子供時代の無邪気さや、クスッと笑えるようなユーモラスな描写は薄れてきました。
荒涼とした風景、三人が三様に抱える孤独感、先の見えない分霊箱探し。
悲しみ苦しみ、困難ばかりが目立ち、観ている方も辛くなる展開。
最後にドビーも死んでしまうし・・・  友情に厚く、勇気があり、誇り高いドビーに ・・・合掌・・・

物語がどんなに悲しい色合いを帯びても、いつも根底にあるのは“友情”
今回も三人の友情と強い絆が確認できてホッとしました。

否が応でも決戦の時が訪れます。次回でもう見納めかと思うと寂しいですね。

さてと、3Dで観てみようかな。


ブラック・スワン

2011-05-13 22:16:01 | 映画(劇場)
ブラック・スワン を観ました。

◆あらすじ◆ (goo映画より引用)

ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナ(ナタリー・ポートマン)は、元ダンサーの母親・エリカ(バーバラ・ハーシー)の寵愛のもと、人生の全てをバレエに捧げていた。
そんな彼女に新作「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが訪れる。
だが純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役は、優等生タイプのニナにとってハードルの高すぎる挑戦であった。
さらに黒鳥役が似合う奔放な新人ダンサー、リリー(ミラ・クニス)の出現も、ニナを精神的に追いつめていく。
やがて役作りに没頭するあまり極度の混乱に陥ったニナは、現実と悪夢の狭間をさまよい、自らの心の闇に囚われていくのだった……。



上映時間の15分前、チケット売り場に女性ばかりの長い列が出来ていました。
テレビCMのたまもの? アカデミー賞効果なのか? 今日がレディースデイでもあるからか・・・
それにしても、すごい人気だな

途中途中も相当に怖かったけれど、ラストが一番怖かった。
ハッピーエンドかと安堵しかけたところだったので、なおのこと驚きました。
全て演じ終えるまで、狂気のままだったら良かったのにね。
楽屋にリリーが訪ねて来たから、現実を認識して正気に戻っちゃいました。

何ともやりきれない悲劇的な結末。
でも良く考えてみると、生真面目で完璧を求めるニナからすれば、当然の帰結だったかもしれません。

痛々しくて見ていられないけれど、ある意味、滑稽にも思えてきます。
あの手法でしか表現できないのなら、本当のプリマとは言えませんよね。
どんなに感動的で素晴らしくても、一回限りの舞台では困ります。

バレエ団の監督がニナに向かって、容赦ない言葉を浴びせかけます。
  美しく臆病で、繊細・・・ ニナは理想の白鳥
  だが、黒鳥は? 課題は“悪の分身”黒鳥への変身だ
  情熱的に誘惑しろ 力強く、威圧的に!

純真な白鳥だけでなく、邪悪で妖艶な黒鳥も踊らなければならないプレッシャーから、ニナは次第に精神のバランスを崩していきます。

話が進むにつれ、そこで起こっていることが現実の出来事なのか、それともニナの狂気が作り出した妄想なのか判別するのが難しくなり、こちらまで混乱してきます。

それに、テレビでは流せないようなエロティックなシーンも多々あって・・・
あぁ、R15指定だったのですね。
睡眠不足で観に行ったので、余計に頭がクラクラしてきました。

クライマックスのバレエシーンは圧巻です。
特に、何かが憑依したかのような黒鳥は、圧倒的な存在感で迫ってきます。
驚くばかりの変身に魅了され、一瞬たりとも目が離せませんでした。
このシーンだけでも、見る価値があるというものです。

でもね、この映画の上映前に「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の予告編を見たからか、羽が生えるシーンではミュータントの変身を思い浮かべてしまいましたよ
6月11日より全国ロードショー!! このシリーズは大好きなので絶対に観ます。

ナタリー・ポートマンは、すっかりバレリーナの体型になっていました。
この映画のために、撮影前の10カ月間、毎日5時間トレーニングを積んだということです。
子ども時代にバレエを習った経験があるとはいえ、ニナが踊るシーンの90%以上を吹き替えなしで演じたなんて、並大抵の努力じゃなかったでしょうね。

アカデミー賞授賞式での妊婦姿にはビックリしました。いつ結婚したんだろう・・・?!
そうしたら、本作のバレエ指導を担当したダンサーのベンジャミン・ミルピエと婚約、彼の子どもを妊娠中とのことで、二重の喜び  おめでとう!
映画を見終わってから共演者を確認して、これまた
お母さんのバーバラ・ハーシーって、「去年の夏」のティーンエイジャーじゃないですか!
それ以来見ていないのだから、分かるわけないわ。
更年期障害なんて陰口を叩かれている元プリマもウィノナ・ライダーだったんですね。

そんなこんなで、あれこれと見所の多い映画ではありました。
でも、あんまり好きではないです。ニナ目線で見るのは疲れました。


英国王のスピーチ

2011-04-06 21:43:19 | 映画(劇場)
えーと、、だいぶ前に観たのですが・・・・・・
英国王のスピーチ   印象が薄くなってしまいましたね。  【鑑賞日:3月8日】

第83回アカデミー賞 作品賞、監督賞、脚本賞、コリン・ファースが主演男優賞と4冠

発表後でしたから、さすがに混んでいましたね。
両隣に人が座っている状況で観るのは久しぶりでした。



私は英語が喋れません。
映画の台詞は字幕を読んで理解します。
だから英語の吃音が、いまいち分かりにくい。
なかなか言葉が出てこないということは往々にしてあることだし、単に話の間があいているだけの気もして、
その悩みの深刻さがあまり伝わってきませんでした。
これって、この映画を観るにあたって致命的かも・・・・・・

ジョージ6世を演じたコリン・ファース、エリザベスのヘレナ・ボナム=カーター、ライオネルのジェフリー・ラッシュ。3人とも、上手すぎるくらいに上手い。

最初はプライドのぶつかりあいから、揺るぎない信頼関係を築き上げるまでの様々な葛藤の描き方が見事。
もちろん二人の演技力があってこそですけどね。

ヘレナ・ボナム=カーターが普通の顔で演じる姿は初めて見ました。
これまでは、すごいメイクでブッっとんでるキャラクターばかり見ていたので、辛抱強く夫を励まし、支える妻の役はイメージが違って、なんか変な感じでしたね。

何といっても見所は、最後のスピーチ

思いの詰まった、まっすぐなスピーチは感動的で、人々の心に深く響いたことでしょう。
これこそが、王の王たる所以なのですね。


ソーシャル・ネットワーク

2011-02-25 23:59:42 | 映画(劇場)
もう3週間前になりますが ソーシャル・ネットワーク を観ました。

登録者数が5億人を突破した SNS「Facebook (フェースブック)」
その誕生の裏側を、創設者マーク・ザッカーバーグやその仲間たちの姿を通して描いています。



ゴールデン・グローブ賞 作品賞<ドラマ部門>、監督賞、脚本賞、作曲賞の4部門で受賞

アカデミー賞では、
作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、録音賞、作曲賞、編集賞の8部門でノミネート

こういう話を聞くと、これは取りあえず押さえておかないと!と思っちゃいます。
とはいえ、この映画の予告編を見るまではフェースブックの存在も知らなかった・・・
映画の中に出てくる、ナップスター創設者ショーン・パーカーって誰?

そんな感じで殆ど知識もありませんでしたが、フェイスブックの立ち上げまでのエピソードから巨大企業に成長していく様子を、その勢いと喧騒のままに息つく暇もなく観ることが出来ました。
ストーリーも、どこまでが本当のことなのか分かりませんが、暴露話をのぞき見るような面白さでした。

フェイスブック誕生のキッカケなんて、彼女にふられた腹いせみたいだったし、
そもそも、フェイスブックのアイディア自体がパクリ?
親友に出してもらった1,000ドルを元手にフェイスブックを創設したのだが、
膨れ上がった会社にショーン・パーカーが関わってくると、親友とはギクシャクしだす。
そして、親友へのひどい仕打ちと決別。
その後、2件の訴訟は最終的にお金で解決する。

26歳の若き創設者の物語は、まだまだ生臭くて、カリスマにも伝説にもならないね。

ラストシーンは、なんとも皮肉なものでした。
膨大な登録者とネットワークで繋がっているのに、一番親しくなりたい彼女には連絡も取れない。
彼女のページを前に「友達になる」をクリック出来ず、悶々とする彼の姿。
別れた彼女の動向をネットで追えるというのもねぇ・・・・・・なかなか忘れられなくてツライだろうな。


SP 野望篇

2010-11-10 23:59:22 | 映画(劇場)
一昨日 SP 野望篇 を観てきました。



テレビドラマは楽しみで楽しみで、深夜にもかかわらず毎週欠かさずに見ていました

仕方がないだろ。大義のためだ・・・
最終回の思わせぶりな尾形総一郎(堤真一)のセリフ。いやがおうでも、続編を期待するじゃないですか

ところが、なんと続きは映画・・・ しかも「2部作」って、どういうことよ!!
その手法はズルいよなぁー でも、テレビでやらないのなら見に行くしかない。

うわぁ~懐かしいな、四係の面々 テーマ曲を耳にするだけでワクワクしてくる。

冒頭から、岡田くんのアクション全開
何台もの自動車を飛び越えたり、クラッシュする車の間を間一髪ですり抜けての追走。
トゥーランドットをBGMに、走行中のトラックの荷台での格闘。
アイドルにここまでやらせていいの?! 思わず心配になる。

井上薫(岡田准一)の危機察知能力とでもいうのかな、ほとんど超能力レベルにまで進化していた。
でも、その分スゴく辛そうで、この先どうなっちゃうんだろう。
テロリストのターゲットも、警護対象の要人ではなくて井上になってるし。

井上と尾形の今後の関係、尾形の過去、尾形の真の目的とは、革命を起こして日本をどう変えたいのだろう?
結局政治家に利用されて、失敗したら“トカゲのしっぽ切り”的に処分されて終わりだったりして。
あれこれと気になるところです。

テレビドラマではテロリストとSPの対決が主でしたが、映画では対決の構造が複雑なものになっていました。
テロの実行犯は雇われ者に過ぎなくて、彼らを操っている黒幕は体制側にいる。
権力闘争の道具にSPが利用されるんじゃ堪らないな。
そんな中で自分の命を盾にして、要人を守り抜くSPの姿は崇高に思え、悲壮感さえ漂います。

所詮テロの脅威は日本国内では絵空事と思いながら期待もせずに見始めたドラマでしたが、
緊迫感あふれる展開にすっかりハマってしまいました。

「革命篇」 2011年3月12日公開
話を広げるだけ広げて、こんな終わり方か・・・ 岡田くんのアクションは凄かったけどね・・・
なんてことにならないように! 期待して待ちます。


インセプション

2010-08-10 23:18:12 | 映画(劇場)
インセプション を観ました。



ラストがぁーーーーー!!!
あと10秒、いや5秒映像が続いていたら、スッキリした気分で帰ることが出来たのに。

 ターゲットとなる人物に、意図的に作られた夢を見させる。
 その夢を利用して、潜在意識に自然な形であるアイディアを埋め込むのが、インセプション。
 目を覚ましたターゲットが、そのアイディアを実行に移したら、ミッション成功!

あのあとコマの回転は・・・・・・ 今にも止まりそうにも、永遠に回り続けるようにも見える。
ハッピーエンドに解釈したい気持ちは、やまやま。
でも、コブ(レオナルド・ディカプリオ)がサイトー(渡辺謙)を救出するシーンが描かれていなかった(見落としているかも・・・)ので、素直にそうは思えない。

そうそう、冒頭に描かれていたサイトーの夢。。
そこにヒントが、きっとあるはず。
でも、日本語のセリフに気をとられ、渡辺謙の老け顔に驚いていたら、何が何だか分からないうちに物語がどんどん展開していた。
派手なアクションにも目を奪われ、実のところ何が起きていたのか記憶が曖昧。

確かコブが金庫の中から奪った書類を見ていたよね。
秘密を手に入れたのだから、サイトーを連れて現実に戻ったと解釈して良いのか・・・・・・分からなくなってきた。

でも最後の最後でコマの回転速度が遅くなった気がしたのだけれど、気のせい?
ずっとラストに囚われている。

3層構造の夢という設定が面白い。
現実→第1段階の夢→第2段階の夢→第3段階の夢へ・・・
植え付けられたアイディアをターゲットが自分自身で考えたものであると信じ込ませるため、より深く潜っていく。
映像もあっちへ飛んだり、こっちへ飛んだり。
それぞれの階層で、絶体絶命のピンチに陥りながらも、各人がミッションの成功を目指して必死に戦っている。
どうなっちゃうの??? ハラハラドキドキ、あり得ない夢の世界での攻防戦を存分に楽しませてもらいました。

また根底には、コブとその妻モル(マリオン・コティヤール 美人で魅力的)の切なく悲しいラブストーリーもありました。

4月23日に「アリス イン ワンダーランド」を観て以来、久々に劇場で観た映画。
本編前に上映された予告編が、みんな新鮮で面白そうに見えました


ハート・ロッカー

2010-03-17 20:05:29 | 映画(劇場)
注目の映画 ハート・ロッカー を観てきました。

 

第82回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、音響編集賞、録音賞 6部門を受賞

元夫婦対決と話題になっていましたが、キャスリン・ビグローが女性監督として史上初の作品賞・監督賞を
受賞する快挙を成し遂げました。
「ハート・ロッカー」のプロデューサーがアカデミーの規定違反で、授賞式への出席禁止という騒ぎもあった
ようですが。
どちらにしても、インディアンの虐殺を連想させるような「アバター」よりも、イラクで危険に身を晒しながらも
爆発物処理に従事する兵士たちの物語が選ばれるのはもっともかもしれません。

実際、スゴい映画でした。
まるでドキュメンタリーを見ているような緊張感がありました。
今戦争を描くとなると、こうなるのですね。
人間と人間が対峙して戦うことは、まれになってしまったかな。

イラクに駐留する爆発物処理班の兵士たち。
来る日も来る日も死と隣り合わせ、極度の緊張を強いられる任務だ。

こんな人間の限界を超える仕事を続けていたら、自分が生きている実感を他に見出せなくなるのも無理ないか。
この強烈な刺激の中に身を置いていたら、ある種の中毒になる者も出てくるかもしれない。
正義感や使命感だけで任務を行っているようには見えない。
圧倒的な快感があるように思う。

任務が明けると、穏やかで静かな家族との生活が待っている。
妻と買い物に出掛けたスーパーで、シリアルだけでも棚一面にズラリと並ぶ光景。
長らく戦場に赴いていた者には異様に映る。

映画もほぼ2時間が経過、見ているこっちまで戦場にいる気分にさせられてしまい、
現実の平和な生活の方が、よほど非現実っぽく見えてしまい恐ろしくなる。

淡々と再び任務に赴くジェームズ二等軍曹の後ろ姿に、悲壮感は感じられない。

でも、誰のための、何のための戦争なのか。
この仕事に終りが来ることはあるのか。
何とも言えない痛みが胸の中に広がっていく。
忘れられないラストシーンになりそうだ。


コララインとボタンの魔女 3D

2010-03-03 20:45:27 | 映画(劇場)
コララインとボタンの魔女 3D を観ました。

 

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のヘンリー・セリック監督によるファンタジーアニメ。
同名の小説の映画化で、パラレルワールドに迷い込むヒロインの冒険と成長が描かれています。

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
両親と新しい街に引っ越して来たコラライン。
二人とも仕事が忙しく、ちっとも自分を構ってくれないことに不満いっぱい。
退屈しのぎに家中の部屋を探検していたコララインは、レンガで封印された小さなドアを見つける。
ドアを開けて、トンネルをくぐり抜けると、そこは今出てきたはずの家の中。
でも、同じように見えても何かが違う。
待っていたのは、別のママとパパ。。えーっ!目がボタンなんだけど・・・
コララインは、自分の願いが何でも叶う、もう一つの世界の方が楽しくて仕方がない。
しかし、そこには恐ろしい秘密が隠されていた。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

あとで知ったのですが、この映画では日本人イラストレーターが重要な役割を果たしていたのですね。

「コララインとボタンの魔女 3D」 上杉忠弘氏が第37回アニー賞にて最優秀美術賞を受賞
詳しくは こちら で。

色彩は好きなのですが、 中盤10分間くらい寝てしまいました。

女の子が冒険する話はジブリで沢山観ているから、この程度ではね。
宮崎駿監督の映画では、多彩なキャラクターが楽しめるのと同時に、根源的な深いものも感じられる。

魔女が作った世界が崩れていく場面で、スクリーンが本当に真っ白になっていったのには驚きました。

3D映像にも期待していったのですが、アバターとは全然違ってました。
アニメだから? 別に3Dにしなくても、と思ってしまいました。

それと、3Dメガネは映画館によって違うのか、それとも映画によって違うのか。
前回は普通のサングラスのようでしたが、今回のはゴーグルみたいで、しばらくの間は圧迫感がありましたね。

なんだか、感想があまりなくて。。
アニメは、もう面白く感じられないのか・・・
悲しいかな、そういう感性が年齢と共になくなりつつあるのかもしれない。


インビクタス/負けざる者たち

2010-02-20 22:58:14 | 映画(劇場)
インビクタス/負けざる者たち を観てきました。



クリント・イーストウッド作品にしては、珍しく後味の良い映画でした。
今までと比べるとちょっとヌルイ感もあるけれど、スポーツを通して得られる感動にやられてしまったな。

マンデラ大統領の生涯を掘り下げて描くのならば、もっと違った映画になっていたのでしょう。
国がひとつになっていく過程を描いているのだから、少し綺麗過ぎると感じられても、それはそれで良いのかも
しれない。希望がいっぱい見えたからね。

27年間も監獄に捕らわれていたネルソン・マンデラが釈放され、全人種参加の総選挙により南アフリカ初の
黒人大統領に就任する。
長年にわたるアパルトヘイト政策により、黒人と白人の間にある深い溝は一朝一石には埋められない。
国内は、下手をすると内戦にもなりかねない状況。
マンデラは国民をひとつにまとめるために、ラグビーを利用することを思いつく。
折しも翌1995年に南アでラグビー・ワールドカップが初開催される、それに伴いチームは初出場!
世界中に、新しく生まれ変わった南アをアピール出来ることも計算に入れつつ。

マンデラは、相手を“赦す”ことから始める。
敵から学ぶ、敬意を払う、尊重する、信頼する。
長年虐げられてきたものが絶対的な権力を握ったら、おおかた敵対勢力を一掃するだろうに、報復や復讐は
なされない。

復讐の連鎖からは何も生まれないことは分かりきってはいるが、国のためとはいえ積年の恨みを抑えこむのは
さぞかし難しいだろうに。

そんな状況下で、いよいよワールドカップが始まる。
南アのラグビー代表チーム「スプリングボクス」は全く期待されておらず、国の恥とまで言われるありさま。
しかし、下馬評を覆して決勝戦にまで駒を進める。
決勝の相手は、強豪のニュージーランド代表「オールブラックス」

なんとなんとこれが、大接戦の上、優勝!!
出来過ぎだよね・・・ でも演出ではなく、事実なのだから驚きです。

ラグビーはほとんど見たことがないけれど、肉体と肉体のぶつかり合いの激しさといったら、迫力満点。
結果は知っているはずなのに夢中になって、いっときたりともスクリーンから目が離せません。

カメラワークによって様々な角度から伝わってくる試合の臨場感!
会場の観戦客と一体化して気分は高揚、ドキドキしながら見入っちゃいました。

勝利の瞬間は、白人も黒人も、大人も子供も、会場の中でも外でも、大きな歓喜の嵐が巻き起こりました。
スポーツの力は、侮れないです。
もう映画の中盤から感動で、涙が止まりませんでした。


さて、今年「2010 FIFAワールドカップ」は、南アフリカで開催されますね。

1995ラグビー・ワールドカップでは、日本はニュージーランドに17-145と、1試合最多失点の大会記録となる
大敗を喫したと、映画の中で知りました。

サッカーも今のままでは・・・・・・ 推して知るべし。