県教育委員会が昨年7月の新年度県公立学校教員採用試験を受けた516人分の答案用紙を誤って廃棄した。県内の学校に勤務する非常勤講師3人が試験結果の公開を求めて初めて明らかになった。3人は県教委が自分たちの試験結果をほとんど示していないとして3月19日、公開を求める審査請求を県教育委員会に申し立てた。
県教委によると、廃棄されたのは県立高校と特別支援学校の教員採用試験で出題された小論文の答案用紙。昨年9月、2009年度採用試験の答案を廃棄した際に誤って一緒に処分した。
08年に大分県教委で起きた職員採用汚職事件を受け、不正防止のため09年度採用試験から答案を1年間、採点結果や成績を5年間保存するよう内規で定めていた。3人が昨年12月、試験結果の開示請求したところ、廃棄され答案用紙がないことが分かった。
県教委は筆記試験や面接など詳細な結果を明らかにしておらず、3人は「開示できない具体的な理由を説明する必要がある。答案の早期廃棄はあってはならない」と訴える。20代講師は「欠点があるなら直して次の試験に臨み、いい教師になりたい」と悔しさをにじませた。
臨時教職員制度の改善を求める全国連絡会の山口正会長(愛知教育大教員)は「開示請求の結果はほぼ非公開で、情報公開が進む他県に比べて10年ほど遅れているのではないか」と指摘した。
県教委の担当者は「申し立て内容を十分審査し、適正に処理したい」と話している。 (猪飼なつみ)
(3月20日付け中日新聞・電子版)
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20100320/CK2010032002000003.html
県教委によると、廃棄されたのは県立高校と特別支援学校の教員採用試験で出題された小論文の答案用紙。昨年9月、2009年度採用試験の答案を廃棄した際に誤って一緒に処分した。
08年に大分県教委で起きた職員採用汚職事件を受け、不正防止のため09年度採用試験から答案を1年間、採点結果や成績を5年間保存するよう内規で定めていた。3人が昨年12月、試験結果の開示請求したところ、廃棄され答案用紙がないことが分かった。
県教委は筆記試験や面接など詳細な結果を明らかにしておらず、3人は「開示できない具体的な理由を説明する必要がある。答案の早期廃棄はあってはならない」と訴える。20代講師は「欠点があるなら直して次の試験に臨み、いい教師になりたい」と悔しさをにじませた。
臨時教職員制度の改善を求める全国連絡会の山口正会長(愛知教育大教員)は「開示請求の結果はほぼ非公開で、情報公開が進む他県に比べて10年ほど遅れているのではないか」と指摘した。
県教委の担当者は「申し立て内容を十分審査し、適正に処理したい」と話している。 (猪飼なつみ)
(3月20日付け中日新聞・電子版)
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20100320/CK2010032002000003.html