BOOK3には、とてつもない純愛が綴られていた。
10歳の時に放課後の教室で結ばれた確固たる絆。
その強い思いは、20年間一度も会うことがなくても変わることがなかった。
到底あり得ない世界で様々な試練を乗り越え、ついにお互いを見い出した青豆と天吾。
そして二人&プラス0.5(?)は、1Q84年の世界に降りてきた同じ階段を登って、元の世界へと戻った。
一見ハッピーエンドとも思えるラストではあったが、以前二人がいた世界に戻ってきたというわけでは無さそう。
月は確かに一つだけれど、そこでこれから何が起こるのだろうか。
青豆たちは、追跡者から完全に逃れられたのか。
あいかわらず、「空気さなぎ」や「リトル・ピープル」については理解の範疇をを超えている。
天吾が父親の病室で見た「空気さなぎの中で眠っていた少女の青豆」の意味するところは?
青豆の妊娠した経緯は?
まあ分からないことだらけだけど、それは論理の通用しない世界での出来事なので仕方ない。
BOOK4は、絶対あるよね。
素直に順序よく進めば、次は年が明けて1985年<1月-3月>。そうなるとタイトルはどうなるのだろう?
青豆の子供が巫女になれる10年後、“1Q94”というのも悪くないかもしれない。
何にしても、どんな結末が待っているのか興味は尽きない。
これで1Q84年の世界と完全に断ち切られたのならば、一番残念なのがタマルに会えないこと。
味方ならこれ以上頼もしい存在は無いタマルのキャラクターが気に入っていたし、青豆との会話が面白かった
だけにね。