To be continued.

                   
アイリスの気ままに紡ぐダイアリー

「ホテル・ルワンダ」★★★★

2006-02-04 22:39:57 | 映画(劇場)

 久しぶりに上質の人間ドラマを観ました。
 素直に良い映画だったと言える作品です。

 『これは“実際に起きた物語”である』
 ・・・ 観終わった後では、余計に重く感じられます。
 話題作や超大作に走りがちだった自分を反省。

 公式サイトは こちら です。



昨年度アカデミー賞主要3部門(脚本賞、主演男優賞、助演女優賞)にノミネートされていたにもかかわらず、なかなか日本での配給会社が決まらなかったようです。

「ホテル・ルワンダ」日本公開を求める会 の署名活動などにより、やっと日本での公開が決定したとのこと。

経緯は知りませんでしたが、観る事が出来て本当に良かった。

1994年、アフリカのルワンダで長年続いていた民族間の諍いが大虐殺に発展し、100日で100万もの罪なき人々が惨殺された。アメリカ、ヨーロッパ、そして国連までもが「第三世界の出来事」としてこの悲劇を黙殺する中、ひとりの男性の良心と勇気が、殺されゆく運命にあった1200人の命を救う。(公式サイトより)

外資系高級ホテル、ミル・コリンの支配人ポール・ルセサバギナ。
彼は多数派のフツ族だが、ポールの妻タチアナ(ソフィー・オコネドー)は対立するツチ族。

内戦がようやく終わり和平協定が結ばれようとしていた矢先に、フツ族の大統領が何者かに殺される。
そしてラジオの報道に煽られたフツ族が、ツチ族を次々に虐殺し始めた。

ポールは聖人君子ではない。
イザという時の家族の安全のためにと、普段から軍人や要人たちに高級な酒や葉巻の付け届けをしている。

最初は、家族と隣人だけを守る筈だったが、行く場所の無くなった人々や孤児たちが続々とホテルに逃げ込んで来る。
いやおうなく1,200人の命の重みがポールの肩にのしかかる。

大虐殺の映像が各国で放映されても、援助は何処からも来ない。
国連軍が到着しても、ルワンダ人を助けるのではなく、外国人を退去させるためのものでしかなかった。
そろいも揃って、大国はルワンダを見捨てた。

こうした絶望的な状況の中でも、ポールは全ての金品を使い、あらゆるコネや人脈を利用して避難民を守ろうとしていた。

ギリギリの所で、どのような行動を取れるのか・・・考えてしまいますね。
果たして他人の面倒まで見られるのか。自分の命さえ覚束ないのに。

正直このニュース、聞いたことがあったかなぁーと言うぐらいの認識で。
ルワンダが何処にあるのかも知らなかったし。
この映画を観たおかげで、分かったことがたくさんありました。

私にとっては、報道ニュースよりも“一本の映画”で世界が広がるようです。
テレビのニュースだけでしたら、見知らぬ遠い国で大変なことが起こっているのだなと、しょせん対岸の火事で終わっていたでしょう。

命の尊さを声高に叫んだり、これみよがしに主張する訳でもありません。
でも確実に伝わるものがあります。
是非、観てください。


 観終わって外に出たら、
 この寒風の中、お猿さんが頑張っていました。
 子供たち、楽しそう。
 
 日本は60年間、戦渦に巻き込まれていません。
 今もどこかで戦争をしている所があるんだ・・・
 
 普段は何にも考えていないけど、平和な国に生まれて
 それだけでも幸せなんだよね。
 

 
 映画を観る前に時間潰しをしてたら、
 こんなにたくさん集まっちゃった。

 一度に3個も落ちて来て、ビックリ
 従業員さんがビニール袋を
 持って来てくれました。

 さて、家に連れ帰ったものの
 どうしよう・・・