「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳へ

2008-10-13 23:37:32 | 登山
この連休は黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳へ登って来た。
エアリアマップのコースタイムで往復15時間、標高差は約2200メートルのルートである。刀利天狗をすぎた辺りで200メートル程下り登り返すから2400メートルの登りである。
ネットでいろいろ調べていたら,日帰りというのがけっこうある。早いと10時間位で往復している記録がある。山を突っ走っているのだろう。私の体力ではとても日帰りは無理。七丈小屋で1泊での計画を立てたが、結果としてはよかった。
山に行く目的は人によって違うのでとやかくは言えないのだが、この紅葉の美しい時期に行くのは「山の自然の色彩を楽しむ」という目的もある。黒戸尾根の日帰りピストンは、山を楽しむというのからはほど遠い気がする。私には縦走でのんびりと稜線を歩くのが、一番性に合っているように思う。
それでも、一度は行ってもいいなあと思っていた黒戸尾根は、やはり長かった。しかし、その苦労をした分、頂上での360度の大パノラマは,一段と素晴らしかった。鳳凰三山の向こうに見える富士山は、どこから見るよりも大きく思えた。北岳から間ノ岳、農鳥岳の稜線を見ながら、大門沢小屋から奈良田温泉まで遠かった事や、吊り橋の怖かった事など、20年近く前に歩いた時の事を思い出していた。
一番近く見えた千丈岳は,甲斐駒ヶ岳から見たらとても優しい山容に見える。しかし、山岳会で正月にいったときには吹雪の中の過酷な行進だったせいか、この優しい感じに意外な気がした。
遠くには,今年も夏に登った御嶽山の見覚えのある姿も見える。御嶽山は遠くで見ても近くで見ても同じ形に見えわかりやすい。
いろんな事を思いながら眺めていると、時間はあっという間もなく過ぎる。なかなかその場から離れがたい気持ちが湧いて来る。
まだ真っ暗な時間帯に七丈小屋を頂上を目指して出発。八合目御来迎所でピッタリ御来光を見て,頂上では清涼な朝の空気と大パノラマを味わう。そして、下山時には朝見えなかった紅葉を楽しむという、贅沢な山行だった。
それでもやはり、七丈小屋からの下山はとても長く感じた。冬の黒戸尾根は雪も少なく,入山しやすいと小屋番と常連のお客さんから聞いたが、この長さを思うともう冬に来る事は無いだろうと思った。
しかし,雪景色も見たいなぁと一瞬頭をかすめた。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿